問26 労働衛生管理に関する次のイ~リの措置について、該当する労働衛生の三管理(作業環境管理・作業費理・健康管理)の組合せのうち、適切なもののみを挙げたものは(1)~(5)のうちどれか。
イ 有害業務に従事することが適当でないと医師が認めた者を配置転換する。
ロ 高温多湿作業に労働者を従事させる場合に暑熱順化期間を設ける。
ハ 騒音作業において、騒音発生源である機械に防振ゴムを取り付ける。
ニ 放射線業務において、管理区域を設定し、必要のある者以外の者を立入禁止とする。
ホ 情報機器作業において、間接照明等のグレア防止用照明器具を用いる。
ヘ 長時間労働者に対して、医師による面接指導を行う。
ト 疾病による休職者の職場復帰を支援する。
チ ずい道建設工事の掘削作業において、土石又は岩石を湿潤な状態に保つための設備を設ける。
リ 重量物取扱い作業において、人力で取り扱う重量物の重量や取扱い回数に制限を設ける。
作業環境管理 | 作業管理 | 健康管理 | |||
---|---|---|---|---|---|
(1) | ハ | ホ | ト | ||
(2) | チ | ホ | ロ | ||
(3) | ニ | リ | ヘ | ||
(4) | ハ | イ | ロ | ||
(5) | チ | リ | ヘ |

※ イメージ図(©photoAC)
このページは、2024年の労働安全衛生コンサルタント試験の「産業安全一般」問題の解説と解答例を示しています。
解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等を削除した場合があります。
他の問題の解説をご覧になる場合は、「下表の左欄」、グローバルナビの「安全衛生試験の支援」又は「パンくずリスト」をご利用ください。
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2024年度(令和06年度) | 問26 | 難易度 | 労働衛生の3管理は、コツが分かれば正答可能。過去問も 2012 年度以降で3回ある。落としてはならない。 |
---|---|---|---|
労働衛生の3管理 | 1 |
※ 難易度は本サイトが行ったアンケート結果の正答率に基づく。
5:50%未満 4:50%以上60%未満 3:60%以上70%未満 2:70%以上80%未満 1:80%以上
問26 労働衛生管理に関する次のイ~リの措置について、該当する労働衛生の三管理(作業環境管理・作業費理・健康管理)の組合せのうち、適切なもののみを挙げたものは(1)~(5)のうちどれか。
イ 有害業務に従事することが適当でないと医師が認めた者を配置転換する。
ロ 高温多湿作業に労働者を従事させる場合に暑熱順化期間を設ける。
ハ 騒音作業において、騒音発生源である機械に防振ゴムを取り付ける。
ニ 放射線業務において、管理区域を設定し、必要のある者以外の者を立入禁止とする。
ホ 情報機器作業において、間接照明等のグレア防止用照明器具を用いる。
ヘ 長時間労働者に対して、医師による面接指導を行う。
ト 疾病による休職者の職場復帰を支援する。
チ ずい道建設工事の掘削作業において、土石又は岩石を湿潤な状態に保つための設備を設ける。
リ 重量物取扱い作業において、人力で取り扱う重量物の重量や取扱い回数に制限を設ける。
作業環境管理 | 作業管理 | 健康管理 | |||
---|---|---|---|---|---|
(1) | ハ | ホ | ト | ||
(2) | チ | ホ | ロ | ||
(3) | ニ | リ | ヘ | ||
(4) | ハ | イ | ロ | ||
(5) | チ | リ | ヘ |
正答(5)
【解説】
衛生管理の3要素の見分け方については、安全コンサルタント試験でも2023年の問26、2022年の問26及び2015年の問26の3度にわたって出題されている。
2022 年度は2回目の出題ということもあったのか、正答率は 44.3 %であったが、2023年度は 74.6 %、今回は4度目の出題でもあり、正答率は 80.3 %と8割を超えた。年々、正答率が上がっており、また過去問をきちんと理解しておけば、確実に正答できる問題である。
具体的な解法については、「労働衛生3管理の見分け方」を参照して頂きたい。以下、これを参照して頂いたことを前提に解説する。
イ 健康管理:これは解説するまでもないであろう。有害業務に従事することが適当でないと医師が認めた者を配置転換することは、労働者の健康に関することであるから、健康管理である。
ロ 健康管理:高温多湿作業に労働者を従事させる場合に暑熱順化期間を設けることは、労働者がいなければできないことであり、かつ労働者の健康に関することの改善であるから健康管理である。
ハ 作業環境管理:騒音作業において、騒音発生源である機械に防振ゴムを取り付けることは、労働者がいなくても実施できるので作業環境管理になる。
ニ 作業管理:放射線業務において、管理区域を設定し、必要のある者以外の者を立入禁止とすることは、労働者がいなければ意味のないことであり、かつ労働者の身体とは無関係なので作業管理となる。立入禁止のような労働者に対するルールの策定は、労働者の作業の方法を管理するものだと覚えておこう。
ホ 作業環境管理:情報機器作業において、間接照明等のグレア防止用照明器具を用いることは、労働者がいなくても実施が可能である。そのため、作業環境管理になるのである。
ヘ 健康管理:長時間労働者に対して、医師による面接指導を行うことは、労働者の健康の管理そのものである。
ト 健康管理:疾病による休職者の職場復帰を支援することは、作業環境管理、作業管理、健康管理のすべてにわたっていることである。あえて分類するなら健康管理となるだろうか。
チ 作業環境管理:ずい道建設工事の掘削作業において、土石又は岩石を湿潤な状態に保つための設備を設けることは、労働者がいなくても実施可能である。従って、作業環境管理となる。
リ 作業管理:重量物取扱い作業において、人力で取り扱う重量物の重量や取扱い回数に制限を設けることは、労働者がいなければ意味のないことであり、かつ労働者の身体とは無関係なことなので作業管理となる。作業時間管理は作業管理と覚えておこう。