第1種衛生管理者試験 2026年10月公表 問24

長時間労働者への面接指導の記録

問題文

学習する男性

※ イメージ図(©photoAC)

 このページは、試験協会が2026年10月に公表した第1種衛生管理者試験問題の解説を行っています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。

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2026年10月公表問題 問24 難易度 2019年04月公表問題以来の出題。過去の出題例からかなり時間がたっている。
長時間労働者の面接指導 4

問24 労働時間の状況等が一定の要件に該当する労働者に対して、法令により実施することとされている医師による面接指導の結果に基づく記録に記載しなければならない事項に該当しないものは、次のうちどれか。

(1)面接指導を受けた労働者の氏名

(2)面接指導を行った医師の氏名

(3)面接指導を受けた労働者の1か月当たり80時間を超えた時間外労働時間

(4)面接指導を受けた労働者の疲労の蓄積の状況

(5)面接指導の結果に基づき、労働者の健康を保持するために必要な措置について医師から聴取した意見

正答(3)

【解説】

本問は、2019年04月公表の問24とほぼ同じである。(3)は新しい肢となっており、他は(1)と(2)の順序を入れ替えただけである。過去問を知っていれば正答は可能である。

長時間労働者に対する面接指導は、安衛法第 66 条の8第1項によって義務付けられ、その結果の記録は同第3項によって義務付けられている。その記録すべき事項は、安衛則第 52 条の6第2項によって定められている。

もし、条文を覚えていなければ、その労働者の健康管理に最も関係が薄いものを選べばよい。ある程度、産業保健に関する「感覚」が備わっていれば(3)があやしいと気付けるかもしれない。

【労働安全衛生法】

(面接指導等)

第66条の8 事業者は、その労働時間の状況その他の事項が労働者の健康の保持を考慮して厚生労働省令で定める要件に該当する労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による面接指導(問診その他の方法により心身の状況を把握し、これに応じて面接により必要な指導を行うことをいう。以下同じ。)を行わなければならない。

2 (略)

3 事業者は、厚生労働省令で定めるところにより、第1項及び前項ただし書の規定による面接指導の結果を記録しておかなければならない。

4 事業者は、第1項又は第2項ただし書の規定による面接指導の結果に基づき、当該労働者の健康を保持するために必要な措置について、厚生労働省令で定めるところにより、医師の意見を聴かなければならない。

5 (略)

【労働安全衛生規則】

(労働者の希望する医師による面接指導の証明)

第52条の5 (柱書 略)

一 実施年月日

二 当該労働者の氏名

三 法第66条の八の面接指導を行つた医師の氏名

四 当該労働者の疲労の蓄積の状況

五 前号に掲げるもののほか、当該労働者の心身の状況

(面接指導結果の記録の作成)

第52条の6 事業者は、面接指導(中略)の結果に基づき、当該面接指導の結果の記録を作成して、これを五年間保存しなければならない。

2 前項の記録は、前条各号に掲げる事項及び法第66条の8第4項の規定による医師の意見を記載したものでなければならない。

(1)正しい。安衛則第 52 条の6第2項が準用する同第 52 条の5第二号に定められている。そもそも労働者の名前がなければ、記録を健康管理に使えないだろう。労働者の名前を記録しなくてどうしようというのだ。

(2)正しい。安衛則第 52 条の6第2項が準用する同第 52 条の5第三号に定められている。どの医師が面接指導を行ったかが分からなければ、後で事業主がその趣旨を尋ねたくなったときに困るだろう。

(3)誤り。法令に定めがない。面接指導を受けた労働者の1か月当たり80時間を超えた時間外労働時間は他の人事記録からでも分かるだろう。

(4)正しい。安衛則第 52 条の6第2項が準用する同第 52 条の5第四号に定められている。面接指導を受けた労働者の疲労の蓄積の状況は、重要なデータである。記録しなくてどうする!

(5)正しい。安衛則第 52 条の6第2項に定められている。せっかく意見を聴いたのだから、記録を残しておいて健康管理に使わなければ意味がないだろう。

2026年10月04日執筆