リスク管理と危機管理




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大震災のイメージ

※ イメージ図(©photoAC)

 このページは、労働安全衛生の担当者に必要なリスク管理と危機管理についてのコンテンツを載せています。

 著者は、厚生労働省と中央労働災害防止協会で、長年、労働安全衛生の業務に携わってきました。労働安全衛生の観点から、各種のリスクや危機管理について述べます。

 リスク管理について、国家レベル、地域社会レベル、企業レベル、個人レベルに分類して載せています。




リスク管理理論

法令遵守ではなくリスクの管理を!

事故防止に最も必要なものは、ルール(法令)の遵守ではなく、実質的にリスクを管理して「事故を起こさないこと」です。これは誰もが分かっていることですが、少なくない企業でそうはなっていない実態があります。
規則が分かる専門家ではなく、リスクの分かる専門家を育成することが急務です。そして、そのような専門家の活用を図ることも重要でしょう。


国家とリスク管理

人類の未来の危機としてのガザのジェノサイド
平和公園の石像

ガザでのイスラエルによるジェノサイドが進行中です。これを止めてユダヤ人、パレスチナ人双方が平和に生きられる道を探るために、国際社会が何をするべきかを考えます。

ウクライナの戦闘支援ではなく戦争終結を!
平和公園の石像

ウクライナでの戦線が膠着したまま消耗戦が続いています。今、国際社会に求められるのは、ウクライナへの戦闘支援ではなく、和平の道を模索することです。その解決の道を探ります。

日本の政権と危機管理能力

我が国の危機管理能力は、福島第一原子力発電事故の原因を作ったこと、新型コロナ対策で後手、後手にまわったことなど、きわめて低いといわざるを得ない状況にあります。
残念ながら、二世、三世ばかりの世襲政治家にこれ以上、日本の危機管理は委ねることには強い危機感を覚えます。専門家集団による危機管理が強く望まれます。

コロナに学んで「次」への準備を!
平和公園の石像

将来、新型コロナより強力な感染症が人類を襲うでしょう。新型コロナとの戦いは「練習試合」と位置づけ、この闘いの失敗から学ぶ必要があることを解きます。

勤務医の労働条件の悪化が示す、国家のリスク管理の貧困

菅総理は、消費税を財源にした「助成金」を出してまで病床を減らそうとしています。
外国の軍事侵略という、可能性のほとんどない事態に備えて軍事費を増大させるより、確実にやってくる感染症の拡大や大災害に備えるために医療体制を拡充することこそが、国、そして国民を守るために必要なことです。

政府の新型コロナ対策に、リスク管理の思想を!

政府の新型コロナ対策には、コロナによって発生する損害の大きさを算定し、その対策にどのようにコスト(規制による社会的影響を含めて)をどのようにかけて、どのような効果を期待するかという観点が感じられません。
また、経済対策も、最初にGoToありき、五輪ありきで、緊急事態宣言も事前の効果の予想や、終了後の評価も行われていないようです。これでは、まともな政策とは言い難いものがあります。

緊急事態宣言にリスク管理の観点を!

菅総理は緊急事態宣言の解除と再宣言を繰り返しています。6月には、五輪を目前にして、解除をしました。
政府は、緊急事態宣言の公布と解除について、科学的な考察を一切示していません。そればかりか、菅総理は国会の場で緊急事態宣言は役に立たないと明言しました。国民の生活と経済活動に大きな影響を与える宣言について、まともな分析さえできていないのです。

ウイルスとの戦いに勝利はあるのか

菅政権は観客を入れた形での五輪開催を「人類が新型コロナに打ち勝った証」としています。しかし、そこには新型コロナへの戦いの現状を正しく評価して対応しようという姿勢がみられません。
新型コロナにコロナに打ち勝ったという証拠はどこにも存在はしていないと考えるべきです。第二次大戦の台湾沖航空戦(1944年10月)の大本営発表ではあるまいに、戦果は課題に評価されているようです。

橋本五輪委会長のリスク管理に疑問

橋本聖子五輪組織委会長が「医学的、科学的な知見を踏まえ、専門家、政府、都と連携して、国民に“これであればできるんだ”という安心感を持っていただけない限り、開催は難しいと思っている」と発言をされました。
そのこと自体は結構なことです。しかし、橋本会長は、どのようになれば「安心感を持っていただける」と考えておられるのでしょうか? 五輪開催によるコロナ感染者数の拡大、そして死者数の増加が、どの程度までであれば「安心」だというのでしょうか? そこが示されない限り、空疎な理論にすぎません。

菅総理は、五輪によるコロナ感染者数の予測を示せ!

五輪によるリスクについて、菅政権は精神主義のようなことしか口に出していません。実施するならするで、実施する場合と中止する場合の予測される感染者の差、経済的効果の差等の予測を示すべきです。
それが示されない限り、国民は五輪に反対するしかありません。これでは、まともなリスク管理、危機管理とは言い難いものがあります。

地震発生で判明した福島第一原発の危機管理能力のなさ

2021年2月に福島で発生した地震時に、菅総理は「すべて正常」と発表しました。実際は異常の報告がないことを「正常」と表現していました。この政府の危機管理能力のなさを論じます。


社会とリスク管理

薄めれば良いってものじゃない。汚染水をめぐる不都合な真実

福島第一原発の汚染水の海洋放出の方針を政府が正式に決定しました。海洋放出の問題点をリスク管理の観点から論じます。

人はなぜ「危険」を認識しないのか-ブロック塀倒壊事故に思う

2018年の大阪北部地震での小学校ブロック塀倒壊事故では、危険性は専門家によって指摘されていました。にもかかわらず、安易に「問題はない」と判断して放置した結果、一人の女子児童が亡くなりました。なぜ、このようなことが起きたのかを検討します。

神奈川県の異臭事件への対応に見る危機管理上の問題点

神奈川県内各地で、異臭を訴える通報が相次いでいる。神奈川県が採取したサンプルには、ガソリンに含まれる成分(イソペンタン、ペンタン、ブタン)が検出された。この問題への対応を見ていると、様々な危機管理上の問題点が浮かび上がってきます。


企業とリスク管理

人権感覚の欠如は企業のリスクとなる

人権の問題による炎上が企業のリスクとして無視できないものとなっています。人権問題とは思わずに行ったことが大きく炎上することもあり、またSNS等で従業員が人権問題を引き起こすこともあります。人権感覚を磨くことが企業としても重要となっています。

ミャンマーと企業のリスク管理

ミャンマーの軍事政権による人権侵害が国際的な批判を浴びています。欧米の指導者たちは、自らの言葉でただちに軍事政権の弾圧行為を強く批判するとともに、欧米が強調して経済制裁による圧力をかけています。日本企業は、ミャンマーと経済的なつながりを有するケースもあります。このような中で、人権を守らないこと、人権弾圧を非難しないことは、企業の存続に対するリスクとなっています。

自家用車による出張の企業リスク

社員の遠距離の出張を自家用車で行わせるケースが増えているるようです。電車で移動中に新型コロナに感染するリスクを避けようとしてのことのようです。しかし、社用車であればともかく、自家用車を出張に使用することは、事業者にとって大きなリスクを抱え込むことになります。


個人とリスク管理

各種の危険要因による死亡リスク

各種の危険要因による死亡リスクは、もちろん様々です。これらの危険要因は恐れられすぎていたり、恐れなさすぎていたりします。各種の危険要因の死亡リスクの大きさを知ることは重要です。

喫煙の死亡リスクは、ベトナム戦争よりも高い

喫煙の死亡リスクはどの程度でしょうか。実は、米軍兵士のベトナム戦争従軍とほぼ同程度なのです。喫煙の死亡リスクとベトナム戦争従軍の死亡リスクを比較します。

60歳過ぎたら、楽しく5禁生活

私は60歳で役所を定年になったのを機に、それまでも自ら望んで使用していたわけではない5つのものを止めようと決意しました。


その他

なぜ我が国の先端技術力は凋落したのか
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現在の我が国のIT技術は、米国や中国はもちろん、多くのアジア諸国にも引き離されています。なぜ、我が国の先端技術力はここまで凋落したのか。これを回復するために何をなすべきかを解説します。





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