【サイト内検索】
【外部リンク】
問34 健康診断における検査項目に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)γ-GTPは、正常な肝細胞に含まれている酵素で、肝細胞が障害を受けると血液中に流れ出し、特にアルコールの摂取で高値を示す特徴がある。
(2)尿酸は、体内のプリン体と呼ばれる物質の代謝物で、血液中の尿酸値が高くなる高尿酸血症は、関節の痛風発作などの原因となる。
(3)血清トリグリセライド(中性脂肪)は、食後に値が上昇する脂質で、内臓脂肪が蓄積している者において、空腹時にも高値が持続することは動脈硬化の危険因子となる。
(4)ヘモグロビンA1cは、過去2~3か月の平均的な血糖値を表す数値であり、直前の食事に影響されず、糖尿病のコントロールの経過をみるためにも用いられる。
(5)HDLコレステロールは、悪玉コレステロールとも呼ばれ、高値であることは動脈硬化の危険因子となる。
※ イメージ図(©photoAC)
このページは、試験協会が2026年10月に公表した第1種衛生管理者試験問題の解説を行っています。
解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。
他の問題の解説をご覧になる場合は、下表の左欄、グローバルナビの「安全衛生試験の支援」又は「パンくずリスト」をご利用ください。
柳川に著作権があることにご留意ください。
| 2026年10月公表問題 | 問34 | 難易度 | 健康診断の項目は過去公表問題でほとんど出題されていない。今後は出題の可能性はある。 |
|---|---|---|---|
| 健康診断項目 | 5 |
問34 健康診断における検査項目に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)γ-GTPは、正常な肝細胞に含まれている酵素で、肝細胞が障害を受けると血液中に流れ出し、特にアルコールの摂取で高値を示す特徴がある。
(2)尿酸は、体内のプリン体と呼ばれる物質の代謝物で、血液中の尿酸値が高くなる高尿酸血症は、関節の痛風発作などの原因となる。
(3)血清トリグリセライド(中性脂肪)は、食後に値が上昇する脂質で、内臓脂肪が蓄積している者において、空腹時にも高値が持続することは動脈硬化の危険因子となる。
(4)ヘモグロビンA1cは、過去2~3か月の平均的な血糖値を表す数値であり、直前の食事に影響されず、糖尿病のコントロールの経過をみるためにも用いられる。
(5)HDLコレステロールは、悪玉コレステロールとも呼ばれ、高値であることは動脈硬化の危険因子となる。
正答(5)
【解説】
安衛法に基づく健康診断項目は、安衛則の改正(通達)2027年(令和9年)4月1日より、以下の通り変更されることとなっている。
- 血清クレアチニン検査を追加し、喀痰検査を削除する。
- 肝機能検査の名称を変更(GOT ⇒ AST、GPT ⇒ ALT、γ-GTP ⇒ γ-GT)する。
従って、γ-GTPは、2027年4月1日からγ-GTと変わることになる。
(1)正しい。γ-GTPは、肝臓の解毒作用に関わっている酵素で、胆道から分泌され正常な肝細胞に含まれている。肝臓から処理済みの老廃物は胆管を通して十二指腸に排泄されるが、胆道が胆石やがんなどによって詰まると、γ-GTPなどの酵素や老廃物が逆流して、血中の濃度が上がる。
特にアルコールの摂取で高値を示す特徴があるので、血中のγ-GTPを検査することで、アルコール性肝機能障害・胆道の圧迫や閉塞・肝硬変・慢性肝炎などの早期発見が可能となる。
(2)正しい。尿酸は、体内のプリン体と呼ばれる物質の代謝物である。血液中の尿酸(尿酸値)の溶解限界は、
(5)正しい。血清トリグリセライド(中性脂肪)は、身体のエネルギー源であり、生物の活動に必要なものである。しかし、血清トリグリセライドが増えすぎると、HDLコレステロールが減少してLDLコレステロールが増加するため動脈硬化の危険因子となる。
(4)正しい。ヘモグロビンA1cとは、赤血球の中にあるヘモグロビンに、血液中のブドウ糖が結合した割合を示す指標である。過去2 ~ 3か月(※)の平均的な血糖値を表す数値であり、直前の食事に影響されず、糖尿病のコントロールの経過をみるためにも用いられる。
※ 過去1〜2か月の平均的な血糖値とするテキストもある。いずれにせよ、直前の食事の影響を受けることはない。反面、食後だけ血糖が大きく上がる「血糖値スパイク(食後高血糖)」を把握することはできない。
(5)誤り。HDLコレステロールは、余分なコレステロールを回収して動脈硬化を抑える役割があり、善玉コレステロールとも呼ばれる。一方、LDLコレステロールが動脈硬化を促進するため、悪玉コレステロールと呼ばれる。





