第1種衛生管理者試験 2022年10月公表 問17

労働衛生保護具




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※ イメージ図(©photoAC)

 このページは、試験協会が2022年10月に公表した第1種衛生管理者試験問題の解説を行っています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。

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2022年10月公表問題 問17 難易度 労働衛生保護具に関する基本的な知識問題である。確実に正答できなければならない問題。
労働衛生保護具

問17 労働衛生保護具に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)保護めがねは、紫外線などの有害光線による眼の障害を防ぐ目的で使用するもので、飛散粒子、薬品の飛まつなどによる障害を防ぐ目的で使用するものではない。

(2)保護クリームは、皮膚の露出部に塗布して、作業中に有害な物質が直接皮膚に付着しないようにする目的で使用するものであるので、有害性の強い化学物質を直接素手で取り扱うときには、必ず使用する。

(3)防じんマスクは作業に適したものを選択し、高濃度の粉じんのばく露のおそれがあるときは、できるだけ粉じんの捕集効率が高く、かつ、排気弁の動的漏れ率が低いものを選ぶ。

(4)複数の種類の有毒ガスが混在している場合には、そのうち最も毒性の強いガス用の防毒マスクを使用する。

(5)エアラインマスクは、清浄な空気をボンベに詰めたものを空気源として供給する呼吸用保護具で、自給式呼吸器の一種である。

正答(3)

【解説】

(1)誤り。保護めがねは、飛散粒子、薬品の飛まつなどによる障害を防ぐ目的で使用するものである。紫外線などの有害光線による眼の障害を防ぐ目的で使用するものは「遮光保護具」である。

(2)誤り。保護クリームは、皮膚の露出部に塗布して、作業中に有害な物質が直接皮膚に付着しないようにする目的で使用するものであることは正しい。しかし、完全なものではないので、有害性の強い化学物質を直接素手で取り扱うときには、化学防護手袋を使用するべきである。

(3)正しい。防じんマスクは作業に適したものを選択し、高濃度の粉じんのばく露のおそれがあるときは、できるだけ粉じんの捕集効率が高く、かつ、排気弁の動的漏れ率が低いものを選ぶ。

(4)誤り。2種類以上の有害ガスが混在している場合は、その双方に有効な防毒マスクがあればそれを使用するか、給気式のものを使用する。最も毒性の強いガス用の防毒マスクを使用したのでは、毒性の低いガスにばく露されてしまう。

(5)誤り。エアラインマスクは、清浄な空気をエアライン(ホース)を通して供給する呼吸用保護具で、送気式呼吸器の一種である。送気式はホース等を通して給気し、自給式はボンベから給気する。

2022年10月05日執筆