第1種衛生管理者試験 2017年4月公表 問03

厚生労働大臣が定める規格を具備すべきもの

問題文

合格

 このページは、試験協会が2017年4月に公表した衛生管理者試験問題の解説を行っています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。

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2017年04月公表問題 問03 難易度 厚生労働大臣が定める規格を具備すべきものは覚えておく。確実に正答できなければならない。
構造規格の対象

問3 厚生労働大臣が定める規格を具備しなければ、譲渡し、貸与し、又は設置してはならない機械等に該当するものは次のうちどれか。

(1)送気マスク

(2)防音保護具

(3)放射線測定器

(4)防じん機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具

(5)検知管方式による一酸化炭素検定器

※ 本問はその後の法令の改正に合わせて一部修正している。

正答(4)

【解説】

厚生労働大臣が定める規格又は安全装置を具備すべき機械等の範囲は、安衛法第 42 条により定められている。この条文はきわめて分かりにくいが、別表第二に掲げるもの(及び安衛令第 13 条第1項に定めるもの)とされているのである。

従って、安衛法別表第二第十六に掲げる「電動ファン付き呼吸用保護具」は、すべて「厚生労働大臣が定める規格又は安全装置を具備すべき機械等」になるはずだが、安衛令第 13 条第5項が、安衛法別表第2そのものを限定するという、非常に分かりにくい規定となっている。

そして、安衛令第 13 条第5項は、安衛法別表第2第十六号に掲げる「電動ファン付き呼吸用保護具」を「ハロゲンガス用又は有機ガス用の防毒機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具その他厚生労働省令で定めるもの」及び「防毒機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具以外の電動ファン付き呼吸用保護具=防じん機能付き電動ファン付き呼吸用保護具」に限られるとしているのである。この規定を受けて、安衛則第 26 条の2は、「その他厚生労働省令で定めるもの」をアンモニア用の防毒機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具及び亜硫酸ガス用の防毒機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具と定めている。

従って「厚生労働大臣が定める規格又は安全装置を具備すべき」電動ファン付き呼吸用保護具は以下のものに限定されることとなる。

① 防じん機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具

② ハロゲンガス用の防毒機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具

③ 有機ガス用の防毒機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具

④ アンモニア用の防毒機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具

⑤ 亜硫酸ガス用の防毒機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具

すなわち(4)は構造規格の対象となるのである。

第1種衛生管理者の受験対策としては、深く考えずにこの結論を覚えておくこと。

※ 本肢は、出題当時は「電動ファン付き呼吸用保護具」となっていたが、その後、電動ファン付き呼吸用保護具の種類の増加等によって法令が改正されたため、問題文を訂正している。

【労働安全衛生法】

(譲渡等の制限等)

第42条 特定機械等以外の機械等で、別表第二に掲げるものその他危険若しくは有害な作業を必要とするもの、危険な場所において使用するもの又は危険若しくは健康障害を防止するため使用するもののうち、政令で定めるものは、厚生労働大臣が定める規格又は安全装置を具備しなければ、譲渡し、貸与し、又は設置してはならない。

別表第二 (第四十二条関係)

一~十五 (略)

十六 電動ファン付き呼吸用保護具

【労働安全衛生法施行令】

(厚生労働大臣が定める規格又は安全装置を具備すべき機械等)

第13条 (第1項及び第2項 略)

 法第42条の政令で定める機械等は、次に掲げる機械等(本邦の地域内で使用されないことが明らかな場合を除く。)とする。

一~三十四 (略)

 (略)

 次の表の上欄に掲げる機械等には、それぞれ同表の下欄に掲げる機械等を含まないものとする。

(略) (略)
法別表第二第十六号に掲げる電動ファン付き呼吸用保護具 ハロゲンガス用又は有機ガス用の防毒機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具その他厚生労働省令で定めるもの以外の防毒機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具

【労働安全衛生規則】

(規格を具備すべき防毒機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具)

第26条の2 令第十三条第五項の厚生労働省令で定める防毒機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具は、次のとおりとする。

 アンモニア用の防毒機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具

 亜硫酸ガス用の防毒機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具

※ 本問出題当時、安衛令第 13 条第5項には電動ファン付き呼吸用保護具に関する規定はなく、安衛則にも第 26 条の2は存在していなかった。当時、「電動ファン付き呼吸用保護具」とは防じん機能を有するものを意味しており、安衛法別表第2の第16号の「電動ファン付き呼吸用保護具」も防じん機能を有するもののことだったのである。

その後、安衛法令が改正され、防毒機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具も構造規格の対象とされたことから、問題文を修正したものである。