衛生管理者支援ページ作成の基本方針




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基本方針

※ イメージ図(©photoAC)

衛生管理者試験のポータルサイトを作成するに当たっての私の「こだわり」について示しています。

なぜ、私が衛生管理者試験の支援を行うのかの理由です。なお、サイト全体で恒常的な閲覧数が月間 30 万 PV になった場合には広告を載せることを検討しています。

柳川に著作権があることにご留意ください。



1 はじめに

執筆日時:

最終改訂:


なぜ、衛生管理者試験を支援するサイトを運営しているのかという質問を最近受けた。このサイトを利用されておられる方で同じような関心を持っておられる方は多いかもしれない。

そこで、私がなぜこのサイトを運用しているかの理由を述べたいと思う。それは2点ある。

それはひとつは事業場の労働衛生水準の向上に寄与したいということと、もうひとつは将来の事業活動のためである。


2 衛生管理者試験受験支援サイト作成の基本方針

(1)衛生管理者とその試験制度の役割

ア 衛生管理者制度の意義

頑張る衛生管理者

※ イメージ図(©photoAC)

私は、衛生管理者制度は事業場の衛生水準の向上に大きく寄与していると考えている。労働衛生に関して必要な知識を有する衛生管理者が全国の労働者 50 人以上の事業場に配置されている(※)。このことは、わが国の事業場の衛生管理にとって大きな意味があるのだ。

※ もちろん、すべてが理想的に運用されているわけではないことは私も承知している。形式だけ選任して実際には何も仕事をさせていない事業者や、選任すらしていない事業者がいることは事実である。しかしながら、多くの事業場にとって、この制度はやはり役に立っているのである。

イ 衛生管理者試験制度の意義

そして、衛生管理者の多くが衛生管理者試験という試験に合格しているという事実が、衛生管理者制度が大きな役割を果たせるための前提条件となっている。

衛生管理者試験は、衛生管理者がその能力を有していることを試すための試験であり、それに合格するために学習して得られた知識は、事業場の衛生管理の向上に大きく役立つものである。


(2)本サイト作成のひとつの目的

ア なぜ衛生管理者受験の支援をするのか

本サイト作成の目的のひとつは、衛生管理者試験に合格したいという方を支援することにより、我が国の衛生管理者制度の発展に寄与したいということである。

すなわち、このサイトの支援を得て衛生管理者の資格を得た方々を通して、事業場における衛生管理の水準を向上させたいと考えている。このことは、当サイト作成に当たっての、私の譲れない一線である。

イ 過去問解説作成の基本的なスタンス

真剣に学ぶ女性

※ イメージ図(©photoAC)

このため、本サイトの試験問題の解説は、試験問題の出題意図を深堀して、なぜそのような問題が出されたのか、またその問題を解く上での考え方を理解して頂くという方針で作成している

労働衛生管理に必要な知識が身につかなくとも、手っ取り早く形式的な解法だけを身につけばよいという解説はしていない。それは、このサイトの基本目的に合致しないからである。

従って、たんに合格のためのテクニックを短期間で得たいという方には、やや説明が詳しすぎるという印象を持たれるかもしれない。

しかし、このサイトの方針は受験者が早期の合格を果たすうえでも有用であり、結局は合格のための近道となるものと考えている。

ウ 衛生管理者試験のかつての傾向

かつての衛生管理者の試験は、毎年、一定の比率で新しい問題に入れ替えてはいるが、基本は過去問の繰り返しの出題であるといわれていた。ときには、選択肢の入れ替えさえせず、まったく同じ問題が出題されることさえ普通のことだったのである。

このような時代には、過去問とその正答をそのまま記憶しておけば、6割は正答できて合格できた。一発合格ができなかったとしても、数回受ければ必ず合格できたのである。

エ かつての衛生管理者試験の問題点

ところが、現代はインターネット社会となっている。ネット上のほとんどのサイト運営者は、できるだけ多くのユーザーに訪問してほしいと考えている。

それは、衛生管理者試験の過去問解説をするサイトにおいても同じである。そのようなサイトの運営者はどうすればよいだろうか。その答えは、簡単なことだ。合格できる知識を掲示すればよいのである。

衛生管理者試験が過去問を繰り返して出題していた時代には、サイトの運営者は、試験の出題傾向を研究し、よく出題される過去問を選んで、それに正答できるための丸暗記のテクニックを教えればよかった。そうすれば訪問者は合格できたのである。

そうなれば、訪問者も増加する。受験者としても、そのようなサイトでテクニックを学べば合格できるのであれば(※)、そのサイトを利用するようになる。それは当然のことであろう。

※ ネット上のサイトは、その合格率への効果は様々であろう。なお、リアルで行われている「受験準備講習会」などは、長く続いている機関の講習会であれば、その利用者の合格率は極めて高いことが多い。そうでなければ料金を払ってまで利用しようとは誰も思わなくなり、長くは続かず淘汰されてしまう。

しかし、その傾向が極端になり、仮に「衛生管理の知識などなくてもよい、手っ取り早く合格のテクニックだけを覚えれば合格できる」と公言するサイトが出現して、実際に多くの受験者がそのサイトでテクニックだけを学んで試験に合格するようなことになったらどうなるだろうか。

オ 最近の衛生管理者の変化

ここで、衛生管理者試験の主催者である厚生労働省(安全衛生部労働衛生課)の立場に立って考えてみよう。厚労省としては、職場の衛生管理に必要な知識を持った方に試験に合格して欲しいと考えているだろう。

言葉を換えれば、厚労省としては、たんなる受験テクニックだけでは合格できないような試験で、衛生管理についての十分な知識・能力のある者が合格できるような試験が理想だと考えているのである。

厚労省としても、ネット上の衛生管理者試験受験を支援するサイトは見ることができる。そして受験テクニックだけを教えているサイト(※)が多くの訪問者を集めており、その時点での衛生管理者の試験問題ではそれで合格が可能だと知れば、そのままではまずいと気付くだろう。

※ もちろん、そのサイトで「学習」することで必要な知識が身につくなら問題はない。しかし、えてしてそのようなサイトでは、衛生管理に関する知識など、いい加減で誤っていることが多いであろう。

そこで、過去問をそのまま出題するのではなく、基本を理解していなければ正答できないような問題を出題するようにし始めたのである。

最近、衛生管理者試験は難しくなったといわれる。また、たんに過去問の記憶だけでは合格できないとも言われるようになり、2022年にはいわゆる「新傾向問題」といわれる過去問にない問題が多く出題されるようになってきている。

衛生管理者試験受験者数等の動向

図をクリックすると拡大します

 事実、図を見ればわかるように、2016年以降、合格率は減少傾向にある。

カ 受験テクニックの必要性とそれに特化することの危険性

とはいえ、衛生管理者試験受験者の多くの方は、現に仕事を持っておられるだろうし、家庭でも責任のある方が多いであろう。十分な時間を受験のために使えるとは限らないだろう。

従って、受験テクニックが必要なことまでは否定できない。そのことも忘れてはいけないことである。場合によっては語呂合わせによる記憶も必要である(※)

※ 私は、あくまでもそれだけではいけないと言っているのだ。衛生管理に必要な知識がなくて合格するような試験制度では、事業場の衛生管理の水準の維持・向上の目的に反するのである。

そして、現行の衛生管理者試験の出題傾向を見る限り、出題の範囲は過去問から学べるのである。過去問の範囲を大きく逸脱するような問題や、かつては出題されたが最近では出題されなくなった範囲の問題(※)も散見されることは事実である。しかし、現時点で出題される問題のほとんどの出題範囲は、過去問と重なっている。

※ 例えば、かつては、安衛法の目的が記された同法第1条の条文の一部を穴あけにして、その部分に入る用語を選ばせる問題が繰り返して出題されていたが、過去10回の範囲ではそのような問題は出題されなくなった。このような問題は、学習対象から外す方が効率的である。

従って、過去問中心の学習は現在も有効といってよい。逆に、あまりに学習の範囲を広げることは、早期の合格という観点からはお勧めできない。

しかし、繰り返すが、過去問がそのまま出題されることは少なくなっており、問題と正答の丸暗記では意味がない。このサイトの「基本を理解して頂くための解説」を理解して自分のものにして頂くことが、確実かつ早期の合格のために有用なのである。


(3)今後の当サイトを用いた事業活動

ア Google AdSense の運用

実を言えば、当サイト開設の当初の目的は、将来、私が社労士・安全衛生コンサルタント事務所を開設したときの公式サイトにすることであった。

しかし、事務所開設をするまでには、まだ数年の期間があるので、Google AdSense (Google 社の広告)の運用(※)を2022年6月に開始している。

※ アフリエイトと異なり、Google AdSense では、サイト運営者が特定の広告主の利益に沿った記事を書く必要はない。そもそも、どのような広告が表示されるかは、サイト運営者には分からないのである。

Google AdSense をサイトに導入しても、閲覧者にとっては広告が見えるだけで、他は何も変わらず、これまで通り無償で利用できる。現在は、Googleの自動広告機能を使用しているが、あまりに大きな広告や多くの広告を載せて、ユーザビリティが悪くなるようなことはしないようにしたいと思っている。

イ Google AdSense を運用と当サイトの特性

Google AdSense を運用するについては、Googleの審査に合格する必要がある。審査は、通常は短ければ数時間、長ければ数週間かかると言われている。当サイトは審査を申し込んでから6時間後には合格したので、とくに問題はないと言うことのようだ。

Google AdSense の審査に合格するには、Google AdSense ポリシーに適合しなければならない。実を言えば、私は当サイトについては、審査を受けるまでかなり心配をしていた。

というのは、Google 社は、基本的に重複コンテンツを嫌い、これが Google AdSense ポリシーに抵触するのである。重複コンテンツというのは、他のコンテンツとほぼ同じ内容のコンテンツのことである。

サイト運営者によっては、同じ内容のページをいくつもサイトにアップして、SEOの効果や広告費の水増しを狙うケースがある。そのため Google 社が重複コンテンツを嫌うことには理由があるし、私があれこれ言えることではない。しかし、当サイトの場合はこれが問題になるのである。

というのは、衛生管理者試験では、最近は少なくなったとはいえ、当サイトの2017年以降の範囲でも、ほぼ同じ内容の問題が繰り返し出されているし、最近でも第1種の問題と第2種の問題はほぼ同じ問題になっている。そのため、これらを解説するページの内容もほぼ同じになってしまい、重複コンテンツと評価されるおそれがあったのだ。

かといって、重複コンテンツを避けようとして、これらを一つのページにまとめようとすると、ユーザビリティが極端に悪化してしまう。

そこで、とりあえずそのままの形で審査を申し込んでみたのだが、数時間で合格したのでとくに問題はないと言うことらしい。

ウ 重複と判断されなかった理由

当サイトの PV(述べページ閲覧数)は増加傾向にあり、申し込んだ6月には月当たり 30 万 PV程度の閲覧(※)が見込まれている。そのため、PV の多さによって、内容の薄いサイトではないと評価されるたのではないかと考えている。

※ 当サイトの閲覧状況は「Googleアナリティクスの使用方法」を参照されたい

審査前にもそのことは期待していたのだが、全体の25%近いページが、他に内容の類似したページがあるという当サイトの現状は、やはり不安要素ではあった。

一番簡単な解決方法は、第2種試験の解説をすべて削除してしまうことだが、それでは2種受験者の利便性を低下させることとなる。

やはり、基本的に Google とユーザーのどちらを優先させるかといえば、ユーザーを優先させたいと思う。これを逆にするのは本末転倒である。また、その方が長期的には広告主にとっても利益となるだろう。

実は、Google も、サイト作成者に対して、Google よりユーザーを優先させるべきと言っている。それは、当サイトの重要なポリシーでもある。


3 最後に

繰り返しになるが、当サイトの基本スタンスは、わが国の労働衛生の向上に寄与したいということであり、そこを見失うことはしたくないと思っている。

【衛生管理者支援のページのポリシー】

  • サイト運営を通して、わが国の衛生管理者制度の向上に寄与する。
  • 試験問題の解説は、衛生管理の基本と個々の問題の趣旨が理解でき、かつ合格後の事業場の衛生管理に役立つ知識を付与する観点から行う。
  • 事業場の衛生管理に役立つ知識は試験にも役だつ。
  • 衛生管理の基本や過去問の趣旨が理解できていれば、新傾向問題に対応でき、合格の近道となる。
  • 早期合格のためには、受験テクニックも重要だが、それだけを追及するべきではない。
  • Google と 訪問者では、訪問者の利益を第一に考える。

その基本方針の下で、訪問者にとって役に立つサイトを目指したいと考えている。そして、そうすることで、長い目で見れば、訪問者の方にとっても役に立つサイトになってゆくと考えている。

私は、当サイトが安定して、月間に 30 万 PV の閲覧が見込めたことから Google AdSense を開始した。

もちろん、そのことで訪問者の利便性を損なったり、当サイトの基本ポリシーを曲げるようなことはしたくないと考えている。


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