労働安全コンサルタント試験 2021年 産業安全一般 問14

断面二次モーメントの計算




問題文
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試験を受ける女性

 このページは、2021年の労働安全衛生コンサルタント試験の「産業安全一般」問題の解説と解答例を示しています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等を削除した場合があります。

 他の問題の解説をご覧になる場合は、「下表の左欄」、グローバルナビの「安全衛生試験の支援」又は「パンくずリスト」をご利用ください。

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2021年度(令和03年度) 問14 難易度 断面二次モーメントの公式が問題文中に示されており、意味が分かっていれば簡単に解ける問題。
断面二次モーメント

※ 難易度は本サイトが行ったアンケート結果の正答率に基づく。
5:50%未満 4:50%以上60%未満 3:60%以上70%未満 2:70%以上80%未満 1:80%以上

問14 図1のような断面の図心軸 nx に関する断面二次モーメントの値として、 正しいものは次のうちどれか。

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なお、図2のような長方形断面の図心軸 nx に関する断面二次モーメント Inx の値は、
Inx = bh3/12 として求めることができる。

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(1) 16 m4

(2) 64 m4

(3)112 m4

(4)160 m4

(5)208 m4

正答(3)

【解説】

問14試験結果

試験解答状況
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断面二次モーメントとは、その材料の曲げに対する抵抗性を意味している。1本の棒材を曲げるときに必要な力と、曲げる方向と垂直に同じ棒材を2本並べて曲げるときに必要な力を比べた場合、後者は前者の2倍になることは分かるだろう。

図1のH型の材料の断面二次モーメントは、左右と中央の3つの長方形の部分に分けてそれぞれの断面二次モーメントを計算して足し合わせてやればよい(※)のである。

※ 断面二次モーメントは、軸方向の微小な要素の断面二次モーメントを、軸の端から反対側の端まで積分してやれば算出できる。従って、本図の場合は3つの部分を足せばよい。

長方形の断面の断面二次モーメントの公式は示されているのだから、簡単な問題である。

左右の長方形は、(3×63)/12 となり、54m4である。中央の長方形は、(6×23)/12 となり、4m4である。

従って、全体では54×2+4=112 m4となる。

2021年11月19日執筆