労働安全コンサルタント試験 2014年 産業安全関係法令 問12

動力駆動シャーの定期自主検査項目




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合格

 このページは、2014年の労働安全衛生コンサルタント試験の「産業安全関係法令」問題の解説と解答例を示しています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。

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2014年度(平成26年度) 問12 難易度 動力により駆動されるシャーの定期自主検査項目を問う知識問題。捨て問と割り切ってよいか。
シャーの定期自主検査

問12 動力により駆動されるシャーについて、1年以内ごとに1回、定期に自主検査を行うべき事項として、労働安全衛生規則に定められていないものは次のうちどれか。

(1)クラッチ及びブレーキの異常の有無

(2)ダイクッション及びその附属機器の異常の有無

(3)一行程一停止機構、急停止機構及び非常停止装置の異常の有無

(4)電磁弁、減圧弁及び圧力計の異常の有無

(5)配線及び開閉器の異常の有無

正答(2)

【解説】

動力により駆動されるシャーの定期自主検査項目については安衛則第135条に記されている。従って、これを覚えていれば正答できるわけだが、この条文を正確に覚えている受験者は、プレス等の定期自主検査の担当者でもない限りまずいないだろう。

そこで、試験現場で考えることとなるが、(2)のダイクッションは、動力プレスに固有の機構である。ダイホルダ、ボルスタ等の下部(又は内部)に取付けられ、バネ、ゴム、空気圧、油圧などを利用して、下向き絞り加工などのための付加的な圧力を供給するための装置である。

結局、ダイクッションとは何かを知っているかどうかで正答できるかどうかが決まる問題であろう。

【労働安全衛生規則】

(定期自主検査)

第134条の3 事業者は、動力プレスについては、一年以内ごとに一回、定期に、次の事項について自主検査を行わなければならない。ただし、一年を超える期間使用しない動力プレスの当該使用しない期間においては、この限りでない。

 クランクシヤフト、フライホイールその他動力伝達装置の異常の有無

 クラツチ、ブレーキその他制御系統の異常の有無

 一行程一停止機構、急停止機構及び非常停止装置の異常の有無

 スライド、コネクチングロツドその他スライド関係の異常の有無

 電磁弁、圧力調整弁その他空圧系統の異常の有無

 電磁弁、油圧ポンプその他油圧系統の異常の有無

 リミツトスイツチ、リレーその他電気系統の異常の有無

 ダイクツシヨン及びその附属機器の異常の有無

 スライドによる危険を防止するための機構の異常の有無

 (略)

第135条 事業者は、動力により駆動されるシヤーについては、一年以内ごとに一回、定期に、次の事項について自主検査を行わなければならない。ただし、一年を超える期間使用しないシヤーの当該使用しない期間においては、この限りでない。

 クラツチ及びブレーキの異常の有無

 スライド機構の異常の有無

 一行程一停止機構、急停止機構及び非常停止装置の異常の有無

 電磁弁、減圧弁及び圧力計の異常の有無

 配線及び開閉器の異常の有無

 (略)

(1)定められている。安衛則第135条第1項第一号

(2)定められていない。ダイクッション及びその附属機器の異常の有無

(3)定められている。同第三号

(4)定められている。同第四号

(5)定められている。同第五号

2020年06月07日執筆