労働安全コンサルタント試験 2019年 産業安全一般 問14

静定トラス梁に生じる軸力




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合格

 このページは、2019年の労働安全コンサルタント試験の「産業安全一般」問題の解説と正答を示しています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。

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2019年度(令和元年度) 問14 難易度 構造力学は頻出事項である。静定トラス梁についても基本さえ押さえておけばほぼ正答できる。
静定トラス梁の軸力

問14 下図に示す水平に置かれた静定トラス梁において、節点Dに鉛直方向の外力Pが作用するとき、AD材、AC材及びCD材に生じる軸力の組合せとして、正しいものは次のうちどれか。

   AD材        AC材        CD材

(1)圧縮力       引張力      

(2)引張力       圧縮力     圧縮力 

(3)圧縮力     引張力       圧縮力 

(4)圧縮力     引張力        

(5)圧縮力       引張力     圧縮力 

※ 画面の小さなデバイスでは選択肢が画面からはみ出します。スクロールして確認してください。

静定トラス梁

正答(1)

【解説】

まず、問題文でわざわざ「静定トラス」といっているので、各節点の力のつり合いだけを考えれば解けることが分かる。次に、AD材は上下から押さえられているので圧縮力、AC材はAD材によって外側への力が加わるので引張力になることは分かるだろう。

次に、節点Aのつり合いを考えよう。節点Dで下向きに加えられたPは、節点AとBでそれぞれ上向きに(1/2)Pの反力によってつり合いを保っている。AC材は水平だから上下の力は加わりようがないので、AD材に加わる圧縮力の上下方向の成分は(1/2)Pになる。従ってAD材の軸方向にはPの力が加わることになる。

一方、AC材には、AD材に加わる圧縮力の水平成分につり合うための力が加わることになる。

静定トラス梁

そうなると、節点Dには、AD材とDB材の反力だけで外力Pにつり合うのでCD材には力が加わらないこととなる。

静定トラス梁

従って(1)が正答だと分かる。

2020年01月03日執筆