労働衛生コンサルタント試験 2015年 労働衛生一般 問15

筋肉




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合格

 このページは、2015年の労働安全衛生コンサルタント試験の「労働衛生一般」問題の解説と解答例を示しています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。

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2015年度(平成27年度) 問15 難易度 筋肉に関する基本的な知識問題。衛生管理者免許では定番の問題である。中学生の科学レベル。
筋肉

問15 筋肉に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)消化管の筋肉は、平滑筋でできており不随意筋である。

(2)心筋は、横紋筋でできており不随意筋である。

(3)骨格筋は、横紋筋でできており随意筋である。

(4)血管壁の筋肉は、横紋筋でできており不随意筋である。

(5)随意筋は体性神経の支配を受け、不随意筋は自律神経の支配を受ける。

正答(4)

【解説】

平滑筋と横紋筋についての問いであるが、難易度のレベルはほぼ中学生程度である。平滑筋は、あまり強い力は出せないが、持続して力を出し続けることができる。横紋筋は、逆に強い力が出せるが、心筋を除けば持続性はない。心筋は強い力が出せかつ持続性もある特別な横紋筋といえる。

平滑筋は、心筋や呼吸筋を除く体内の臓器や血管を形成しており、不随意筋である。一方、横紋筋は心筋と骨格筋(筋肉)を形成しており、心筋は不随意筋、骨格筋は随意筋である。

このことさえ理解できていれば正答に達することができる。

(1)正しい。

(2)正しい。なお、最近のテキストでは、心筋を横紋筋とは別に分類するものがあるので、やや迷うかもしれない。

(3)正しい。

(4)誤り。血管壁の筋肉は平滑筋でできており、明らかに誤っている。従って出題者は、(2)の心筋は横紋筋でできているという文書は正しいと考えていたのであろう。

(5)正しい。(4)が明らかに誤りなので、本肢は正しいものとしておく。なお、呼吸筋(横紋筋)は体性神経の支配を受ける随意筋であるが、自律神経の支配も受けていることに留意されたい。

2019年12月01日執筆 2020年05月04日修正