
※ イメージ図(©photoAC)
このページでは、2021年以降の労働安全コンサルタント試験過去問のうち、産業安全関係法令の問題を難易度別に分けて解説を行っています。
難易度は、当サイトが読者の方に行ったアンケート調査の正答率(※)に基づいています。一般の受験者の方に比して、正答率は良い方へバイアスがかかっている可能性があり、また年度によって解答者数にも違いがあることにご留意ください。
※ 5:50%未満 4:50%以上60%未満 3:60%以上70%未満 2:70%以上80%未満 1:80%以上
なお、解説そのものは、公表時期ごとに行っているものの解説と同じページへ飛びます。
柳川に著作権があることにご留意ください。
年度 | 難易度 | 正答率 40%未満 (内数) |
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1 | 2 | 3 | 4 | 5 | |||
産業安全法令 | 2024年度 | 1 | 0 | 0 | 5 | 9 | 5 |
2023年度 | 0 | 0 | 4 | 3 | 8 | 5 | |
2022年度 | 1 | 3 | 6 | 1 | 4 | 3 | |
2021年度 | 0 | 4 | 4 | 4 | 3 | 1 |

労働安全衛生コンサルタント試験(筆記試験)得点状況(2024年版)
2023年までの労働安全衛生コンサルタント試験の正答率分布などの解析の結果です。
難易度5

※ イメージ図(©photoAC)
難易度5の問題は、受験者のうち正答できたのが 50 %未満のものです。2024 年度の産業安全法令では15問中9問(60.0 %)、2023 年では8問(53.3 %)の問題が難易度5でした。従って、このレベルの問題をすべて間違えると、他の問題がすべて正答でき、かつ産業安全一般や記述式試験でかなり高得点をとらなければ合格は厳しくなります。
難易度が5であっても、できるだけ多く正答しておきたいところです。
問題の中には、内容そのものが難しいものの他、極端に細かな内容を問うているものや、問題文の意味が不明瞭なものなども含まれています。
極端に正答率が低いものは、捨て問と割り切ってもよいかもしれません。
車両系荷役運搬機械による労働災害の防止
2024年 問10クレーン、移動式クレーン、エレベータ等に関する規定
2023年 問04車両系木材伐出機械による労働災害の防止
2022年 問14事業者が行うべき計画届
2022年 問12機械による危険の防止に関する規制
2021年 問13就業制限業務
2022年 問01労働安全衛生管理体制
2023年 問09ボイラによる労働災害の防止
2024年 問12機械等及び危険物に関する規制
2023年 問12機械による危険の防止に関する規制
2024年 問14事故報告の対象となる事故
2024年 問15労働安全衛生法(全般)
2023年 問01労働安全衛生管理体制
2024年 問05車両系建設機械による労働災害の防止
2023年 問13作業主任者の選任等
2022年 問07爆発・火災による労働災害の防止
2023年 問05掘削作業等における労働災害の防止
2021年 問07爆発、火災等の防止(危険物に対する規制)
2023年 問10クレーン、移動式クレーン、エレベータ等に関する規定
2023年 問02下請け構造の労働安全衛生管理体制
2024年 問13安全衛生教育
2021年 問04はい付け、はいくずし等の作業
2024年 問08電気による労働災害の防止
2024年 問06型枠支保工による危険の防止
難易度4

※ イメージ図(©photoAC)
難易度4の問題は、受験者のうち正答できたのが 50 %以上 60 %未満のものです。これをすべて正答できないと、2023 年及び 2024 年の試験では、ほぼ合格は不可能となります。他の年でも何問かは正答しなければなりません。
合否を分けるのは、このレベルの問題が正答できるかどうかにかかっているといえましょう。
機械による危険の防止に関する規制
2021年 問09ボイラによる労働災害の防止
2021年 問12特定機械等の検査制度
2023年 問14事業者が行うべき計画届又は報告
2023年 問03機械による危険の防止に関する規制
2022年 問09ボイラによる労働災害の防止
2024年 問01労働安全衛生管理体制
2023年 問11元方事業者又は注文者の講ずべき措置
2021年 問06建設作業における労働災害の防止
2024年 問07爆発、火災等の防止
2024年 問11元方事業者、注文者等の講ずべき措置
2021年 問05車両系建設機械による労働災害の防止
2024年 問09ボイラー又は圧力容器による労働災害の防止
難易度3

※ イメージ図(©photoAC)
難易度3の問題は、受験者のうち正答できたのが 60 %以上 70 %未満のものです。合格のためには、ほぼ全問を正答しておきたいところです。
合格のためには、落としてはならないレベルです。また、十分な学習を行うことで、正答が可能な問題といえます。
足場に係る危険を防止するための措置
2022年 問03機械による危険の防止に関する規制
2023年 問07乾燥設備による爆発、火災等の防止措置
2021年 問15労働安全衛生法(全般)
2023年 問15労働安全衛生法(全般)
2021年 問01労働安全衛生管理体制
2023年 問06墜落、飛来落下による危険の防止
2021年 問03機械による危険の防止に関する規制
2022年 問11元方事業者又は機械等貸与者等の講ずべき措置
2022年 問06車両系建設機械による労働災害の防止
2023年 問08電気による労働災害の防止
2022年 問02下請け構造の労働安全衛生管理体制
2022年 問10クレーン、移動式クレーン、ゴンドラ等に関する規定
2021年 問02元方事業者の安全衛生管理体制
難易度2

※ イメージ図(©photoAC)
難易度2の問題は、受験者のうち正答できたのが 70 %以上 80 %未満のものです。ほぼ全問を正答できないと合格はかなり厳しくなります。
内容的にも、それほど難しいものではなく、学習に十分な時間をとれば確実に正答できるレベルの問題です。
過去問の内容をそのまま覚えるのではなく、各解説にある条文から派生する問題が出るという前提で学習する必要があります。
難易度1

※ イメージ図(©photoAC)
難易度1の問題は、受験者のうち正答できたのが 80 %以上のものです。産業安全法令では、このレベルの問題はほとんどないのが現状です。このレベルの問題が出題されれば、確実に正答できなければなりません。
もっとも、内容的には、ほぼ常識問題といってよいようなものや、間違いようのない問題がほとんどです。安全衛生法の知識がなくても、常識で判断すれば正答できるレベルです。
極端に難易度の低いものは、試験協会としても望ましいものではなく、同種問題が繰り返し出題されることは多くないものと思われます。いわゆる「サービス問題」であり、ケアレスミスに注意しなければなりません。