第1種衛生管理者試験 2023年4月公表 問07

放射線業務従事労働者の被ばく限度




問題文
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※ イメージ図(©photoAC)

 このページは、試験協会が2023年10月に公表した第1種衛生管理者試験問題の解説を行っています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。

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2023年10月公表問題 問07 難易度 被ばく限度に関する過去問は2017以降は初出である。その意味では難問だったか。
被ばく限度

問7 管理区域内において放射線業務に従事する労働者の被ばく限度に関する次の文中の[ ]内に入れるAからDの語句又は数値の組合せとして、法令上、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。

「男性又は妊娠する可能性がないと診断された女性が受ける実効線量の限度は、緊急作業に従事する場合を除き、[ A ]間につき[ B ]、かつ、[ C ]間につき[ D ]である。」

(1) 1年   50mSv   1か月   5mSv
(2) 3年   100mSv   3か月   10mSv
(3) 3年   100mSv   1年   50mSv
(4) 5年   100mSv   1年   50mSv
(5) 5年   250mSv   1年   100mSv

正答(4)

【解説】

電離則第4条は、放射線業務従事者の被ばく限度を5年間につき100ミリシーベルトを超えず、かつ、1年間につき50ミリシーベルトを超えないようにしなければならないと定めている。従って、本問は次のようになる。

「男性又は妊娠する可能性がないと診断された女性が受ける実効線量の限度は、緊急作業に従事する場合を除き、[ 5年 ]間につき[ 100mSv ]、かつ、[ 1年 ]間につき[ 50mSv ]である。」

従って(4)が正答となる。

【電離放射線障害防止規則】

(放射線業務従事者の被ばく限度)

第4条 事業者は、管理区域内において放射線業務に従事する労働者(以下「放射線業務従事者」という。)の受ける実効線量が五年間につき百ミリシーベルトを超えず、かつ、一年間につき五十ミリシーベルトを超えないようにしなければならない。

 事業者は、前項の規定にかかわらず、女性の放射線業務従事者(妊娠する可能性がないと診断されたもの及び第六条第一項に規定する放射線業務従事者を除く。)の受ける実効線量については、三月間につき五ミリシーベルトを超えないようにしなければならない。

 (略)

2023年10月03日執筆