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Re:[616] 特殊健康診断実施頻度の緩和について
お返事をありがとうございますm(_ _)m
大変わかりやすく、勉強になりました。
せっかく教えていただきましたので、テクノヒルにも同じ質問をしてみました。

先生のように、わかりやすく相手の疑問に答えられるコンサルタントを目指して勉強を頑張ります。
本当にありがとうございました。


> 本年度は、テクノヒル(株)が受注しています。
>
> https://technohill.co.jp/telsoudan/ 
投稿者:知里 投稿日時:2024/10/29(Tue) 13:14 No.617 [返信]
Re:[615] 特殊健康診断実施頻度の緩和について
> お世話になっております。残業医をしており、今年労働衛生コンサルタントを受験した者です。
> こちらの掲示板にそぐわない内容でしたら申し訳ございません。

いいえ。この掲示板のど真ん中です。

> 有機溶剤などの特殊健康診断を半年に一回から1年に一回にできる条件として、厚労省は、①作業環境測定結果の直近3回が第1管理区分、②直近の健康診断で労働者に新たな異常所見がない、③直近の健診実施日から暴露の程度に大きな影響を与えるような作業内容の変更がない
>
> と出しています。②の異常所見は、尿代謝物や自覚症状のような、有機溶剤特有の症状でいいのか、それとも血圧が上がったとか肝機能が悪くなったというような定期健康診断の項目も含むのか、先生のご見解をご教授いただけませんでしょうか。

法令の解釈に関わるところですから、本来は、下記の相談窓口にお尋ね頂きたいのですが、

私の見解を述べさせていただければ、あくまでも対象となるのは「第二項の健康診断」ですから、第2項各号について、新たな所見がでなければよいということになります。

(健康診断)
第二十九条 (略)
2 事業者は、前項の業務に常時従事する労働者に対し、雇入れの際、当該業務への配置替えの際及びその後六月以内ごとに一回、定期に、次の項目について医師による健康診断を行わなければならない。
一 業務の経歴の調査
二 作業条件の簡易な調査
三 有機溶剤による健康障害の既往歴並びに自覚症状及び他覚症状の既往歴の有無の検査、別表の下欄に掲げる項目(尿中の有機溶剤の代謝物の量の検査に限る。)についての既往の検査結果の調査並びに別表の下欄(尿中の有機溶剤の代謝物の量の検査を除く。)及び第五項第二号から第五号までに掲げる項目についての既往の異常所見の有無の調査
四 有機溶剤による自覚症状又は他覚症状と通常認められる症状の有無の検査
3~5 (略)
6 第一項の業務が行われる場所について第二十八条の二第一項の規定による評価が行われ、かつ、次の各号のいずれにも該当するときは、当該業務に係る直近の連続した三回の第二項の健康診断(当該労働者について行われた当該連続した三回の健康診断に係る雇入れ、配置換え及び六月以内ごとの期間に関して第三項の健康診断が行われた場合においては、当該連続した三回の健康診断に係る雇入れ、配置換え及び六月以内ごとの期間に係る同項の健康診断を含む。)の結果(前項の規定により行われる項目に係るものを含む。)、新たに当該業務に係る有機溶剤による異常所見があると認められなかつた労働者については、第二項及び第三項の健康診断(定期のものに限る。)は、これらの規定にかかわらず、一年以内ごとに一回、定期に、行えば足りるものとする。ただし、同項の健康診断を受けた者であつて、連続した三回の同項の健康診断を受けていない者については、この限りでない。
一 当該業務を行う場所について、第二十八条の二第一項の規定による評価の結果、直近の評価を含めて連続して三回、第一管理区分に区分された(第四条の二第一項の規定により、当該場所について第二十八条の二第一項の規定が適用されない場合は、過去一年六月の間、当該場所の作業環境が同項の第一管理区分に相当する水準にある)こと。
二 当該業務について、直近の第二項の規定に基づく健康診断の実施後に作業方法を変更(軽微なものを除く。)していないこと。


> また、今回のような解釈に迷ったときに質問できる窓口がもしありましたら、ご教授いただけましたら幸いです。

法令の解釈については基本的には労基署が質問できる窓口になりますが、その他に行政が委託事業で相談窓口を設置しています。
本年度は、テクノヒル(株)が受注しています。

https://technohill.co.jp/telsoudan/ 
投稿者:柳川行雄 投稿日時:2024/10/28(Mon) 21:37 No.616 [返信]
特殊健康診断実施頻度の緩和について
お世話になっております。残業医をしており、今年労働衛生コンサルタントを受験した者です。
こちらの掲示板にそぐわない内容でしたら申し訳ございません。

有機溶剤などの特殊健康診断を半年に一回から1年に一回にできる条件として、厚労省は、①作業環境測定結果の直近3回が第1管理区分、②直近の健康診断で労働者に新たな異常所見がない、③直近の健診実施日から暴露の程度に大きな影響を与えるような作業内容の変更がない

と出しています。②の異常所見は、尿代謝物や自覚症状のような、有機溶剤特有の症状でいいのか、それとも血圧が上がったとか肝機能が悪くなったというような定期健康診断の項目も含むのか、先生のご見解をご教授いただけませんでしょうか。

また、今回のような解釈に迷ったときに質問できる窓口がもしありましたら、ご教授いただけましたら幸いです。 
投稿者:知里 投稿日時:2024/10/28(Mon) 16:16 No.615 [返信]
Re:[613] 保護手袋の8時間規制の非論理性
難しい問題ですね。

> 遅くなりましたが、ご返信ありがとうございます
>
> 正直言いますと、リスクアセスメント研修でよく言われる「絶対安全はない」という言葉と、アメリカの訴訟を前提とした安全管理との狭間で、
> 資力の余裕もなく法律どころではない中小規模事業場はどうすればいいのでしょうか、という思いが以前にも増して感じています

ある意味で、リスクアセスメントというのは、災害が発生したときに「会社には過失はない(従って損害賠償責任もない)」と主張するためのツールという面があると思います。
すなわち、予見可能性のある(そのときに得られた知見によって合理的に予見できる)災害は、発生しないようにするための行為(結果回避義務のある行為)は果たしたというための技術ということです。

言葉を換えれば、SDSなどの得られる限りの(公開された)知見を集めて、それによる災害を起こさないための施策をとればOKということだと思います。

しかし、中小企業には自律的にそれができないため、簡易な手法を行わせる(それが合理的なものかどうかは別として)のが、厚生労働省のCREATE-SIMPLEなどの本質だと思います。


> リスクを小規模事業場や海外に移転し、利益を上げさえすればいいという大企業を嫌というほど見てきました

残念ですが、これは現実ですね。最大のリスク回避策は、リスクの対外的な押し付けという実態があることは否定できないと思います。

> 法律至上主義の傲慢さを今一度考える必要があるのではないか、そして「自律的管理」の危うさも含め、
> 改めて「安全」とは何なのだろうか

本来、「補遺率至上主義」はやめて「自律的管理」に移行しようというのが、行政の考え方だったはずですが、「お上の定めたこと至上主義」を行政自身が普及しようとしているのが現状という気がします。


> 建前だけの講習に自身がストレスを感じています
>
投稿者:柳川行雄 投稿日時:2024/10/22(Tue) 04:47 No.614 [返信]
Re:[609] 保護手袋の8時間規制の非論理性
遅くなりましたが、ご返信ありがとうございます

正直言いますと、リスクアセスメント研修でよく言われる「絶対安全はない」という言葉と、アメリカの訴訟を前提とした安全管理との狭間で、
資力の余裕もなく法律どころではない中小規模事業場はどうすればいいのでしょうか、という思いが以前にも増して感じています
リスクを小規模事業場や海外に移転し、利益を上げさえすればいいという大企業を嫌というほど見てきました
法律至上主義の傲慢さを今一度考える必要があるのではないか、そして「自律的管理」の危うさも含め、
改めて「安全」とは何なのだろうか
建前だけの講習に自身がストレスを感じています

> 広島大会と言えば、保護手袋を前面に出した報告の数が少ない(ないわけではないですが)のが不思議と言えば不思議です。現場は、大会で発表のしようもないほど悩んでいるということでしょうか?

> 聞くところによれば、ユーザーの企業側では、テールゲートが危険ならトラックから外してしまえという方針の(大手)企業もあるようです。しかし、あまりにも安易と言うべきでしょう。そんなことをすれば、作業者の作業が大変になります。今後、気温が上昇することは目に見えている中で、重筋作業が増えれば熱中症のリスクも高まるでしょう。
>
> もう少し、「偉い方々」も、責任逃れの建前論に終始するのではなく、現場のことを考えて現実的な労働災害防止の手法を開発して欲しいと思います。
>
> まあ、これも愚痴ではありますが・・・
投稿者:にっしー 投稿日時:2024/10/21(Mon) 19:59 No.613 [返信]
Re:[611] TYPE2000NER(第2種有機溶剤の件)
前の投稿は削除しておきました。
二重投稿のことはお気になさらないでください。よくあることです。

> 柳川様
> ありがとうございました。
> 2重投稿(空の)、申し訳ありません。削除していただけると助かります。(上手く削除できませんでした)
> > > 「第2種有機溶剤を用いた作業は、問答無用で作業環境測定が義務」かと言われれば、そうではないと答えざるをえません。
投稿者:柳川行雄 投稿日時:2024/10/15(Tue) 20:42 No.612 [返信]
Re:[610] TYPE2000NER(第2種有機溶剤の件)
柳川様
ありがとうございました。
2重投稿(空の)、申し訳ありません。削除していただけると助かります。(上手く削除できませんでした)
> > 「第2種有機溶剤を用いた作業は、問答無用で作業環境測定が義務」かと言われれば、そうではないと答えざるをえません。
投稿者:TYPE2000NER 投稿日時:2024/10/15(Tue) 07:08 No.611 [返信]
Re:[608] 保護手袋の8時間規制の非論理性
> JIS規格はもとよりEN規格、ISO規格でも多分8時間規制が原則となっていると思われますが、当然、保護手袋に関する厚労省通達もこれら規格を前提に発出されているわけで、これを修正することはまずないと判断されます(化学防護手袋マニュアルに期待しましたが、修正されず)
>  保護具着用管理責任者講習での説明の中で、一番苦しいのはこの8時間規制です
>  すべての化学物質について(厳密にいえば、法令上不浸透性と規定していない努力義務規定対象の化学物質も含め)、なぜ一律に8時間規制が適用されるのか、正直その論理が不可解と言わざるを得ません
>  保護具メーカーサイドでいうと、JIS規格の試験が8時間までとしていることを理由として、8時間超の不浸透性は保証できないと説明するのですが
>  一双数千円もする保護手袋を使用人数分毎日交換することの不経済性及び許容できるリスクとの整合性は如何に
>  規格を原則とした論理ですと、どんなに分厚い保護手袋も8時間規制の適用を受けることになります(厚ければ厚いほど、当然透過時間は長くなります)
>  よりバランスの取れた現実的な対応を厚労省だけではなく、硬直化した規格にも求めたいと考える衛生管理担当者は多いと思います

確かに、メーカーサイドや行政としては、8時間使用したら破棄して欲しいと言わざるを得ないのでしょうが、現実を考えるとかなり難しいと思います。

中小企業では、有機溶剤を用いる現場に、家庭の主婦が使うようなゴム手袋を備えて、何か月も同じ手袋を使っているのが実態であるにもかかわらずです。

故田中茂先生が、その問題を解決するべく化学防護手袋研究会を立ち上げて研究を行っておられましたが、現在は宮内博幸先生が引き継いでおられるようです。(広島大会の緑十字展にも出展するようです)その経緯に期待したいところです。

広島大会と言えば、保護手袋を前面に出した報告の数が少ない(ないわけではないですが)のが不思議と言えば不思議です。現場は、大会で発表のしようもないほど悩んでいるということでしょうか?


>  まったく余談ですが(これも講習会での説明で苦慮しています)、テールゲートリフターの昇降板上での昇降操作について原則として用途外使用になると言われても、現実には、当然のように行われているわけですが(作業者の心情としては十分理解できます)
> これについては、欧州規格で昇降板に搭乗できるようにするより、個人的には積載荷物のゴムバント等による固定が一番現実的対策と考えています(若干作業時間は掛かりますが)

テールゲートが特別教育の対象となったのは、陸災防の研究会が発端だと思います。
この研究会で、テールゲートリフターの労働災害防止についての「基準」のようなものを定めようとして、最初は、安衛研の研究者の方は、テールゲートリフターに作業者が乗って昇降することを前提に対策を考えようとしたという話を聞いています。
これに対して、メーカー側が反発し、人が乗って昇降することを前提として設計していないとして、人が乗ったまま昇降しないよう強く主張したようです。メーカーとしては当然のことで、人が乗って昇降することを前提として設計していない以上、そう主張するのは当然だと思います。事故が起きれば、それこそ責任を問われますから。
そして、メーカーから人が乗って昇降することを前提として設計していないと言われれば、安衛研の先生や行政も、それを認めるしかなく、現在のような形での運用となったようです。そのことを否定するわけではありませんが、もう少し、現場の実態を考えないと、建前と現実が乖離してしまいます。
建前論を振り回して、事故が起きたときに、司法処分して終わりというのでは、なんのための安全衛生行政かと言いたくなります。

ただ、個人的な印象ですが、メーカーも本当に人が乗って昇降することを止めてほしいと考えているケースもあれば、建前は禁止と言わざるを得ないけれどユーザーの側の判断で使う分にはかまわないと考えているケースもあるようです。

聞くところによれば、ユーザーの企業側では、テールゲートが危険ならトラックから外してしまえという方針の(大手)企業もあるようです。しかし、あまりにも安易と言うべきでしょう。そんなことをすれば、作業者の作業が大変になります。今後、気温が上昇することは目に見えている中で、重筋作業が増えれば熱中症のリスクも高まるでしょう。

もう少し、「偉い方々」も、責任逃れの建前論に終始するのではなく、現場のことを考えて現実的な労働災害防止の手法を開発して欲しいと思います。

まあ、これも愚痴ではありますが・・・
投稿者:シュレディンガーの猫 投稿日時:2024/10/14(Mon) 06:57 No.609 [返信]

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