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問30 中高年齢者における加齢による生理機能などの変化に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)加齢により、動体視力が衰える。
(2)加齢により、体温調節機能が低下して、熱中症が起こりやすくなる。
(3)加齢により、骨密度が減少し、筋力が低下して、骨折しやすくなる。
(4)加齢により、平衡感覚が低下して、転びやすくなる。
(5)老人性難聴では、1000Hzより低い音域の音から聞こえにくくなる。
※ イメージ図(©photoAC)
このページは、試験協会が2026年4月に公表した第2種衛生管理者試験問題の解説を行っています。
解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。
他の問題の解説をご覧になる場合は、下表の左欄、グローバルナビの「安全衛生試験の支援」又は「パンくずリスト」をご利用ください。
柳川に著作権があることにご留意ください。
| 2026年04月公表問題 | 問30 | 難易度 | 加齢と生理機能等の変化は第1種を含めて初出題。しかし、内容は基本的なもの。 |
|---|---|---|---|
| 加齢と生理機能等の変化 | 5 |
問30 中高年齢者における加齢による生理機能などの変化に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)加齢により、動体視力が衰える。
(2)加齢により、体温調節機能が低下して、熱中症が起こりやすくなる。
(3)加齢により、骨密度が減少し、筋力が低下して、骨折しやすくなる。
(4)加齢により、平衡感覚が低下して、転びやすくなる。
(5)老人性難聴では、1000Hzより低い音域の音から聞こえにくくなる。
正答(5)
【解説】
加齢による生理機能の変化については、衛生管理者の試験としては初出である。試験協会としても、毎年、新しい問題を作成して既存の問題と混ぜて試験を行っているのであろうが、全く新しい問題を作成してゆくということであろうか。
(1)正しい。加齢に伴う視力の低下として、近くのものが見えにくくなる近方視困難がある。また、加齢によって、動体視力の低下、色視力・コンストラクト視力・夜間視力なども低下する。加齢により、動体視力が衰える。
(2)正しい。熱中症の年代別の発生状況をみると、若年層は屋外での運動や仕事中に発生することが多いが、高齢者では室内でも発生することが知られている。これは、高齢者は、暑さに対する感覚が鈍くなることの他、暑さによる体温調整機能も低下していること等による。具体的には、高齢者では暑い環境でも発汗量や血流量が増えにくくなるのである。
(3)正しい。例えば、金他(※)によると、成人女性について「40~49 歳から 50~59 歳までの 10 年間では 3.4(肋骨)~6.4%(脊椎)であったが、50~59 歳から 60~69 歳の 10 年間では頭 12.2%、上肢 13.0%、下肢 11.0%、体幹11.2%、肋骨 10.5%、骨盤 12.1%、脊椎 13.0%、全身 11.1% といずれの部位においても 10% 以上の著しい減少が見られた
」などとされている。
※ 金憲経他「骨密度の加齢に伴う変化および身体組成との関連」(体力科学 Vol.48 1999年)
(4)正しい。これは、解説するまでもあるまい。高齢者が転倒しやすくなる原因にはいくつかあるが、筋力の低下、末梢神経の機能低下、視力の衰えの他に、平衡感覚の低下が挙げられる。
丹羽英人他「老人性難聴」(日本老年医学会雑誌:1990年)
図 年代別による純音オージオグラムの変化
(5)誤り。老人性難聴は高周波域から低下してゆく。40代まではすべての周波数域についてそれほどの低下はない。50代になると、4,000Hzより高い部分の低下が目立ち、60台になると2,000より高い部分の低下が目立つようになる(図参照)。





