労働衛生コンサルタント試験 2013年 労働衛生一般 問11

メタボリックシンドロームの診断基準




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ポジティブな人のイラスト(女性)

 このページは、2013年の労働安全衛生コンサルタント試験の「労働衛生一般」問題の解説と解答例を示しています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。

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2013年度(平成25年度) 問11 難易度 やや引っ掛け問的な要素があり、腹囲以外はあまり知られていないので難問だったか。
メタボの診断基準

問11 メタボリックシンドロームの診断基準として、適切でないものは次のうちどれか。

(1)安静時の血圧が高い。

(2)空腹時の血糖値が高い。

(3)トリグリセライド値が高い。

(4)皮下脂肪が多い。

(5)HDLコレステロール値が低い。

正答(4)

【解説】

厚生労働省のe-ヘルスネット「メタボリックシンドロームの診断基準」に次のように診断基準が記載されている。

メタボリックシンドロームの診断基準
必須項目 (内臓脂肪蓄積)
ウエスト周囲径
男性≥85cm
女性≥90cm
内臓脂肪面積 男女ともに≥100cm2に相当
選択項目
3項目のうち2項目以上
1. 高トリグリセリド血症
かつ/または
低HDLコレステロール血症
≥150mg/dL
<40mg/dL
2. 収縮期(最大)血圧
かつ/または
拡張期(最小)血圧
≥130mmHg
≥85mmHg
3. 空腹時高血糖 ≥110mg/dL

(1)適切である。「安静時の血圧が高い」ことは、選択項目の2に該当する。

(2)適切である。「空腹時の血糖値が高い」ことは、選択項目の3に該当する。

(3)適切である。「トリグリセライド値が高い」ことは、選択項目の1に該当する。

(4)適切ではない。皮下脂肪が多いことは、診断基準のいずれにも該当しない。必須項目の1は内臓脂肪面積を間接的に測定するものである。皮下脂肪を測定するためのものではない。

(5)適切である。「HDLコレステロール値が低い」ことは、選択項目の1に該当する。。

2021年02月20日執筆