問12 厚生労働省の「作業環境測定基準」及び「作業環境評価基準」に基づく作業環境測定及びその結果の評価に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)管理濃度は、有害物質に関する作業環境の状態を単位作業場所の作業環境測定結果から評価するための指標として設定されたものである。
(2)A測定は、単位作業場所における有害物質の気中濃度の平均的な分布を知るために行う測定である。
(3)B測定は、単位作業場所中の有害物質の発散源に近接する場所で作業が行われる場合において、空気中の有害物質の最高濃度を知るために行う測定である。
(4)A測定の第二評価値が管理濃度を超えている単位作業場所の管理区分は、B測定の結果に関係なく第三管理区分になる。
(5)B測定の測定値が管理濃度を超えている単位作業場所の管理区分は、A測定の結果に関係なく第三管理区分になる。
※ イメージ図(©photoAC)
このページは、試験協会が2024年4月に公表した第1種衛生管理者試験問題の解説を行っています。
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2024年04月公表問題 | 問12 | 難易度 | 作業環境測定の基本的な知識を問う問題。いずれの肢も過去公表問題のまま。正答できなければならない。 |
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作業環境測定とその評価 | 2 |
問12 厚生労働省の「作業環境測定基準」及び「作業環境評価基準」に基づく作業環境測定及びその結果の評価に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)管理濃度は、有害物質に関する作業環境の状態を単位作業場所の作業環境測定結果から評価するための指標として設定されたものである。
(2)A測定は、単位作業場所における有害物質の気中濃度の平均的な分布を知るために行う測定である。
(3)B測定は、単位作業場所中の有害物質の発散源に近接する場所で作業が行われる場合において、空気中の有害物質の最高濃度を知るために行う測定である。
(4)A測定の第二評価値が管理濃度を超えている単位作業場所の管理区分は、B測定の結果に関係なく第三管理区分になる。
(5)B測定の測定値が管理濃度を超えている単位作業場所の管理区分は、A測定の結果に関係なく第三管理区分になる。
正答(5)
【解説】
(1)正しい。管理濃度は、有害物質に関する作業環境の状態を単位作業場所の作業環境測定結果から評価するための指標として設定されたものである。具体的には、作業環境測定基準の別表に定められている。
(2)正しい。「平均的な分布」というやや分りにくい日本語が使われているが、A測定とは、単位作業場所の平面において縦横に(原則として)均等な間隔で線を引いた交点において、定常的な作業が行われている状態で、測定を行うものである。
(3)正しい。B測定は、単位作業場所中の有害物質の発散源に近接する場所で作業が行われる場合において、有害物質の気中濃度の最高値を知るために行う測定である。
(5)正しい。A測定による評価は次表のようになり、総合的な評価はA測定による評価とB測定による評価の悪い方となる。従って、本肢の場合はB測定の結果に関係なく第三管理区分となる。
管理区分 | 評価値と測定対象物に係る別表に掲げる管理濃度との比較の結果 |
---|---|
第一管理区分 | 第一評価値が管理濃度に満たない場合 |
第二管理区分 | 第一評価値が管理濃度以上であり、かつ、第二評価値が管理濃度以下である場合 |
第三管理区分 | 第二評価値が管理濃度を超える場合 |
(5)誤り。以下の表を参照。B測定の測定値が管理濃度を超えている単位作業場所であっても、管理濃度の1.5倍以下であれば、A測定の第二評価値が管理濃度以下であれば、第二管理区分に区分される。
【総合判定】
A測定 | X<A2 | ①第3管理区分 | ④第3管理区分 | ⑦第3管理区分 |
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A2≦X≦A1 | ②第2管理区分 | ⑤第2管理区分 | ⑧第3管理区分 | |
A1<X | ③第1管理区分 | ⑥第2管理区分 | ⑨第3管理区分 | |
A1:第1評価値、 A2:第2評価値、 B:B測定結果、X:管理濃度 |
B<X | X≦B≦1.5X | 1.5X<B | |
B測定 |