一人親方等の保護に関する安衛法令改正




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裁判のイメージ

※ イメージ図(©photoAC)

最高裁は、建設アスベスト訴訟の判決において、安衛法第 57 条(表示)及び第 22 条(一般的な衛生措置)は労働者でない者も保護する趣旨であるとして、被告(国)敗訴の判決を出しました。なお、その翌日、この判決を踏まえて、和解金の支払い等の基本合意書が、個人事業主を含む原告団と厚労省の間で締結されています。

この判決の判断を省令に反映させるため、厚生労働省では、労働政策審議会安全衛生分科会で対応を検討していました。その結果、2022 年1月 31 日の答申諮問文)を経て、一人親方等の安全衛生対策について省令が改正概要)されています。

この改正省令の施行は、2023年4月1日からとなっています。

なお、この省令の改正は、安衛法第27条第1項等の委任規定に基づいて行われています。また、改正の経緯からも、この省令改正によって新しく事業者に義務付けられる規定の、安衛法の根拠(いわゆる根拠条文)は同法第22条となります。従って、違反には同法第 119 条に基づき、6月以下の懲役又は 50 万円以下の罰金が科せられます。

ただ、新しい省令の多くは、配慮義務にすぎず、罰則が科されることは現実にはほとんどないものと思われます。しかし、罰則が科されないとしても、実施していなければ災害が発生したときに民事損害賠償訴訟で敗訴することも考えられます。また、企業の社会的な責任としても、必ず実施しなければなりません。

本稿では、この改正によって事業者に求められる「一人親方等の安全衛生対策」として、何をするべきかを詳細に解説しています。




1 省令改正の経緯

(1)最高裁の建設アスベスト訴訟判決

執筆日時:

最終改訂:

判決を下す裁判官

※ イメージ図(©photoAC)

 令和3年5月17日最高裁第一小法廷判決は、建設アスベスト訴訟に関して、それまでの安衛法の常識を覆すような判断を下した。すなわち、安衛法第57条及び第22条(※)については労働者に該当しない者も保護する趣旨のものであると判断したのである。

※ 判決は、直接、安衛法第22条が労働者に該当しない者について適用があるとしたのではない。判決文中で「本件掲示義務規定」が労働者に該当しない者について適用があるとしたのである。

そして、ここにいう「本件掲示義務」とは、特化則第 38 条の3によるもので、同条は安衛法第 22 条に基づく規定である。従って、安衛法第 22 条についても、労働者に該当しない者についても適用があると判断されたこととなる。

その翌日、判決を踏まえた基本合意書が、一人親方(大工)を含む原告団及び厚労省の間で締結されている(※)

※ 下級審判決は、一人親方等の安全衛生対策について、国の違法性はないとするもの(横浜1陣)と、国の権限不行使は違法とするもの(東京1陣、京都1陣、大阪1陣)に分かれていた。最高裁判決は、国の権限不行使は違法であるとしたが、国が敗訴することは判決の前にほぼ分かっていた。このため、翌日の基本合意書の締結に至ったのである。

安衛法は、これまで労働者の保護を目的とするものだと政府は理解していた。そのため、安衛法に基づく政省令に、労働者に該当しない者についての保護規定はなかった。このため、最高裁の判決を受けて政省令の改正を行うことが必要となった(※)のである。

※ 政省令が改正されても、一人親方や個人事業主などの労働者に該当しない者の災害が、「労働災害」となるわけではない。

また、安衛法の保護規定の対象が拡がるのは、「事業者の事業場で働く人(の一部)」であって「安衛法の労働者には該当しない者」に対してである。たまたま現場の近くを通りかかった一般公衆などに安衛法の保護が及ぶことになるわけではない。

なお、一般公衆への保護を怠って災害が発生した場合は、民法の不法行為責任による損害賠償責任や、業務上過失致死傷罪などの刑事責任が生じることとなる。


(2)これまでの経緯

厚生労働省は、前記の最高裁判決を受けて、労働政策審議会(安全衛生分科会)において、第140回(2021年10月11日)から第143回(2021年12月22日)まで、4回に渡って建設アスベスト訴訟に係る最高裁判決等を踏まえた対応について検討を行った。

そして、2022年1月31日に、最終的に「労働安全衛生規則等の一部を改正する省令案要綱」を諮問(諮問に用いられた概要説明)し、「妥当と認める」との答申を得た。


(3)関係省令の改正等

審議会の答申を得た厚生労働省は、その後、パブリックコメント等の必要な手続きを経て、2022年4月15日に一人親方等の安全衛生対策について省令の改正概要施行通達パンフレット(※)を公布している(施行は2023年4月1日)。

※ 後に労働安全衛生規則等の一部を改正する省令の一部を改正する省令(令和5年3月30日厚生労働省令第38号)」によって、形式的な改正が行われている。

この「労働安全衛生規則等の一部を改正する省令(厚生労働省令第82号)」では、前文において「労働安全衛生法(略)第二十七条第一項第百十三条及び第百十五条の二の規定に基づき、労働安全衛生規則等の一部を改正する」とされている。すなわち、安衛法の委任規定である第27条によって策定されており、また改正の経緯から考えても、新しい省令の根拠条文は第22条ということになる。

従って、その違反には同法第119条に基づき、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金が科せられる。ただ、新しい条文の多くは「配慮しなければならない」となっている。安衛法第22条(罰則付きの義務規定)を根拠として、「配慮しなければならない」という省令が定められることには疑問も感じられるが、現実には、新しい省令の規定によって罰則を科されることはほとんどないのではないかと思われる。


(4)新たに義務が生じる事業者

なお、今回の改正で新たに義務が生じるのは、重層下請け構造における請負人(労働者を雇用しない者(※)及び最終の請負人を除く)である。義務のかかる者としての請負人は安衛法では事業者という扱いなので、本稿でも「事業者」と表現している。そして、本改正によってその事業者が行う措置の対象となるのは、一つ下位の(直接契約のある)請負人である。この一つ下位の請負人を、本稿では、事業者から見て「請負人」と表現している。

※ 労働者を雇用しない請負人は、仮に仕事の一部を他社に請け負わせていたとしても、安衛法の事業者に該当しないため、当然に同法第22条の適用もないのである。なお、厳密には同居する親族のみを雇用する者に適用がないこととなる。

ただし、そのような請負人であったとしても他社に仕事を受け負わせていれば、その他社に対して安全配慮義務を負うこととなる。少なくとも本改正による措置程度のことさえ行っていなければ、災害が発生したときに安全配慮義務を果たしたことにならないと裁判所に判断される可能性は高い。

義務のかかる事業者

※ 厚生労働省「労働政策審議会(安全衛生分科会)第143回資料」(2022年12月22日)より

図をクリックすると拡大します

なお、事業者が業務又は作業の全部を請負人に請け負わせるときは、その事業者はそもそも安衛法第22条の適用対象とはならない(作業の発注者という立場になる)(※)ことから、改正省令により新たに課される義務の対象とはならない。

※ 業務又は作業の一部のみを請け負わせた場合は、一時的に(特定の日などに)、事業者の労働者が業務又は作業に従事せず、請負人のみが従事しているとしても、これらの義務が適用されることは当然である。その場合は、請負人に対して設備等の使用等を許可する(請負人自身において稼働させる)こと等が必要となる。


(5)改正省令公布後の動き

また、厚生労働省では、改正省令の公布後に、新たに個人事業者等に対する安全衛生対策のあり方に関する検討会を設置し、2022年5月13日に第1回委員会を実施し、その後も頻繁に開催して、必要な検討や関係団体へのヒアリング等を行っている。


2 改正の概要

今回の法令改正で修正される条文の数は膨大であり、具体的な内容は改正条文そのものを参照して頂きたいが、改正の概略は次表のようになっている。

表 改正の概要
労働者に対する措置(現行法令で規定) 作業の一部を請け負わせる請負人に対する措置

◯ 密閉設備、局所排気装置等の有害物の発散抑制設備の設置・稼働

◯ 請負人が作業する場合の稼働や、請負人に設備を使わせることについて、事業者に配慮義務を新たに規定

◯ 設置については改正せず

◯ 警報設備、緊急設備等の緊急時用設備の設置

◯ 休憩室、作業衣等の保管設備、洗浄設備等の設置

◯ 危険防止の為の作業方法の遵守(開口部閉鎖、遠隔操作、特定の用具の使用等)

◯ 請負人に対して、作業方法の遵守、保護具の使用等の必要性等を周知させる義務を新たに規定

◯ 保護具の使用

◯ 作業終了時等の汚染の除去、器具の持ち出し禁止等

◯ 汚染時の医師による緊急診断

Ⅲ①

◯ 汚染された場所等の危険のある場所への立入禁止

◯ 請負人も措置対象に追加する改正を行う

◯ 喫煙禁止等の特定行為の禁止

Ⅲ②

◯ 事故発生時の退避

◯ 請負人も措置対象に追加する改正を行う

◯ 入退室管理

◯ 加圧、減圧の管理等

◯ 労働者に対する有害物の人体への作用、取扱い上の注意事項等に関する掲示

◯ 請負人も措置対象に追加する改正を行う

※ その作業場で(他の)作業に従事する者についても措置義務が規定されている場合は、本表と同様の考え方で改正が行われている。

※ 事業者が適切に措置した場合において、請負人が作業方法を遵守しなかったこと、保護具を使用しなかったこと、退避しなかったこと、立ち入ったこと等について、事業者が結果責任まで追及されるものではない(令和4年4月15日基発0415第1号「労働安全衛生規則等の一部を改正する省令の施行等について」(以下「施行通達」という。)の第3の1の(2)のイの(ウ)及び(3)のイの(ウ)参照)。

注:請負であるため事業者が当該作業場で監理・監督等を行っているとは限らず、また、雇用関係がないことから、事業者による直接的禁止行為の実施、禁止遵守の担保には限界がある。このため、立入禁止等の手段としては、掲示(表示)でも措置義務を果たしたことになる。

上表から明らかであるが、労働災害防止措置の最終的な責任は、一人親方等の個人事業主の場合は本人、下請け労働者の場合は労働者を直接雇用する事業者にあるという原則は改正前と変わってはいない。

新たに、事業者に義務付けられるのは、安全のための施設、設備等を請負人にも使用させるよう配慮すること、表示、掲示、立入禁止等の措置を請負人に対してもかけること、安全衛生上の措置の必要性を請負人に周知させること等である。

これまでも、事業者には、状況に応じて請負人(※)に対する(私法上の)安全配慮義務があると考えられている。今回の改正で新設された義務は、これまでも存在していた私法上の安全配慮義務の範囲内のことであり、事実上、事業者が行うべきことが拡がるわけではないとも評価し得る。しかし、安衛法という公法に義務として定められたことにより、これらを行わずに労働災害が発生すれば、私法上の訴訟において安全配慮義務違反が認められやすくなるとはいえよう。

※ 事業者が、請負人の労働者に対して実質的に作業の指示をしているような場合には、請負人の労働者に対する安全配慮義務が成立すると考えられる。

次章では、上表の各項目(Ⅰ~Ⅳ)ごとに、具体的な内容を解説する。


3 具体的な省令改正の内容

(1)設備設置関係の規定の改正

今回の改正においては、設備の設置については、基本的に現行の規定によって労働者ために設置されているものを、労働者以外の者に使用させるという発想である。従って、本改正で新たに設置を義務付けることは、原則としてしていない。

しかし、例外的に、高圧則の空気槽等のように、事業者側でないと設置することが困難な個人ごとの設備については、新たに義務付けられる。

なお、以下の新旧対照表はイメージであり、個々の規制に関しては改正条文を直接参照して頂きたい。

表 関係条文のイメージ
改正条文(例) 現行条文

(改正せず)

【石綿則、有機則、鉛則、四鉛則、特化則、粉じん則】

(設備の設置)

第●●条 事業者は、厚生労働省令で定めるところにより、第五十七条第一項の政令で定める物及び通知対象物による危険性又は有害性等を調査しなければならない。

【高圧則】

(空気槽)

第8条 事業者は、潜水作業者及び潜水業務の一部を請け負わせた者(以下この項において「潜水作業者等」という。)に、空気圧縮機により送気するときは、当該空気圧縮機による送気を受ける潜水作業者等ごとに、送気を調節するための空気槽及び事故の場合に必要な空気をたくわえてある空気槽を設けなければならない。

【高圧則】

(空気槽)

第8条 事業者は、潜水作業者に、空気圧縮機により送気するときは、当該空気圧縮機による送気を受ける潜水作業者ごとに、送気を調節するための空気槽及び事故の場合に必要な空気をたくわえてある空気槽を設けなければならない。

(改正せず)

【石綿則、有機則、鉛則、四鉛則、特化則、高圧則、酸欠則、電離則、粉じん則】

(警報設備、緊急遮断装置、◯◯装置の設置など)

第●●条 事業者は、◯◯◯を貯蔵するときは/△△△の場所については/◯◯◯の設備には、◯◯◯漏えい等のおそれがないようにするため/非常時に直ちに退避させることができるようにするため/◯◯◯が漏えいした場合に関係者にこれを速やかに知らせるため、✖✖✖の設備/✖✖✖の装置を設けなければならない。

しかし、請負人(一人親方等)が作業を行う場合に、自社の労働者のために設置した設備を使用できなければ意味がない。そこで、自社の労働者のために設置した設備については、請負人に対しても使用させることを配慮することが義務付けられる。

このことにより、請負人に対しても、自社の労働者と同等の保護水準が確保される必要がある。

表 関係条文のイメージ
改正条文(例) 現行条文

【石綿則、有機則、鉛則、四鉛則、特化則、粉じん則】

(換気装置の稼働)

第●●条 事業者は、局所排気装置/プッシュプル型換気装置を設けたときは、労働者が◯◯◯の業務に従事する間、当該局所排気装置/プッシュプル型換気装置を✖✖✖の要件を満たすように稼働させなければならない。

 事業者は、前項の規定により局所排気装置/プッシュプル型換気装置を設けた場合において、◯◯◯の業務の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人が当該◯◯◯の業務に従事する間(労働者が当該◯◯◯の業務に従事するときを除く。)、当該装置を同項の✖✖✖の要件を満たすように稼働させること等について配慮しなければならない。

【石綿則、有機則、鉛則、四鉛則、特化則、粉じん則】

(換気装置の稼働)

第●●条 事業者は、局所排気装置/プッシュプル型換気装置を設けたときは、労働者が◯◯◯の業務に従事する間、当該局所排気装置/プッシュプル型換気装置を✖✖✖の要件を満たすように稼働させなければならない。

【四鉛則、特化則、高圧則】

(換気装置の稼働)

第●●条 事業者は、◯◯◯の業務に労働者を従事させるときは、次の措置を講じなければならない。

 △△△を十分に換気し、かつ、作業中も当該装置により換気を続けること。

 事業者は、◯◯◯の業務の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人が当該業務に従事する間(労働者が当該業務に従事するときを除く。)、△△△を十分に換気し、かつ、作業中も当該装置により換気を続けること等について配慮しなければならない。

【四鉛則、特化則、高圧則】

(換気装置の稼働)

第●●条 事業者は、◯◯◯の業務に労働者を従事させるときは、次の措置を講じなければならない。

 △△△を十分に換気し、かつ、作業中も当該装置により換気を続けること。

(改正せず)

【粉じん則】

(換気装置の稼働)

第●●条 事業者は、◯◯◯のの屋内作業場については、△△△による換気の実施又はこれと同等以上の措置を講じなければならない。

【酸欠則、粉じん則】

(換気)

第●●条 事業者は、◯◯◯の作業に労働者を従事させる場合は、当該作業を行う場所の空気中の酸素の濃度を十八パーセント以上に保つように換気しなければならない。

 事業者は、◯◯◯の作業の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人が当該作業に従事する間(労働者が当該作業に従事するときを除く。)、当該作業を行う場所の空気中の酸素の濃度を十八パーセント以上に保つように換気すること等について配慮しなければならない。

【酸欠則、粉じん則】

(換気)

第●●条 事業者は、◯◯◯の作業に労働者を従事させる場合は、当該作業を行う場所の空気中の酸素の濃度を十八パーセント以上に保つように換気しなければならない。

【鉛則】

(洗身設備)

第47条 事業者は、◯◯◯の業務に労働者を従事させるときは、洗身のための設備を設け、必要に応じ、当該労働者にこれを使用させなければならない。

 事業者は、前項の業務の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人に対し、洗身する必要がある旨を周知させるとともに、必要に応じ、当該請負人に対し同項の設備を使用させる等適切に洗身が行われるよう必要な配慮をしなければならない。

【鉛則】

(洗身設備)

第47条 事業者は、◯◯◯の業務に労働者を従事させるときは、洗身のための設備を設け、必要に応じ、当該労働者にこれを使用させなければならない。

【鉛則】

(保護具等の保管設備)

第46条 事業者は、◯◯◯の業務に従事する労働者に使用させる△△△の保護具等を✖✖✖から隔離して保管するための設備を設け、当該労働者にこれを使用させなければならない。

 事業者は、◯◯◯の業務を請け負わせた請負人に対し、当該請負人が使用した△△△の保護具等を✖✖✖から隔離して保管する必要がある旨を周知させるとともに、必要に応じ、当該請負人に対し前項の設備を使用させる等適切な保管が行われるよう必要な配慮をしなければならない。

【鉛則】

(保護具等の保管設備)

第46条 事業者は、◯◯◯の業務に従事する労働者に使用させる△△△の保護具等を✖✖✖から隔離して保管するための設備を設け、当該労働者にこれを使用させなければならない。

ここで「配慮義務」とは何だろうと思われるかもしれない。一般には「配慮義務」は、義務のレベルとしては、「努力義務」よりも高く「義務」よりも低いと考えられている。

※ 安衛法では、第3条第3項、及び、第31条の3第2項に配慮義務が定められている。第3条はたんなる訓示規定であって、具体的な義務が課される条文ではない。従って、実質的な配慮義務は第31条の3第2項のみであるが、こちらも罰則はかかっていない。

努力義務であれば努めればよいこととなるが、配慮義務となると請負人にも使用させるための具体的な行動が必要となる。言葉を換えれば、何らかの手段で、労働者と同等の保護措置が図られるよう便宜を図る等の義務が事業者に課される(※)のである。

※ ただし、労働者に対すると同様に使用させなければならないわけではない。結果的に請負人が使用しなくても、違反となるわけではない。

「配慮しなければならない」とは、具体的には以下の行為であるとされている。(施行通達による)

  • 稼働させること等について配慮しなければならない
  • 事業者が稼働させることのほか、請負人(一人親方等)が自ら稼働させることができるよう排気装置の使用を許可することも含まれる。
  • 作業中も当該装置により換気を続けること等について配慮しなければならない
  • 事業者が装置を使用して換気することのほか、請負人(一人親方等)が自ら装置を使用して換気することができるよう装置の使用を許可することも含まれる。
  • 設備を使用させる等適切に洗身/適切な保管が行われるよう必要な配慮をしなければならない
  • 設備を使用させることのほか、請負人(一人親方等)が自ら洗身や女官を行うことができるよう場所を提供することも含まれる。

令和4年4月15日基発0415第1号「労働安全衛生規則等の一部を改正する省令の施行等について」による。

なお、義務とせずにあえて配慮義務とされたのは、必ずしも事業者が直接に措置を講じなくても、請負人が自ら措置を取ることも考えられるためである。

例えば、小規模の設備・機器であれば請負人が使い慣れた物を持ち込んで使うことや、請負人の判断で設備・機器を使用する必要のない作業方法を決定することもできるからである。


(2)作業方法、保護具使用等の作業実施上の安全確保

現行の労働省令で定められている特定の作業方法の遵守や保護具の使用等の規定の多くは義務規定であり、作業を行うに当たって必ず実施しなければならないものである。しかし、作業を請け負わせる請負人に対しては指揮命令関係があるわけではないため、これらの措置を事業者に義務付けることはできない。そのため、改正省令では、これらの規定が必要なことについて請負人に対して周知義務が設けられている(※)

※ 次表で作業計画については、新規定の対象となっていない。これは、作業方法や作業順序などは請負人において異なる作業方法等を選択できるためである。

また、必要な情報提供も安衛法第30条に基づく作業間の連絡・調整で補完が可能であることから、周知の義務付けの対象とはされていない。ただし、安全確保のために必要な情報を共有する必要がある旨が通達通達で示されている。

なお、作業方法については、安全確保のために必要な措置(例えば、含鉛塗料のかき落とし作業の方法として、湿式によることやかき落とした塗料を速やかに取り除く必要があることなど)であり、請負人にも同等の安全水準を確保する観点から周知が義務付けられている。

一方、作業に従事する者に限定された措置ではなく、特定の場所について、全ての労働者に保護具の使用等を求めている規定については、当該作業場で(他の)作業に従事する者全員を周知対象とされている。

表 関係条文のイメージ
改正条文(例) 現行条文

(改正せず)

【石綿則、高圧則、除染則】

(作業計画)

第●●条 事業者は、◯◯◯の作業計画を定めたときは、関係労働者に周知させなければならない。

【石綿則、有機則、鉛則、四鉛則、特化則、電離則】

(作業方法)

第●●条 事業者は、◯◯◯の作業を行うときは、次に掲げる措置を講じなければならない。

 事業者は、前項の作業の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人に対し、前項各号に掲げる措置を講じる必要がある旨を周知させなければならない。

【石綿則、有機則、鉛則、四鉛則、特化則、電離則】

(作業方法)

第●●条 事業者は、◯◯◯の作業を行うときは、次に掲げる措置を講じなければならない。

【石綿則、鉛則、粉じん則、四鉛則、酸欠則、有機則、高圧則、特化則、除染則、電離則、安衛則】

(保護具の使用)

第●●条 事業者は、◯◯◯の作業に労働者を従事させるときは、当該労働者に保護具を使用させなければならない。

 事業者は、◯◯◯の作業の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人に対し、保護具を使用する必要がある旨を周知させなければならない。

【石綿則、鉛則、粉じん則、四鉛則、酸欠則、有機則、高圧則、特化則、除染則、電離則、安衛則】

(保護具の使用)

第●●条 事業者は、◯◯◯の作業に労働者を従事させるときは、当該労働者に保護具を使用させなければならない。

【石綿則、鉛則、粉じん則、有機則、特化則】

(保護具の使用)

第●●条 事業者は、◯◯◯の場所については、労働者に保護具を使用させなければならない。

 事業者は、労働者以外の者であって◯◯◯の場所において作業に従事する者に対し、当該場所については、保護具の使用が必要である旨を周知させなければならない。

【石綿則、鉛則、粉じん則、有機則、特化則】

(保護具の使用)

第●●条 事業者は、◯◯◯の場所については、労働者に保護具を使用させなければならない。

【除染則、電離則】

(線量の測定)

第●●条 事業者は、労働者が◯◯◯の作業により受ける被ばくによる線量を測定しなければならない。

 事業者は、◯◯◯の作業の一部を請負人に請け負わせるときは、当該者請負人に対し、当該者請負人が当該作業により受ける被ばくによる線量を測定する必要がある旨を周知させなければならない。

【除染則、電離則】

(線量の測定)

第●●条 事業者は、労働者が◯◯◯の作業により受ける被ばくによる線量を測定しなければならない。

【石綿則、鉛則、四鉛則、特化則、除染則、電離則】

(器具等の汚染の除去)

第●●条 事業者は、◯◯◯の作業に使用した器具等について、△△△を除去した後でなければ、作業場外に持ち出してはならない/△△△を除去するための質を講じなければならない。

 事業者は、◯◯◯の作業の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人に対し、当該作業に使用した器具等について、△△△を除去した後でなければ、作業場外の持ち出してはならないならない/△△△を除去する必要がある旨を周知させなければならない。

【石綿則、鉛則、四鉛則、特化則、除染則、電離則】

(器具等の汚染の除去)

第●●条 事業者は、◯◯◯の作業に使用した器具等について、△△△を除去した後でなければ、作業場外に持ち出してはならない/△△△を除去するための質を講じなければならない。

【鉛則、四鉛則、有機則、特化則】

(身体の汚染の除去)

第●●条 事業者は、◯◯◯の作業に従事する労働者の身体が△△△によって著しく汚染されたことを発見したときは、速やかに、汚染を除去させなければならない。

 事業者は、◯◯◯○の作業の一部を請負人に請け負わせる場合においては、当該請負人に対し、当該請負人の身体が△△△によって著しく汚染されたときは、すみやかに、汚染を除去する必要がある旨を周知させなければならない。

【鉛則、四鉛則、有機則、特化則】

(身体の汚染の除去)

第●●条 事業者は、◯◯◯の作業に従事する労働者の身体が△△△によって著しく汚染されたことを発見したときは、速やかに、汚染を除去させなければならない。

【鉛則、四鉛則、酸欠則、有機則、特化則、除染則、電離則】

(診断)

第●●条 事業者は、△△△に該当する労働者に、すみやかに、医師による診断を受けさせなければならない。

 事業者は、◯◯◯の作業の一部を請負人に請け負わせる場合において、当該請負人に対し、△△△に該当するときは、すみやかに、医師による診断を受ける必要がある旨を周知させなければならない。

【鉛則、四鉛則、酸欠則、有機則、特化則、除染則、電離則】

(診断)

第●●条 事業者は、△△△に該当する労働者に、すみやかに、医師による診断を受けさせなければならない。

【鉛則、四鉛則、高圧則】

(就業禁止)

第●●条 事業者は、◯◯◯(疾病)にかかっている労働者については、医師が必要と認める期間、△△△の業務に従事させてはならない。

 事業者は、△△△の業務の一部を請負人に請け負わせる場合においては、当該請負人に対し、◯◯◯(疾病)にかかっているときは、医師が必要と認める期間、当該業務に従事してはならない旨周知させなければならない。

【鉛則、四鉛則、高圧則】

(就業禁止)

第●●条 事業者は、◯◯◯(疾病)にかかっている労働者については、医師が必要と認める期間、△△△の業務に従事させてはならない。

現行制度のまとめ

※ 厚生労働省「労働政策審議会(安全衛生分科会)第143回資料」(2022年12月22日)より

図をクリックすると拡大します

ところで、上表による改正省令をみると、保護具等の使用について、事業者が請負人に対し「周知させること」とされている。すなわち周知を行うのは請負人であって、事業者は請負人に対して「周知させること」を指導(※)しなければならないように読める。

※ 現行安衛法第29条(罰則無し)は、元方事業者は、関係請負人及び関係請負人の労働者に対して、安衛法に違反しないように指導しなければならないと定めている。

しかしながら、一人親方は、そもそも安衛法の規制がかからないので、保護具を使用しなくても安衛法に違反することとなることはありえない。このため、安衛法第29条によって事業者が一人親方等に対して保護具の着用を指導することは義務付けられていなかった。

しかし、これは、個別の作業に関連して請負人や請負人の労働者に対して、個々に保護具の着用等を指導や指示をする制度ではない。あくまでも個々の労働者に対して指示を行うのは、その労働者を雇用している請負人である(※)

※ 事業者が、直接請負人の労働者に対して指示を行うと、請負人に対する請負契約とその労働者に対する直接雇用の境界があいまいになりかねない。職業安定法第 44 条の問題が発生するので、避けなければならない。

なお、周知の方法は、以下のいずれかによって行えばよい。

  • 常時作業場の見やすい場所に掲示又は備えつけることによる周知
  • 書面を交付すること(請負・委託の契約時に書面で示すことも含む。)による周知
  • 磁気テープ、磁気ディスクその他これらに準ずる物に記録し、かつ、各作業場に当該記録の内容を常時確認できる機器を設置すること(当該機器に周知すべき内容が記録され、確認できることの周知も含む。)による周知
  • 口頭による周知

令和4年4月15日基発0415第1号「労働安全衛生規則等の一部を改正する省令の施行等について」第3の1の(2)のイの(ア)による。

また、「周知」等の措置を行う対象範囲としての「作業場」については、安衛法令上明確な定義はなく、個々の現場ごとに判断することとなる。この範囲は、これまで労働者に対する義務が生じていた範囲と、異なるものではない。

労働基準法における解釈(※)を踏まえると、特定の作業について、当該作業が行われている一定の区画で区切られた場所ということができる。

※ 昭和23年4月5日付け基発第535号によれば、作業場とは、事業場内において密接な関連の下に作業の行われている現場をいい、主として建物別等により判断すべきものであるとされている。

そして、対象となる危険有害業務又は作業の影響が直接的に及ぶと考えられる合理的な範囲と考えればよい。


(3)場所の使用・管理権原等に基づく安全確保(退避、立入禁止等)

禁止する女性

※ イメージ図(©photoAC)

指揮命令関係に基づくものではなく、場所の使用・管理権原等に基づく立入禁止、特定行為の禁止、退避、入退室管理等の措置は、労働者以外の者(請負人や当該場所で(他の)作業に従事する者)も措置対象に追加される。

なお、立入禁止及び特定行為の禁止については、事業者が当該作業場で管理・監督等を行っているとは限らないことから、表示による禁止も可能である(※)

※ 現行法においても、同様な規定となっている。

表 関係条文のイメージ
改正条文(例) 現行条文

【石綿則、酸欠則、特化則、四鉛則、電離則】

(立入禁止措置)

第●●条 事業者は、◯◯◯の場所には、当該場所において作業に従事する者以外の者が立ち入ることについて、禁止する旨を見やすい箇所に表示することその他の方法により禁止し、かつ、その旨を見やすい箇所に表示するとともに、表示以外の方法により禁止したときは、当該場所が立入禁止である旨を見やすい箇所に表示しなければならない。

【石綿則、酸欠則、特化則、四鉛則、電離則】

(立入禁止措置)

第●●条 事業者は、◯◯◯の場所には、関係者以外の者/作業に従事する労働者以外の労働者が立ち入ることを禁止し、かつ、その旨を見やすい箇所に表示しなければならない。

【粉じん則、鉛則、有機則、高圧則】

(立入禁止措置)

第●●条 事業者は、◯◯◯であるときは、✖✖✖の場所に作業に従事する者が近寄らせてること/✖✖✖の場所で作業させてすること/✖✖✖の場所に立ち入らせてははることについて、禁止する旨を見やすい箇所に表示することその他の方法により禁止しなければならない。

【粉じん則、鉛則、有機則、高圧則】

(立入禁止措置)

第●●条 事業者は、◯◯◯であるときは、✖✖✖の場所に労働者近寄らせて/✖✖✖の場所で作業させて/✖✖✖の場所に立ち入らせてはならない。

【石綿則、鉛則、特化則、電離則、除染則】

(喫煙の禁止)

第●●条 事業者は、◯◯◯の場所で作業に従事する者が喫煙し、又は飲食することについて、禁止する旨を見やすい箇所に表示することその他の方法により禁止し、かつ、その旨を当該作業場の労働者が見やすい箇所に表示するとともに、表示以外の方法により禁止したときは、当該場所が喫煙又は飲食禁止である旨を見やすい箇所に表示しなければならない。

【石綿則、鉛則、特化則、電離則、除染則】

(喫煙の禁止)

第●●条 事業者は、◯◯◯の場所で労働者が喫煙し、又は飲食することを禁止し、かつ、その旨を当該作業場の労働者が見やすい箇所に表示しなければならない。

【酸欠則、有機則、特化則、四鉛則、電離則、高圧則】

(退避)

第●●条 事業者は、◯◯◯のおそれが生じたときは、直ちに作業を中止し、作業に従事する者をその場所から退避させなければならない。

【酸欠則、有機則、特化則、四鉛則、電離則、高圧則】

(退避)

第●●条 事業者は、◯◯◯のおそれが生じたときは、直ちに作業を中止し、労働者をその場所から退避させなければならない。

【電離則】

(周囲の者へのばく露防止)

第●●条 事業者は、◯◯◯を放射線装置室以外の場所で使用するときは、放射線を、作業に従事する者が立ち入らない方向に照射し、又は遮へいする措置を講じなければならない。

【電離則】

(周囲の者へのばく露防止)

第●●条 事業者は、◯◯◯を放射線装置室以外の場所で使用するときは、放射線を、労働者が立ち入らない方向に照射し、又は遮へいする措置を講じなければならない。

【高圧則】

(加圧の速度)

第14条 事業者は、気こう室において高圧室内作業者及び高圧室内業務の一部を請け負わせた者に加圧を行うときは、毎分0.08メガパスカル以下の速度で行わなければならない。

【高圧則】

(加圧の速度)

第14条 事業者は、気こう室において高圧室内作業者に加圧を行うときは、毎分0.08メガパスカル以下の速度で行わなければならない。

【高圧則】

(減圧時の措置)

第20条 事業者は、気こう室において高圧室内作業者及び高圧室内業務の一部を請け負わせた者(以下この条において「高圧室内作業者等」という。)に減圧を行うときは、次の措置を講じなければならない。

【高圧則】

(減圧時の措置)

第20条 事業者は、気こう室において高圧室内作業者に減圧を行うときは、次の措置を講じなければならない。

【酸欠則】

(人員の点検)

第8条 事業者は、酸素欠乏危険作業に労働者を従事させるときは、労働者を当該作業を行なう場所に入場させ、及び退場させる時に、人員を点検しなければならない。

 事業者は、酸素欠乏危険作業の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人が当該作業を行う場所に入場し、及び退場する時に、人員を点検しなければならない。

【酸欠則】

(人員の点検)

第8条 事業者は、酸素欠乏危険作業に労働者を従事させるときは、労働者を当該作業を行なう場所に入場させ、及び退場させる時に、人員を点検しなければならない。

周囲の被ばく防止(電離則)、加圧や減圧時の措置(高圧則)、人員の点検(酸欠則)は、いずれも一人親方自身ができる措置ではない。このため、事業者が行う措置は、表示等ではなく、直接措置義務の対象とされている。なお、人員の点検については、入退室時に出入りの状況をボードに記載する等の方法も含めた点検の方法についての解釈が施行通達に示されている。

なお、「作業に従事する者」には、以下の者が含まれる。

  • その作業場で何らかの作業に従事する労働者
  • その作業場で何らかの作業に従事する請負人(一人親方を含む)
  • その作業場で何らかの作業に従事する請負人の労働者
  • その作業場に資材、荷物等を搬入する者(当該作業場で行う資材、荷物等の運搬、搬入、荷下ろし等の行為も「作業に従事する」に含まれる)
  • その作業場で何らかの作業に従事する家族就業者

令和4年4月15日基発0415第1号「労働安全衛生規則等の一部を改正する省令の施行等について」第3の1の(2)のイの(ア)による。

一方、「作業に従事する者」には、以下の者は含まれない。

  • その作業場を業務外で訪れている見学者
  • その作業場を単に通行するだけの者

令和4年4月15日基発0415第1号「労働安全衛生規則等の一部を改正する省令の施行等について」第3の1の(2)のイの(ア)による。

なお、施行通達では、「作業に従事する者」に業務外で訪れている見学者や単に通行するだけの者は含まれないとされているが、これはあくまでも安衛法令の保護の対象にならないとされているだけである。

業務外で訪れている見学者や単に通行するだけの者であっても、退避、立入禁止等の安全確保が必要になることはいうまでもない(※)

※ 業務外で訪れている見学者や単に通行するだけの者であっても、事業者の了解のもとで見学していたり、通行したりしている場合は、事業者とそれらの者の間に契約(見学の契約、通行のための契約)が生じていることが多いであろう。それらの場合には、事業者には安全配慮義務が成立すると考えられる。


(4)有害物の有害性等を周知するための掲示

壁に掲示された書類

※ イメージ図(©photoAC)

有害物の有害性等を周知するための掲示については、「掲示」という行為により労働者以外にも周知効果は得られることとなる。このため、条文上も、労働者以外の者(請負人や当該場所で(他の)作業に従事する者)も措置対象に追加されることとなる。

なお、これまで有害物の有害性等を周知するための掲示の規定は、石綿則、有機則、特化則にはあるが、鉛則、四アルキル鉛則、粉じん則、安衛則(ダイオキシン関係)には規定されていない。しかし、これらの物質について有害性等の周知を義務付けない合理的理由はないため、これらの省令においても、以下の「関係条文のイメージ」と同様の規定が新たに設けられる。

表 関係条文のイメージ
改正条文(例) 現行条文

【石綿則、有機則、特化則】

(掲示)

第●●条 事業者は、◯◯◯の作業場には、次の事項を、見やすい箇所に掲示しなければならない。

 ◯◯◯の作業場である旨/△△△の名称

 △△△により生ずるおそれのある疾病の種類及びその症状

 △△△の取扱い上の注意事項

 当該作業場所においては保護具を着用しなければならない旨及び使用すべき保護具

 △△△による中毒が発生したときの応急処置

【石綿則、有機則、特化則】

(掲示)

第●●条 事業者は、◯◯◯の作業場には、次の事項を、作業に従事する労働者が見やすい箇所に/作業中の労働者が容易に知ることができるよう、見やすい箇所に掲示しなければならない。

 ◯◯◯の作業場である旨/△△△の名称

 △△△の人体に及ぼす影響

 △△△の取扱い上の注意事項

 使用すべき保護具

 △△△による中毒が発生したときの応急処置

【有機則】

(表示)

第17条 事業者は、屋内作業場等において有機溶剤業務に労働者を従事させるときは、当該有機溶剤業務に係る有機溶剤等の区分を、色分け及び色分け以外の方法により、見やすい場所に表示しなければならない。

【有機則】

(表示)

第17条 事業者は、屋内作業場等において有機溶剤業務に労働者を従事させるときは、当該有機溶剤業務に係る有機溶剤等の区分を、作業中の労働者が容易に知ることができるよう、色分け及び色分け以外の方法により、見やすい場所に表示しなければならない。

【特化則】

(表示)

第17条 事業者は、特定化学設備に原材料その他の物を送給する者が当該送給を誤ることによる第三類物質等の漏えいを防止するため、当該者が見やすい位置に、当該原材料その他の物の種類、当該送給の対象となる設備その他必要な事項を表示しなければならない。

【特化則】

(表示)

第17条 事業者は、特定化学設備に原材料その他の物を送給する労働者が当該送給を誤ることによる第三類物質等の漏えいを防止するため、当該労働者が見やすい位置に、当該原材料その他の物の種類、当該送給の対象となる設備その他必要な事項を表示しなければならない。

【電離則】

(管理区域の明示)

第3条 事業者は、管理区域内の見やすい場所に、第八条第三項の放射線測定器の装着に関する注意事項、放射性物質の取扱い上の注意事項、事故が発生した場合の応急の措置等放射線による健康障害の防止に必要な事項を掲示しなければならない。

【電離則】

(管理区域の明示)

第3条 事業者は、管理区域内の労働者の見やすい場所に、第八条第三項の放射線測定器の装着に関する注意事項、放射性物質の取扱い上の注意事項、事故が発生した場合の応急の措置等放射線による労働者の健康障害の防止に必要な事項を掲示しなければならない。

【安衛則】

(騒音を発する場所の明示等)

第583条の2 事業者は、強烈な騒音を発する屋内作業場における業務に労働者を従事させるときは、当該屋内作業場が強烈な騒音を発する場所であることをを当該作業場において作業に従事する者が容易に知ることができるよう、標識によって明示する等の措置を講ずるものとする。

【安衛則】

(騒音を発する場所の明示等)

第583条の2 事業者は、強烈な騒音を発する屋内作業場における業務に労働者を従事させるときは、当該屋内作業場が強烈な騒音を発する場所であることを労働者が容易に知ることができるよう、標識によって明示する等の措置を講ずるものとする。

※ なお、有機溶剤の掲示に関して、「有機溶剤中毒予防規則等の一部を改正する省令(令和5年厚生労働省令第69号)」が2023年4月21日に公布され、同日から施行(一部規定については、2023年10月1日又は2024年4月1日から施行)されている。これについて「有機溶剤中毒予防規則等の一部を改正する省令の施行について(令和5年4月21日基発0421第1号)」が示されているので、留意されたい。

掲示の方法や「生ずるおそれのある疾病の種類及びその症状」として掲示すべき内容については、「有機溶剤中毒予防規則第24条第2項の規定に基づき、同条第1項の規定により掲示すべき事項の内容及び掲示方法を定める告示」(昭和47年労働省告示第123号)に準じればよい。

一 有機溶剤の人体に及ぼす作用について掲示すべき内容は、次のとおりとする。

 主な症状

(1)頭痛

(2)けん怠感

(3)めまい

(4)貧血

(5)肝臓障害

二及び三 (略)主な症状

四 掲示方法は、次に定めるところによるものとする。

(1)掲示は、掲示板によつて行なうこと。

(2)掲示板の材質は、木質、金属その他の硬質の物であること。

(3)掲示板の大きさは、縦〇・四メートル以上、横一・五メートル以上とすること。

(4)掲示板の表面は、白色とすること。

(5)掲示板に記載する文字は、黒色とすること。

(6)掲示板の第一行目に「有機溶剤等使用の注意事項」と表示すること。

※ 「有機溶剤中毒予防規則第24条第2項の規定に基づき、同条第1項の規定により掲示すべき事項の内容及び掲示方法を定める告示」(昭和47年労働省告示第123号)による。

有害物ごとに掲示すべき内容等については、「労働安全衛生規則第592条の8等で定める有害性等の掲示内容について」(令和5年3月 29 日付け基発 0329 第 32 号)に示されている。なお、本通達中の「おそれのある疾病の種類」及び「疾病の症状」の記載例については、今後、(独法)労働者健康安全機構 労働安全衛生総合研究所 化学物質情報管理研究センターの WEB サイトに物質別に掲載される予定となっている。


(5)労働者以外の者による遵守義務

安衛法では、第26条(罰則第120条)において、労働者に対しても、事業者が法令に基づいて講ずる措置に応じて、必要な事項を守らなければならないと定めている。そして、省令において、労働者に対する数多くの義務規定が定められている。

今回の省令改正では、労働者以外の者に対する事業者の措置義務が定められたことから、省令で、労働者以外の者にも遵守義務が定められる。ただし、法律に根拠がない規定なので、違反しても罰則は課せられない(※)

※ 改正後の省令では、一つの条文で、労働者と労働者以外のものに対する義務規定が定められている。このため、一つの条文が、労働者に対しては安衛法第26条が根拠となり、労働者以外に対しては根拠がない条文となる。このため、同じ省令の条文に違反しても、労働者は処罰されるが、それ以外の者は処罰されないという奇妙な結論となる。

また、労働者以外の者に義務が課せられるのは、事業者が行う特定行為の禁止、退避、立入禁止等の措置に関するものに限られる。事業者が行う「周知」については、周知される側の遵守義務が定められない(※)ことは当然である。

※ 誰かに対して周知することは、その者に対する指示ではない。周知された側は、周知されたことを参考にして、自らの行動を決定できることは当然である。従って、遵守義務を課しようがないのである。

ただ、このことは労働者以外の者は、事業者による安全衛生法の遵守の指示を守る必要がないということを意味しない。事業者としては、自社内(自社の管理する工場や工事現場等)で事故が起きることは避ける必要がある。従って、労働者以外の者に対しても安衛法令の遵守はもとより、安全な作業を徹底する必要がある(※)

※ 事業者と一人親方・個人事業主との間で、法令を遵守することについて合意(契約)があれば、それに従わなければ、契約上の事業者による処分が課されることも許されよう。もちろん、処分は、社会的に合理的かつ妥当な範囲のものでなければならないが、場合によっては契約の破棄もあり得よう。

なお、事業者が労働者以外の者に対して、個々の作業について詳細な指示をすることは避けるべきである。

表 関係条文のイメージ
改正条文(例) 現行条文

【石綿則、酸欠則、特化則、四鉛則、電離則】

(立入禁止措置)

第●●条 (第1項 略)

 作業に従事する者以外の者は、前項の規定により立入りを禁止された場所には、みだりに立ち入ってはならない。

【石綿則、酸欠則、特化則、四鉛則、電離則】

(立入禁止措置)

第●●条 (第1項 略)

 作業に従事する労働者以外の労働者は、前項の規定により立入りを禁止された場所には、みだりに立ち入ってはならない。

【石綿則、鉛則、粉じん則、四鉛則、酸欠則、有機則、高圧則、特化則、除染則、電離則、安衛則】

(保護具の使用)

第●●条 事業者は、◯◯◯の作業に労働者を従事させるときは、当該労働者に保護具を使用させなければならない。

 事業者は、◯◯◯作業の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人に対し、保護具を使用する必要がある旨を周知させなければならない。

 第1項の◯◯◯の作業に従事する労働者は、当該作業に従事する間、保護具を使用しなければならない。

※ 事業者との関係では、請負人に対する保護具の使用義務は設けない。ただし、請負人が安衛法の適用事業者であれば、直接、第1項のが適用され、労働者にも第2項の義務がかかることとなる。もちろん、請負人が個人である場合、その個人には法律上の保護具の着用義務は課せられない。

【石綿則、鉛則、粉じん則、四鉛則、酸欠則、有機則、高圧則、特化則、除染則、電離則、安衛則】

(保護具の使用)

第●●条 事業者は、◯◯◯の作業に労働者を従事させるときは、当該労働者に保護具を使用させなければならない。

 ◯◯◯の作業に従事する労働者は、当該作業に従事する間、保護具を使用しなければならない。

【石綿則、鉛則、特化則】

(休憩室に入る際の措置)

第●●条 ◯◯◯の業務に従事した者は、休憩室に入る前に、△△△を除去しなければならない。

【石綿則、鉛則、特化則】

(休憩室に入る際の措置)

第●●条 労働者は、◯◯◯の業務に従事したときは、休憩室に入る前に、△△△を除去しなければならない。

【石綿則、鉛則、特化則、電離則、除染則】

(喫煙の禁止)

第●●条 (第1項 略)

 前項の作業に従事する者は、前項の場所で喫煙し、又は飲食してはならない。

【石綿則、鉛則、特化則、電離則、除染則】

(喫煙の禁止)

第●●条 (第1項 略)

 労働者は、前項の場所で喫煙し、又は飲食してはならない。


(6)まとめ

ア 新たな義務の概要

従来の安衛法令に関する考え方では、基本的に労働者に対する安全衛生上の措置を行うべきものは、その労働者を雇用する事業者である。ところが、冒頭にあげた最高裁の判例が安衛法の第57条第22条は、直接雇用する労働者以外の者も保護する趣旨であるとしたところから、この改正が行われることとなったことはすでに述べた通りである。

しかしながら、事業者が仕事を請け負わしている個人事業主や請負人の労働者に対して、直接、指揮命令をすることはできない(※)。しかも、個人事業主には安衛法の適用はないのである。

※ すでに述べたように、職安法第44条違反の問題が発生する。

建設業における一人親方の死亡災害

図をクリックすると拡大します

とはいえ、仕事を請け負う個人事業者や中小零細な事業主が、安衛法で保護されないとなると、どうしても弱い立場の個人事業者や中小零細な事業主の安全衛生が確保できないこととなってしまう。

現に、建設現場で働く一人親方の死亡災害は、毎年、かなりの件数が発生している。社会政策的に考えても、事業主なのだから、個人責任というべきではない。冒頭の最高裁判例も、そのことが背景にあるのであって、条文の文言だけから機械的に判断されたものではあるまい。

そのため、事業者にも一定の労働安全衛生上の責任を負わせるべきではあるが、安衛法第 22 条にその根拠を求めるべきかどうかは議論の余地のあるところであろう。

しかしながら、最高裁判例が、安衛法第 22 条について言及し(※)、一方で、事業者は請負人に対して直接の指揮命令はできないため、その多くは周知義務に留まることとなったわけである。今回の改正による請負人に対する措置をまとめると次のようになる。

※ すでに述べたように、判例が直接、安衛法第 22 条に言及したわけではない。しかし、間接的に、安衛法第 22 条は労働者以外の者も保護する趣旨だとしている。

表 作業を請け負う請負人(一人親方、下請業者)に対する保護措置の主な内容
労働者に対する措置
(現行法令の規定内容)
請負人に対する措置
(新たに追加する規定内容)
有害物の発散防止の装置等の稼働 作業中に稼働させる義務 請負人のみが作業する時も稼働させる、使用を許可する等配慮する義務
マスク等の保護具の使用 保護具を使用させる義務 保護具の使用が必要である旨を周知する義務
安全確保のための作業方法の遵守 作業方法を遵守させる義務 作業方法の遵守が必要である旨を周知する義務
作業終了時の身体の汚染除去等 汚染を除去させる義務 汚染除去が必要である旨を周知する義務

しかしながら、作業を行う自社の労働者と同じ作業場所にいる労働者以外の者に対する保護措置(立入禁止、事故発生時の退避、喫煙・飲食を禁止など)は、作業の指揮とは関係がない。

また、労働者以外の者に対しても行うべきことであるばかりか、労働者に対する措置がそのまま労働者以外の者に対しても有効である。このため、労働者と同様な措置が義務付けられることとなる。

表 同じ作業場所にいる労働者以外の者に対する保護措置の主な内容
労働者に対する措置
(現行法令の規定内容)
同じ作業場所にいる労働者以外の者に対する措置
(新たに追加する規定内容)
危険箇所への立入禁止 立入を禁止する義務 立入を禁止する義務
特定の場所での喫煙・飲食禁止 喫煙・飲食を禁止する義務 喫煙・飲食を禁止する義務
危険性等に関する掲示 掲示して知らせる義務 掲示して知らせる義務
事故発生時の退避 退避させる義務 退避させる義務

イ 留意事項

(ア)措置義務者と措置の対象者

今回の改正では、措置義務者とその対象者は、それぞれ請負関係で結ばれた者の範囲を想定されており、1対1関係で措置義務関係が輻輳ふくそうすることはないとされている。

すなわち、改正された省令によって義務付けられる請負人に対する配慮や周知などは、事業者が(直接)請負契約を締結している相手方に対して行えばよい。従って、危険有害作業を重層請負により行う場合の義務については、例えば三次下請事業者までがその業務又は作業に従事する場合は、元請事業者から請け負って実施する一次下請事業者は二次下請事業者に対して実施する義務を負い(三次下請業者に対して実施する義務は生じない。)、二次下請事業者は三次下請事業者に対して実施する義務を負うことになる。

次図の、赤色で示された部分が、今回の改正で新たに生じる義務であり、黒文字は従来からの安衛法による義務付けである。

なお、場所の使用・管理権原に基づく措置(立入禁止など)については、その作業場にいる全ての者を対象に、表示などでその場所が立入禁止である旨を示すといった措置になる。立入り等の禁止の表示や掲示を事業者ごとに複数行う必要はなく、当該複数の事業者が共同で表示や掲示を行えばよい。

重層下請における措置義務者と対象者

※ 厚生労働省「個人事業者等に対する安全衛生対策のあり方に関する検討会 第1回資料2」(2022年5月13日)より)

図をクリックすると拡大します

なお、措置の対象者には以下のものが含まれること。

  • 当該場所で何らかの作業に従事する他社の社長や労働者
  • 当該場所で何らかの作業に従事する一人親方
  • 当該場所で何らかの作業に従事する一人親方の家族従事者
  • 当該場所に荷物等を搬入する者

令和4年4月15日基発0415第1号「労働安全衛生規則等の一部を改正する省令の施行等について」第3の1の(2)のイの(ア)による。


(イ)家族従事者に対する措置

安衛法第2条(第二号)の規定により、同居の親族のみを使用する事業又は事務所に使用される者(以下「家族従事者」という。)は労働者には含まない。このため、家族従事者は法の直接的な措置対象とはなっていない(※)。しかし、個人事業者であっても、家族従事者の安全衛生の確保を図ることは重要である。

※ よく誤解されているが、同居する親族以外のものを労働者として雇用すれば、その事業者は安衛法の適用事業者となり、同居する親族についても賃金が支払われるなど労働者としての要件を満たせば、安衛法の対象となるので誤解のないようにしたい。

そして、今回の省令改正により、事業者の行う業務又は作業の一部を請け負う個人事業者も安衛法令の(一部の)保護措置の対象となり、安全衛生の確保に必要な配慮や情報の周知等を受けることができることとなる。安衛法の義務のかからない個人事業者についても、これらの措置の活用等により、自らが使用する家族従事者に対して、事業者が労働者に対して行う措置と同等の措置を行うことがますます重要となろう。

家族従事者に対する措置

※ 厚生労働省「労働政策審議会(安全衛生分科会)第143回資料」(2022年12月22日)を一部修正

図をクリックすると拡大します


(ウ)元方事業者の講ずべき措置

改正省令は、安衛法第27条に基づき同法第22条に係る事業者の講ずべき措置を定めたものであり、元方事業者に係る措置義務等は新設されていない。

しかし、同法第29条第1項により、関係請負人が安衛法やそれに基づく命令(今回の改正で改正された11省令を含む。)の規定に違反していると認めるときは、必要な指示を行わなければならない。従って、改正省令により義務付けられた措置を関係請負人が行っていない場合には、同法第29条に基づく指示をしなければならない。

なお、個人事業者は、同法第29条第2項の「関係請負人の労働者」には該当しないこと。


(エ)その他

事業者が、特別教育を行うことが必要な業務の一部を請負人に請け負わせるときは、自ら雇用する労働者に対して特別教育を実施する場合に、併せて請負人やその労働者等にも受講の機会を提供する、特別教育実施機関を紹介する等の配慮を行うことが望ましい。

なお、作業主任者は、作業に従事する労働者を指揮等する者であることから、事業者が作業主任者を選任すべき作業の一部を請負人に請け負わせる場合であっても、作業主任者の職務に、当該請負人に対する措置は含められていない(※)

※ 繰り返すが、作業主任者が請負人や請負人の労働者を直接指揮するようなことは、職安法第 44 条に抵触するおそれがある。


(7)施行期日

今回の改正省令は、2023年(令和5年)4月1日から施行される。


4 最後に

この改正は、次のやや矛盾した2つの命題の双方の顔が立つようにした結果という印象を受ける。

  • 冒頭に挙げた最高裁の判決が、安衛法第22条は労働者以外の者も保護する規定であるという趣旨の判断をした
  • 中間搾取を禁止した職安法第44条の規定により、事業者が請負人やその労働者に対して直接作業の指揮命令を行うことはできない

事業者の指揮命令の及ばない(ことになっている)請負人に対して、安全衛生の責任を事業者に負えというのは、(理論上は)不可能を強いることになりかねない。

そのため、どちらの問題も起きそうにない規定を、関係省令の中から探しだして、問題が起きないように改正したという雰囲気が露骨に感じられる。

打合せを行うビジネスマン

※ イメージ図(©photoAC)

ただ、事業者が考えなければならないことは、事業を継続的に発展させてゆくためには、安衛法の建前と心中しんじゅうするわけにはいかないということだ。

工場や建設現場で、自社の下請けが重大な災害を起こしたとき、「自分の会社のことではないから関係がない」などといって済まされる話ではないのである。

当然のことながら、監督署の調査も入るし、親会社や元請けから厳しい指導が入り、場合によっては取引の停止を受けることさえあり得るのだ。

これを防止するためには、関係請負人に対して、安全衛生法や関係通達を遵守させる必要があるし、その能力のない企業に対しては、十分に援助を行う必要がある。

もちろん、作業の方法を具体的に指示することは避けなければならないが、安衛法違反や不安全行為があったときに、それをやめさせることは違法ではない。

事業者は、この法令を遵守するのみならず、たんに配慮・周知にとどまらず、請負人に対して安全衛生上の措置を行わせることが必要だということを理解して頂きたい。

なお、厚生労働省のWEBサイトに「一人親方等の安全衛生対策について」が公開されているので参考にされたい。


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