第1種衛生管理者試験 2026年04月公表 問15

有害光線などによる障害

問題文

学習する女性

※ イメージ図(©photoAC)

 このページは、試験協会が2026年4月に公表した第1種衛生管理者試験問題の解説を行っています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。

 他の問題の解説をご覧になる場合は、下表の左欄、グローバルナビの「安全衛生試験の支援」又は「パンくずリスト」をご利用ください。

 柳川に著作権があることにご留意ください。

2026年04月公表問題 問15 難易度 有害光線による健康障害としての問題は初出。しかし、個々の肢は過去問でも出されており、過去問中心の学習でも正答はできる。
有害光線による健康障害

問15 有害光線などによる障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)赤外線は、可視光線より波長が長い電磁波で、ガラス加工作業などでばく露のおそれがあり、白内障を起こすことがある。

(2)紫外線は、可視光線より波長が短い電磁波で、アーク溶接作業などでばく露のおそれがあり、電光性眼炎を起こすことがある。

(3)レーザー光線は、誘導放出による光の増幅によって人工的に作られた電磁波で、レーザー機器による金属加工作業などでばく露のおそれがあり、網膜の損傷を起こすことがある。

(4)マイクロ波は、赤外線より波長が長い電磁波で、熱接着加工作業などでばく露のおそれがあり、組織死を起こすことがある。

(5)アルファ線は、セシウム137などの原子核から放出される電磁波で、物体への透過力が強く、非破壊検査作業などでばく露のおそれがあり、角膜の損傷を起こすことがある。

正答(5)

【解説】

(1)正しい。赤外線は、可視光線より波長が長い電磁波である。ガラス加工作業などでばく露のおそれがあり、白内障を起こすことがある。

(2)正しい。紫外線は、可視光線より波長が短い電磁波で、アーク溶接作業などでばく露のおそれがあり、電光性眼炎を起こすことがある。

(3)正しい。レーザー光線は、誘導放出による光の増幅によって人工的に作られた電磁波で、レーザー機器による金属加工作業などでばく露のおそれがあり、網膜の損傷を起こすことがある。

(4)正しい。マイクロ波は、赤外線より波長が長い電磁波で、熱接着加工作業などでばく露のおそれがあり、組織死を起こすことがある。

(5)誤り。セシウム137 は、原子核中の中性子の1つが電子を放出して陽子に変わり、バリウム137mとなる。このとき放出された電子の流れは、ベータ線でありアルファ線ではない。

また、アルファ線はヘリウム原子核(中性子2個、陽子2個の粒子)の流れで、物体への透過力は低く、紙1枚でも透過することはできない。このため、非破壊検査に用いられることはなく、そもそも、外部被ばくで角膜の損傷を起こすことは考えにくい(※)

※ 非破壊検査に用いられるのは、エックス線やガンマ線である。なお、アルファ線でも、内部被ばくでばく露をすることはあり、その場合は DNA に損傷を与えることがあるため、重大な健康影響をもたらす。

2026年07月17日執筆