第2種衛生管理者試験 2025年10月公表 問20

BMI




問題文
トップ
学習する男性

※ イメージ図(©photoAC)

 このページは、試験協会が2025年10月に公表した第2種衛生管理者試験問題の解説を行っています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。

 他の問題の解説をご覧になる場合は、下表の左欄、グローバルナビの「安全衛生試験の支援」又は「パンくずリスト」をご利用ください。

 柳川に著作権があることにご留意ください。

2025年10月公表問題 問20 難易度 このタイプの問題は、2024年4月以降で2度目の出題。内容は常識的なものである。
BMI

問20 BMIに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)BMIは肥満や低体重(痩せ)の判定に用いられる指数で、この数値が大きいほど肥満の傾向があり、小さいほど痩せの傾向がある。

(2)BMIによる肥満度の判定基準には、男性と女性とで同一の数値が用いられる。

(3)BMIは、内臓脂肪の重量と直線的な比例関係にある。

(4)BMIが 22 になる場合の体重は、標準体重といわれる。

(5)BMIが18.5以上25未満の範囲となる場合の体重は、普通体重といわれる。

正答(3)

【解説】

BMI(Body Mass Index)は、肥満(及び痩せ)の程度を表す指標であり、次式によって計算する(※)

※ 日本医師会の「適正体重」のページで自動計算が可能である。

BMI = 体重[kg] ÷ (身長[m])2

これを前提にすると、以下のようになる。

(1)正しい。BMIが肥満や低体重(痩せ)の判定に用いられる指数であることは正しい。体重が大きければBMIが増加するので、この数値が大きいほど肥満の傾向があり、小さいほど痩せの傾向がある。

(2)正しい。BMIによる肥満度の判定基準は、成人(※)では男女共通の国際的な基準が用いられる。

※ 成人とは高校生以上を指す。なお、学童にはローレル指数、幼児にはカウプ指数が用いられる。

BMI値 判定
18.5未満 低体重(瘦せ型)
18.5~25未満 普通体重
25~30未満 肥満(1度)
30~35未満 肥満(2度)
35~40未満 肥満(3度)
40以上 肥満(4度)

なお、妊娠中の女性については、公益社団法人日本産科婦人科学会が「妊娠中の体重増加の目安について」を策定している。

(4)誤り。冒頭に示した式から分かるように、BMIは、体重と身長から算出される。内臓脂肪の重量と直線的な比例関係にはない。

(4)正しい。厚労省のサイト「肥満と健康」に「男女とも標準とされるBMIは22.0ですが、これは統計上、肥満との関連が強い糖尿病、高血圧、脂質異常症(高脂血症)に最もかかりにくい数値とされています」とされている。

(5)正しい。(4)の解説に示した厚労省のサイト「肥満と健康」の表にあるように、BMIが18.5以上25未満の範囲となる場合の体重は、普通体重といわれる。

2025年10月11日執筆