衛生管理者試験未公表問の解説(1種・2種共通)

免疫・抗体




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 このページでは、衛生管理者試験(第1種・第2種)に出題された問題で、過去の公表問になかったとして、当サイトの掲示板に情報を頂いた設問に対する解説を行っています。

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2022年06月01日執筆 2022年06月02日修正

当サイトの掲示板に情報があった「抗体」に関する問についての解説です。

  • 【問】免疫・抗体に関する次の記述のうち誤っているものはどれか。(2022年05月:5/31受験様より)
     ?
     抗原とは、免疫に関係する細胞によって異物として認識される物質のことで、細菌やウイルスの表面に存在するたんぱく質や糖質などがある。
     過剰に反応して体に悪影響を与えるのがアレルギーである。アトピー性皮膚炎や気管支ぜんそくがある。
     ?
     リンパ球には、抗体を産生する T リンパ球と、細胞性免疫の作用を持つ B リンパ球がある。

    • 【解説及び解答例】
      2について
      抗原(antigen)とは、ヒトの体内に入って免疫反応を起こす非自己的な物質のことである。様々な物質や微生物が抗原となり、抗原となる物質には、蛋白質、糖、毒素の他、様々な有機物や無機物も含まれる。
      細菌やウイルスの表面に存在するたんぱく質や糖質なども抗原となる。
      従って、本肢は正しい肢となる。
      3について
      アレルギー反応は免疫の過剰反応によって引き起こされる症状である。Ⅰ型からⅣ型がある。GHS分類で、皮膚感作性とは、皮膚接触後アレルギー反応を誘発することである。
      このうちⅠ型(即時型)アレルギーはIgE抗体が原因で発生し、アトピー性皮膚炎、気管支ぜんそくの他、花粉症、蕁麻疹じんましん、食物(蕎麦・卵・牛乳・ナッツなど)アレルギー、蜂毒アレルギーなどがある。
      従って、本肢は正しい肢となる。
      5について
      Bリンパ球(B細胞)は、抗原が侵入してくると抗体を作る。一方、Tリンパ球(T細胞)は、自らが体を防御し、一部はその抗原を記憶する。説明が逆になっている。
      従って、本肢は誤りの肢となる。
      ※ なお、肢2のオリジナルの投稿は「抗原には蛋白質や糖質がある」、肢5のオリジナルの投稿は「リンパ球(B と T 説明逆)」となっている。これに、私(柳川)が2014年度労働衛生コンサルタント試験 労働衛生一般の 問14を参照して、書き加えた。実際に出題された問題は異なっている可能性もある。
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