第2種衛生管理者試験 2026年4月公表 問13

一次救命処置

問題文

学習する男性

※ イメージ図(©photoAC)

 このページは、試験協会が2026年4月に公表した第2種衛生管理者試験問題の解説を行っています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。

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2026年4月公表問題 問13 難易度 一次救命処置に関する問題は、基本を押さえておけば確実に正答できる。落とさないようにしよう。
一次救命処置

問13 一次救命処置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)一次救命処置は、できる限り単独で行うことは避け、大声で周囲に呼びかけ、応援を求める。

(2)傷病者の胸と腹部の動きを観察し、胸と腹部が上下に動いていない場合やよくわからない場合には、心停止とみなし、心肺生を開始する。

(3)胸骨圧迫は、胸が約5cm沈む強さで胸骨の上半分を圧迫し、1分間に 100 ~ 120 回のテンポで行う。

(4)気道を確保するためには、片手で額を押さえながら、もう一方の手の指であご先を上に引き上げるようにする。

(5)AED(自動体外式除細動器)用いた場合、電気ショックを行った後や電気ショック不要の音声メッセージが出たときは、胸骨圧迫を再開し、心肺生を続ける。

正答(3)

【解説】

「一次救命処置」に関する問題は、従来は第1種との共通問題として出題されてきたが、今回は第2種独自の問題として出題されている。

本問は、「JRC蘇生ガイドライン2020」の「第1章 一次救命措置」(以下、本問の解説中において「ガイドライン」という。)などが参考となる。

※ なお、現時点では2025年版が公開されているが有償である。2020年版のガイドラインは無償公開されている。

2010 年版のガイドラインと比較すると、胸骨圧迫のテンポが「少なくとも100回/分」から「100~120回/分」に変更されるなどいくつか重要な改定があることに留意するべきである。

この他「救急蘇生法の指針 2020 市民用」(以下、本問の解説中において「指針」という。)が無償公開されている。

(1)正しい。ガイドラインには、傷病者の「反応がなければその場で大声で叫んで周囲の注意を喚起する」との記載がある。他人に任せられることは、分担して任せた方がよいことは当然である。なお、119番通報やAEDの手配は、「誰かやってくれ」という依頼ではなく、明確に指名して依頼する。そうしないと誰もやってくれない。

(2)正しい。指針には「傷病者の上半身をみて、10 秒以内で胸と腹の動き(呼吸をするたびに上がったり下がったりする)を観察します(図略)。胸と腹の動きから、呼吸をしていない、または呼吸はしているが普段どおりではないと判断した場合は心停止と考えて、ただちに胸骨圧迫を開始してください」とされている。

胸骨圧迫

©看護roo!
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(3)誤り。ガイドラインでは、成人の場合、胸骨圧迫は「胸骨圧迫の部位は胸骨の下半分とし、深さは胸が約5cm 沈むように圧迫するが、6cmを超えないようにする。1分間あたり100~120回のテンポで圧迫する」とされている。 胸骨の上半分を圧迫するのではない。

(4)正しい。指針には「喉の奥を広げ、空気の通り道を確保することを気道確保といいます。片手で傷病者の額を押さえながら、もう一方の手の指先を傷病者のあごの先端、骨のある硬い部分に当てて押し上げます」とされている。

(5)正しい。電気ショックの必要性はAEDが判断する(※)。なお、心電図解析中は被災者に触れないこと。

※ AEDが電気ショックの必要がないと判断すれば、除細動ボタンを押しても電気は流れない。なお、電気ショックの必要がない場合だけでなく、電気ショックでは治せない場合も、電気ショックの必要がないと判断する。

なお、電気ショックの必要がないとAEDが判断した場合であっても、2分間が経過すると、再びAEDが心電図・解析評価を行うとの音声を出すので、心臓マッサージを中断して音声ガイダンスの指示に従って、これを繰り返す。

※ 動画は総務省消防庁のサイト「9.救命の連鎖(7)~ 一次救命処置(AEDの使用手順)」より同サイトのルールに従い引用

2026年07月25日執筆