労働安全コンサルタント試験 2021年 産業安全関係法令 問13

安衛法の就業制限業務




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 このページは、2021年の労働安全衛生コンサルタント試験の「産業安全関係法令」問題の解説と解答例を示しています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。

 他の問題の解説をご覧になる場合は、「下表の左欄」、グローバルナビの「安全衛生試験の支援」又は「パンくずリスト」をご利用ください。

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2021年度(令和03年度) 問13 難易度 就業制限に関する基本的な問題だが、過去に類問がないせいか、かなりの難問だったようだ。
就業制限業務

※ 難易度は本サイトが行ったアンケート結果の正答率に基づく。
5:50%未満 4:50%以上60%未満 3:60%以上70%未満 2:70%以上80%未満 1:80%以上

問13 就業制限業務に関する次の文中の A  C に入る語句の組合せとして、労働安全衛生法令上正しいものは(1)~(5)のうちどれか。

就業制限業務は、労働安全衛生法に基づき、 A で定められており、ボイラー(小型ボイラーを除く。)の取扱いの業務、 B 、制限荷重が5トン以上の揚貨装置の運転の業務などがある。

就業制限業務については、各業務の区分に応じ、都道府県労働局長の当該業務に係る免許を受けた者又は都道府県労働局長の C を受けた者が行う当該業務に係る技能講習を修了した者その他厚生労働省令で定める資格を有するものでなければ、当該業務に就かせてはならないこととされている。

(1) 労働安全衛生規則 可燃性ガス及び酸素を用いて行う金属の溶接、溶断又は加熱の業務 許可
(2) 労働安全衛生規則 機械集材装置の運転の業務 登録
(3) 労働安全衛生規則 建設用リフトの運転の業務 許可
(4) 労働安全衛生法施行令 可燃性ガス及び酸素を用いて行う金属の溶接、溶断又は加熱の業務 登録
(5) 労働安全衛生法施行令 機械集材装置の運転の業務 許可

正答(4)

【解説】

問13試験結果

試験解答状況
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就業制限業務は安衛法第61条によって定められており、その対象業務は「政令(労働安全衛生法施行令第20条)」によって定められている。

本肢のうち、「可燃性ガス及び酸素を用いて行う金属の溶接、溶断又は加熱の業務」が安衛令第10号に定められている。

また、その資格は安衛法第61条により、「都道府県労働局長の当該業務に係る免許を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う当該業務に係る技能講習を修了した者その他厚生労働省令で定める資格を有する者」と定められている。

労働安全衛生法令の構造として、適用される範囲や対象は政令で定め、具体的な義務の内容は省令で定めるとしているものが多い(※)

※ 特別教育の対象業務は例外で安衛則第36条に定められている。

なお、「機械集材装置の運転の業務」及び「建設用リフトの運転の業務」は特別教育の対象である。特別教育は、労働者を雇用している企業が実施することが想定されており、社外の機関が実施する場合でもとくに許可や登録は必要がない。労働安全コンサルタントになって事務所を開設したときは、特別教育の講師はひとつの収入源になる。

【労働安全衛生法】

(就業制限)

第61条 事業者は、クレーンの運転その他の業務で、政令で定めるものについては、都道府県労働局長の当該業務に係る免許を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う当該業務に係る技能講習を修了した者その他厚生労働省令で定める資格を有する者でなければ、当該業務に就かせてはならない。

2~4 (略)

【労働安全衛生法施行令】

(就業制限に係る業務)

第20条 法第六十一条第一項の政令で定める業務は、次のとおりとする。

一~九 (略)

 可燃性ガス及び酸素を用いて行なう金属の溶接、溶断又は加熱の業務

十一~十六 (略)

安衛法第61条の構造

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安衛法第61条の構造

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なお、安衛法第61条はやや分かりにくい構造をしている。法令の条文に慣れていないと誤読することがある。一定の政令で定める業務に就いては、免許を受けた者、技能講習の修了者その他省令で定める者でなければ行ってはならないとしているのである。

都道府県労働局長の「免許を受けた者又は登録を受けた者」が行う技能講習の修了者ではないので、誤読しないように留意すること。

2021年11月13日執筆