第1種衛生管理者試験 2026年10月公表 問01

衛生管理体制

問題文

学習する男性

※ イメージ図(©photoAC)

 このページは、試験協会が2026年10月に公表した第1種衛生管理者試験問題の解説を行っています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。

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2026年10月公表問題 問01 難易度 自律的管理に関する新傾向問題。過去問の学習だけでは正答できない。
衛生管理体制 5

問1 労働安全衛生規則で規定される化学物質管理者又は保護具着用管理責任者に関する次の記述のうち、法令上、誤っているものはどれか。

(1)リスクアセスメント対象物を製造し、又は取り扱う事業場ごとに、化学物質管理者を選任し、その者に当該事業場における化学物質の管理に係る技術的事項を管理させなければならない。

(2)化学物質管理者は、選任すべき事由が発生した日から 14 日以内に、事業場の区分に応じて一定の条件を満たす者のうちから選任しなければならない。

(3)化学物質管理者を選任したときは、遅滞なく、当該化学物質管理者の氏名等を所轄労働基準監督署長に報告しなければならない。

(4)化学物質管理者に管理させる「化学物質の管理に係る技術的事項」には、リスクアセスメントの実施に関することが含まれる。

(5)化学物質管理者を選任した事業者は、リスクアセスメントの結果に基づく措置として、労働者に保護具を使用させるときは、保護具着用管理責任者を選任し、法令で定める事項を管理させなければならない。

正答(3)

【解説】

化学物質の自律的管理が導入されたときに規定された化学物質管理者と保護具着用管理責任者に関する問題。今回の公表問題で初めて出題されたものであり、過去問の学習だけでは正答は困難なものである。

(1)正しい。安衛則第 12 条の5第1項柱書の規定により、事業者はリスクアセスメント対象物を製造し、又は取り扱う事業場ごとに、化学物質管理者を選任し、その者に当該事業場における化学物質の管理に係る技術的事項を管理させなければならない。

化学物質管理者は、(法令上は)化学物質の自律的管理が導入されたときに、事業場の化学物質管理の技術的事項を管理するものとして、対象となる化学物質を製造又は取扱う事業場ごとに選任することが義務付けられた制度である。

【労働安全衛生規則】

(化学物質管理者が管理する事項等)

第12条の5 事業者は、法第57条の3第1項の危険性又は有害性等の調査(主として一般消費者の生活の用に供される製品に係るものを除く。以下「リスクアセスメント」という。)をしなければならない令第18条各号に掲げる物及び法第57条の2第1項に規定する通知対象物(以下「リスクアセスメント対象物」という。)を製造し、又は取り扱う事業場ごとに、化学物質管理者を選任し、その者に当該事業場における次に掲げる化学物質の管理に係る技術的事項を管理させなければならない。ただし、法第57条第1項の規定による表示(表示する事項及び標章に関することに限る。)、同条第2項の規定による文書の交付及び法第57条の2第1項の規定による通知(通知する事項に関することに限る。)(以下この条において「表示等」という。)並びに第七号に掲げる事項(表示等に係るものに限る。以下この条において「教育管理」という。)を、当該事業場以外の事業場(以下この項において「他の事業場」という。)において行つている場合においては、表示等及び教育管理に係る技術的事項については、他の事業場において選任した化学物質管理者に管理させなければならない。

一~七 (略)

2~5 (略)

(2)正しい。安衛則第 12 条の5第3項(第一号)の規定により、事業者は、化学物質管理者を、選任すべき事由が発生した日から 14 日以内に、事業場の区分に応じて一定の条件を満たす者のうちから選任しなければならない。

【労働安全衛生規則】

(化学物質管理者が管理する事項等)

第12条の5 (第1項及び第2項 略)

3 前2項の規定による化学物質管理者の選任は、次に定めるところにより行わなければならない。

一 化学物質管理者を選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任すること。

二 (略)

4及び5 (略)

(3)誤り。このような規定はない。

(4)正しい。安衛則第 12 条の5第二号に、化学物質管理者に管理させる「化学物質の管理に係る技術的事項」として、リスクアセスメントの実施に関することが含まれる。

【労働安全衛生規則】

(化学物質管理者が管理する事項等)

第12条の5 事業者は、法第57条の3第1項の危険性又は有害性等の調査(主として一般消費者の生活の用に供される製品に係るものを除く。以下「リスクアセスメント」という。)をしなければならない令第18条各号に掲げる物及び法第57条の2第1項に規定する通知対象物(以下「リスクアセスメント対象物」という。)を製造し、又は取り扱う事業場ごとに、化学物質管理者を選任し、その者に当該事業場における次に掲げる化学物質の管理に係る技術的事項を管理させなければならない。ただし、法第57条第1項の規定による表示(表示する事項及び標章に関することに限る。)、同条第2項の規定による文書の交付及び法第57条の2第1項の規定による通知(通知する事項に関することに限る。)(以下この条において「表示等」という。)並びに第七号に掲げる事項(表示等に係るものに限る。以下この条において「教育管理」という。)を、当該事業場以外の事業場(以下この項において「他の事業場」という。)において行つている場合においては、表示等及び教育管理に係る技術的事項については、他の事業場において選任した化学物質管理者に管理させなければならない。

一 (略)

二 リスクアセスメントの実施に関すること。

三~七 (略)

2~5 (略)

(5)正しい。安衛則第12条の6の規定により、化学物質管理者を選任した事業者は、リスクアセスメントの結果に基づく措置として、労働者に保護具を使用させるときは、保護具着用管理責任者を選任し、法令で定める事項を管理させなければならない。

なお、保護具着用管理責任者を選任しなければならないのは、この他に化学物質関連の作業環境測定で第3管理区分となった場合がある。

【労働安全衛生規則】

(保護具着用管理責任者の選任等)

第12条の6 化学物質管理者を選任した事業者は、リスクアセスメントの結果に基づく措置として、労働者に保護具を使用させるときは、保護具着用管理責任者を選任し、次に掲げる事項を管理させなければならない。

一~三 (略)

2~4 (略)

2026年10月01日執筆