労働安全コンサルタント試験 2013年 産業安全一般 問07

移動式クレーンの安全確保




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合格

 このページは、2013年の労働安全衛生コンサルタント試験の「産業安全一般」問題の解説と解答例を示しています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。

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2013年度(平成25年度) 問07 難易度 移動式クレーンに関するごく初歩的な知識問題。ほぼ常識問題のレベルである。
移動式クレーン

問7 移動式クレーンに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)トラッククレーンは、アウトリガーを最大に張り出して使用する。

(2)積載型トラッククレーンの車体の安定度は、積荷が減るにしたがって悪くなるので、荷を降ろすときには特に注意が必要である。

(3)積載型トラッククレーンでは、後方領域よりも側方領域の方が安定度が悪いので、後方から側方に荷を旋回する場合には注意が必要である。

(4)一般的に、クローラクレーンの定格総荷重は、ジブの方向によって変わらない。

(5)一般的に、トラッククレーンの定格総荷重は、ジブの方向によって変わるが、作業半径によっては変わらない。

正答(5)

【解説】

(1)誤りとは言えない。トラッククレーンに限らず、アウトリガーを有する機械では、可能であれば最大に張り出して使用することが基本である。

なお、アウトリガー最小又は中間張り出しでの作業が絶対に許されないというわけではない。ただし、その場合は、アウトリガー最小張り出し状態に応じた空車時定格総荷重を超えて荷をつってはならない。

(2)正しい。積載型トラッククレーンの車体の安定度は、積荷が減るにしたがって、荷を含めたトラック全体の質量が小さくなるので悪くなる。荷を降ろすときには荷を降ろす側の荷から降ろすことが基本となる。

(3)正しい。積載形トラッククレーンは、クレーン本体が車両前方にあること、重いエンジンがその前側にあることなどから後方領域が最も安定しており、後方領域、側方領域、前方領域の順に空車時性能を低く設定している(※)。そのため、後方から側方に荷を旋回する場合には注意が必要である。

※ アウトリガーを完全に張り出していることが前提である。なお、前方領域のつり上げ性能は、空車時定格総荷重の25%以下に設定している。

(4)正しい。一般的に、ラフテレーンクレーン(アウトリガー最大張り出しの場合)やクローラクレーンの定格総荷重は、ジブの方向によって変わらず、全周で同じ値に設定されている。

(5)誤り。トラッククレーンの定格総荷重は、ジブの方向のみならず、作業状態におけるジブの長さ、ジブの傾斜角(作業半径)、補助ジブ使用の有無、アウトリガーの張出し幅等によって異なる。

2021年01月24日執筆