労働安全コンサルタント試験 2018年 産業安全一般 問10

機械設備の安全点検




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合格

 このページは、2018年の労働安全衛生コンサルタント試験の「産業安全一般」問題の解説と解答例を示しています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。

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2018年度(平成30年度) 問10 難易度 一応、知識問題ではあるが、安全に関する常識によって正答可能。確実に正答しなければならない。
機械設備の安全点検

問10 安全点検に関する次のイ~ホの記述について、適切でないものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。

イ 安全点検は、機械設備の初期故障、経年劣化などによる不良部分を発見し、設備機能の不全による災害を防止することを目的とした安全管理の重要な柱である。

ロ 安全点検の点検項目、実施方法などには多少の差があっても、作業開始前点検を確実に行い、必要な改善を行っていれば、月次、年次などの定期検査を省略できる。

ハ 安全点検は、機械設備の不安全な事象を点検するだけでなく、作業員の不安全な行動も見つけ、改善に結びつけることで、職場の安全度を高めるものである。

ニ 安全点検の実施者については、点検計画で点検対象に応じて定めておくことが重要であり、また、外部の専門家を活用することも有効である。

ホ 安全点検の実施に当たっては、その結果の記録を作成し、その記録は改善などの措置が講じられるまでの間、保存すればよい。

(1)イ  ロ

(2)イ  ニ

(3)ロ  ホ

(4)ハ  ニ

(5)ハ  ホ

正答(3)

【解説】

これも安全の基本的な知識があれば、問題文の文章を正確に読むことで、ほとんどの受験生が正答できる問題であろう。

以下により正答は(3)となる。

イ 適切である。安全点検の対象は、機械設備のみならず、保護具や工具の点検も安全点検に含まれる。また、初期故障、経年劣化のみならず、意図的な安全機能の停止や事故による安全設備の故障などの発見も点検の目的である。安全点検の目的が、「機械設備の初期故障、経年劣化などによる不良部分」の発見だけではないことは当然である。

そのため、出題意図が不明で、正誤の判断が付きかねる要素がないわけではないが、それらは「など」で読めないこともない。適切でないとまではいえないだろう。

ロ 適切ではない。作業開始前の点検と、月次、年次などの定期検査では、目的が異なる。点検項目も異なっており、点検の方法、実施者なども異なる。作業開始前点検を行っていれば月次、年次などの定期検査を省略できるわけがない。従って誤りである。

ハ 適切である。NSCの「安全点検は、職場に刺激を与える」にも、「従業員の作業時の実際の行動、態度、安全手順を評価し得るように従業員が就業中に点検を行い、従業員に接し、いろいろと聞いてみることが必要だ」とされている。本肢は不適切であるとは言えない。

ニ 適切である。これも当然のことを言っている。「適切でない」と考えるべき要素がない。

ホ 適切ではない。安全点検の結果の記録の保存年限は、法令に定めがあれば少なくとも法令の定めに従わなければならない。また、法令に定めがなくとも、後に事故が発生した場合の原因調査や、後日に実施されるリスクアセスメントに使用できる場合もある。改善などの措置が講じられるまでの間、保存すればよいとは言えない。従って誤りである。

2018年10月27日執筆 2020年02月09日修正