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このページは、厚生労働省と中央労働災害防止協会で、長年、労働安全衛生の業務に携わった著者による、労働災害防止に関する基礎理論についての総合サイトです。産業保健を含む労働災害防止一般に関する小論です。
労働災害以外の事故・災害についても、災害防止という観点から参考になるものを取り上げて。発生の要因と災害防止対策について記述しています。
労働災害防止理論一般
【労働災害防止理論一般】
リスクアセスメント関連の最新動向をめぐって
労働安全衛生の分野でリスクアセスメント制度が重大な進展をした2018年から2019年前半にかけてのリスクアセスメントについての動きをご紹介するとともに、その課題と私の感じる懸念を指摘し、それに対する私なりの解決策を示しています。
かつて、災害はルールを守らせることによって減らせました。ルールを守らせることによって労働災害は減少するのが当然でした。
しかし、現在ではその常識は通用しなくなっています。労働災害を減少させるために必要なことは何でしょうか。
【個別の労働災害防止対策】
木製床やアスファルトの上で活線に触っても大丈夫だからといって、コンクリートの上でも安全とは限りません。電気工事従事社の多くに、コンクリートは不導体だから電流を流さないという誤解があります。その誤解を解きます。
労働災害防止に必要な考え方として、違反を誘発するようなルールを策定しないことについて解説しています。
労働安全衛生教育の講師を行うとき、最も難しいことは何でしょうか?
それは、相手がどの程度のことを知っているかが分からないので、どこまで話すべきかが分からないことです。
無意識のうちに、基本を話さなかったり、なぜその話をするのかを話さずに、結論だけを話すと聴いている方は理解ができません。どのように話すべきかを解説します。
学校教育の現場でデジタル教科書の利用を進める動きが拡大しています。デジタル教科書は紙の教科書に比して様々なメリットがあり、また、若い教員はデジタルに慣れていることから急速に拡大することが予想されます。
安全衛生教育においてもデジタル教材の活用が望まれます。
重大労働災害発生等の緊急事態発生時における情報伝達に必要な考え方や、必要な情報の在り方について解説しています。
フルハーネス型の墜落制止用器具で、作業時に2本とも掛けたままにするよう指導する現場があります。しかし、これはショックアブソーバが共有のダブルランヤードであっても極めて危険な行為です。ランヤードは1本でも充分な強度があります。特殊なケースを除いては、作業時には1丁掛けとすることを強く推奨します。
フォークリフトは荷の運送に便利な装置ですが、その構造から必然的に転倒しやすい特性を有しています。フォークリフトを転倒させないために必要な方法とともに、その転倒のメカニズム・災害発生件数について解説します。
近年、リーチフォークリフトの利用が急速に広まっています。一方、リーチフォークリフト特有の危険性を十分に習得しないまま運転しているケースも見られます。リーチフォークリフト特有の危険性について解説します。
初めて大型の移動式クレーンの操作を行うとき、小型移動式クレーンでは考えられないような事故が起きることがあります。本稿では、そのような事故を4種ご紹介します。建設業の安全担当者の方は、ぜひ参考にされて下さい。
【業種ごとの労働災害防止対策】
地方公務員の公務災害・職業性疾病の発生件数の推移を、脳・心臓疾患や精神障害を含めてグラフによって示しています。合わせて、地方公務員の長時間労働者の割合や、その把握状況、メンタルヘルス対策を行う地方公共団体の割合なども示しています。
第三次産業の労働災害が増加を続けています。とりわけ、社会福祉施設、小売業及び飲食店の発生件数は第三次産業全体の約 5 割を占めています。その増加に歯止めをかけ、減少に転じることが重要です。
2021年3月26日に、フリーランスを含めた事故防止対策について、厚生労働省など3省1庁連名の文書が発出されています。我が国の、文化芸術のよりよい発展、継承のためにも、芸能関係者が働きやすい環境を確保できる必要があります。
一般災害に学ぶ
廣瀬神社(静岡県伊豆の国市)の死亡事故を考える 一般災害に学ぶシリーズ❾
だんじりによる死亡事故防止のために 一般災害に学ぶシリーズ❽
学校の理科実験の事故防止に必要なこと 一般災害に学ぶシリーズ❼
咳止めシロップ剤薬害事件は防止できた
2023年1月、WHO は、ジエチレングリコールが混入したシロップ剤によって、300人以上の子供が死亡したとして、関係者への対応を呼びかけました。同種の事件は、過去にも多くの国で発生しています。同じ事件が、なぜ、再び起きたのか、その問題点を解説します。
KAZUⅠ経過報告書にみる過失の有無 一般災害に学ぶシリーズ❺
梨泰院の群衆災害と同種災害の類似性 一般災害に学ぶシリーズ❹
ジャングルジム火災と予見可能性
2016年11月の神宮外苑のイベントで発生した木製ジャングルジム火災事件による児童死亡事件を題材に、予見可能性について解説した。
JR西 のぞみ34号調査報告書への疑問
のぞみ34号の重大インシデントに関する2月28日の調査報告について、3つの疑問点を挙げ、事故調査報告の在り方について解説しています。
JR西 のぞみ34号重大インシデント
2017年12月に発生したのぞみ34号に発生した重大インシデントを例にとり、この事件から学ぶべきものについて解説しています。
福島第一原発 東京高裁無罪判決の意味するもの 一般災害に学ぶシリーズ❷ 福島第一原発事故(その2)
福島第一原発事故を引き起こしたもの あれは防止できた事故だ!
福島第一原発の事故における、東電本社の不手際について分析し、その本質がどこにあるかを学び、危機管理の反面教師とするための解説を行った。
福島第一原発事故は予測できた それはあまりにも馬鹿げた事故だった
福島第一原発の事故は、事前の予測が可能でしかも簡単に対策をとることができた事故であったことを解説し、このような災害を起こさないためにどうすればよいのかについて解説を行った。
学校における組体操事故を考える
小中学校の組体操のピラミッドやタワーの演技で死亡災害や障害の残る重篤な災害が多発し、文科省や各地の教育委員会が対策をとっている。このような災害がなぜ避けられなかったのかについて学び、労働災害防止の参考とするべく、その原因について分析を行った。
専門家の育成と活用
最近、化学物質管理について専門家がいないということが問題になることがよくある。専門家を育成するためには、どうすればよいのかについて、様々なレベルの専門家に分類して、私の考えをまとめてみた
この原稿は、筆者が「厚生労働科学WEEKLY」(2013年3月1日号)のために執筆したもの(肩書も当時のもの/明らかな誤植を修正した)である。
専門家の育成に関しての柳川の考え方を自由に書いたものです。
その他
【労働災害発生状況等】
労働災害の発生件数、度数率、強度率などを、業種別、型別など多くのグラフを用いて解説しています。本来は、コンサルタント試験の受験用資料として執筆したものですが、一般の方にも参考になると思われますので、こちらからもリンクを張っておきます。
労働衛生(産業保健)関連の重要な統計を、多くのグラフを用いて解説しています。コンサルタント試験の受験用資料として執筆したものですが、一般の方にも参考になると思われますので、こちらからもリンクを張っておきます。
2022年(令和4年)の厚生労働省の労働災害統計が、2023年の5月23日に公表されたましたが、同時に公表される詳細な内訳の労働災害統計のExcelファイルから新型コロナウイルスへの罹患によるものが除かれています。その問題点を検討します。
【労働災害事例】
豊洲ターレット死亡災害について
2019年4月に豊洲で発生したターレットとエレベータ扉に挟まれた死亡災害を取り上げます。単純な災害のようですが、事前に同種の負傷災害が発生しており、ヒヤリハット事例も多いなど前兆があった災害でした。前兆がありながら、どうして防止できなかったのかを多角的に分析します。