第2種衛生管理者試験 2024年4月公表 問16

一次健診の偽陽性率と偽陰性率の計算




問題文
トップ
学習する女性

※ イメージ図(©photoAC)

 このページは、試験協会が2024年4月に公表した第2種衛生管理者試験問題の解説を行っています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。

 他の問題の解説をご覧になる場合は、下表の左欄、グローバルナビの「安全衛生試験の支援」又は「パンくずリスト」をご利用ください。

 柳川に著作権があることにご留意ください。

2024年4月公表問題 問16 難易度 付与された条件から偽陽性と偽陰性率を算出する思考問題。解法は示されており、正答できる内容。
偽陽性と偽陰性率の算定

問16 1,000人を対象としたある疾病のスクリーニング検査の結果と精密検査結果によるその疾病の有無は下表のとおりであった。このスクリーニング検査の偽陽性率及び偽陰性率の近似値の組合せとして、適切なものは(1)~(5)のうちどれか。

ただし、偽陽性率とは、疾病無しの者を陽性と判定する率をいい、偽陰性率とは、疾病有りの者を陰性と判定する率をいうものとする。

精密検査結果による疾病の有無 運動機能検査の項目
陽性 陰性
疾病有り 20
疾病無し 200 775
偽陽性率(%)   偽陰性率(%)
(1) 20.0   0.5
(2) 20.5   20.0
(3) 22.0   25.0
(4) 25.8   0.5
(5) 28.2   20.0

正答(2)

【解説】

擬陽性率と偽陰性率を計算させる問題は、1種では過去14回の公表問題で例がないが、2種では1度だけ(2018年10月公表問題問13)出題されている。ただ、過去問を知らなくても擬陽性、偽陰性の意味は問題文に書かれているのだから正答できなければならない。

問題文に書かれているように、偽陽性率とは「疾病無しの者を陽性と判定する率」であるから、

偽陽性率=200200+775×10020.5

となる。

一方、問題文に書かれているように、偽陰性率とは「疾病有りの者を陰性と判定する率」であるから、

偽陰性率=520+5×100=20.0

となる。

従って、(2)が正答となる。

2024年04月16日執筆