問17 作業環境測定結果から計算した、幾何平均値及び幾何標準偏差から得られる情報に関する次のイ~ニの記述について、正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。
ただし、M1:第1日日の幾何平均値
M :評価値の計算に用いる幾何平均値
σ1:第1日目の幾何標準偏差
σ2:第2日目の幾何標準偏差
σ :評価値の計算に用いる幾何標準偏差
とする。
イ σ1とσ2の間に大きな差がある場合には、デザインが不適切であったことが考えられる。
ロ 設定した単位作業場所の範囲が広く、当該単位作業場所の中に質的に異なる作業が混在している場合には、σ1及びσ2が大きくなり σ の値は小さくなる。
ハ 1日のみのA測定の結果から当該単位作業場所の評価を行う場合、M1をMとして扱う。
ニ 1日のみのA測定の結果から当該単位作業場所の評価を行う場合、σ1を σ として扱う。
(1)イ ロ
(2)イ ハ
(3)イ ニ
(4)ロ ハ
(5)ハ ニ
このページは、2021年の労働安全衛生コンサルタント試験の「労働衛生一般」問題の解説と解答例を示しています。
解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。
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2021年度(令和3年度) | 問17 | 難易度 | 作業環境測定結果の評価に関するやや高度な問題だが、同種過去問があるためか正答率は高かった。 |
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作業環境測定結果の評価 | 2 |
※ 難易度は本サイトが行ったアンケート結果の正答率に基づく。
5:50%未満 4:50%以上60%未満 3:60%以上70%未満 2:70%以上80%未満 1:80%以上
問17 作業環境測定結果から計算した、幾何平均値及び幾何標準偏差から得られる情報に関する次のイ~ニの記述について、正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。
ただし、M1:第1日日の幾何平均値
M :評価値の計算に用いる幾何平均値
σ1:第1日目の幾何標準偏差
σ2:第2日目の幾何標準偏差
σ :評価値の計算に用いる幾何標準偏差
とする。
イ σ1とσ2の間に大きな差がある場合には、デザインが不適切であったことが考えられる。
ロ 設定した単位作業場所の範囲が広く、当該単位作業場所の中に質的に異なる作業が混在している場合には、σ1及びσ2が大きくなり σ の値は小さくなる。
ハ 1日のみのA測定の結果から当該単位作業場所の評価を行う場合、M1をMとして扱う。
ニ 1日のみのA測定の結果から当該単位作業場所の評価を行う場合、σ1を σ として扱う。
(1)イ ロ
(2)イ ハ
(3)イ ニ
(4)ロ ハ
(5)ハ ニ
正答(2)
【解説】
イ 正しい。σは幾何標準偏差であって個々のサンプリング結果のばらつきを表すものである。1日目と2日目で作業態様に変化がない場合、デザインが不適切であった可能性が考えられよう。
ロ 誤り。設定した単位作業場所の範囲が広く、当該単位作業場所の中に質的に異なる作業が混在している場合には、サンプリング結果のバラツキを表すσ1及びσ2が大きくなることは当然である。その場合、σ の値が小さくなるわけがなかろう。
ハ 正しい。これについては、2015年 労働衛生一般 問18の「2 作業環境と統計についての基礎知識」と(1)の解説を参照して欲しい。
1日のみのA測定の結果から当該単位作業場所の評価を行う場合、同問の(1)の解説に示した式のM1を、「2 作業環境と統計についての基礎知識」で示した式のMにそのまま用いている。
ニ 誤り。これについては、2015年 労働衛生一般 問18の(5)の解説を参照して欲しい。