問10 週所定労働時聞が 30 時間、週所定労働日数が4日である労働者であって、雇日入れの日から起算して4年6か月継続勤務したものに対して、その後1年間に日新たに与えなければならない年次有給休暇日数として、法令上、正しいものは日次のうちどれか。
ただし、その労働者はその直前の1年間に全労働日の8割以上出勤したものとする。
(1)12日
(2)13日
(3)14日
(4)16日
(5)18日
※ イメージ図(©photoAC)
このページは、試験協会が2024年10月に公表した第2種衛生管理者試験問題の解説を行っています。
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2024年10月公表問題 | 問10 | 難易度 | 年次有給休暇付与日数は覚える項目は多いが、出題の頻度も高い。正答できるようにしたい。 |
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年次有給休暇付与日数 | 4 |
問10 週所定労働時聞が 30 時間、週所定労働日数が4日である労働者であって、雇日入れの日から起算して4年6か月継続勤務したものに対して、その後1年間に日新たに与えなければならない年次有給休暇日数として、法令上、正しいものは日次のうちどれか。
ただし、その労働者はその直前の1年間に全労働日の8割以上出勤したものとする。
(1)12日
(2)13日
(3)14日
(4)16日
(5)18日
正答(1)
【解説】
本問は、2017年4月の問9 と同じ内容である。それ以降は、このタイプの年次有給給は付与日数を問う公表問題は、週所定労働時間と週所定労働日数が変更されて出題されていた。
本肢の労働者は、1週間の所定労働時間が 30 時間なので、労基則第 24 条の3第1項の規定により労基法第 39 条第3項のカッコ書きに該当するので、労基法第 39 条第1項及び第2項が適用される。すなわち、同3項(短時間労働者に関する規定)は適用されない。
すなわち、この労働者には同第1項の10労働日に加え、雇入れの日から起算して6箇月を超えて4年間(計4年6月間)勤続しているので、第2項により6労働日を年次有給休暇として付与しなければならない。
従って、(4)の16労働日が正答となる。
【労働基準法】
(年次有給休暇)
第39条 使用者は、その雇入れの日から起算して6箇月間継続勤務し全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した10労働日の有給休暇を与えなければならない。
② 使用者は、1年6箇月以上継続勤務した労働者に対しては、雇入れの日から起算して6箇月を超えて継続勤務する日(以下「六箇月経過日」という。)から起算した継続勤務年数1年ごとに、前項の日数に、次の表の上欄に掲げる6箇月経過日から起算した継続勤務年数の区分に応じ同表の下欄に掲げる労働日を加算した有給休暇を与えなければならない。ただし、継続勤務した期間を6箇月経過日から1年ごとに区分した各期間(最後に1年未満の期間を生じたときは、当該期間)の初日の前日の属する期間において出勤した日数が全労働日の8割未満である者に対しては、当該初日以後の1年間においては有給休暇を与えることを要しない。
六箇月経過日から起算した継続勤務年数 | 労働日 |
---|---|
1年 | 1労働日 |
2年 | 2労働日 |
3年 | 4労働日 |
4年 | 6労働日 |
5年 | 8労働日 |
6年以上 | 10労働日 |
③ 次に掲げる労働者(一週間の所定労働時間が厚生労働省令で定める時間以上の者を除く。)の有給休暇の日数については、前2項の規定にかかわらず、これらの規定による有給休暇の日数を基準とし、通常の労働者の一週間の所定労働日数として厚生労働省令で定める日数(第一号において「通常の労働者の週所定労働日数」という。)と当該労働者の一週間の所定労働日数又は一週間当たりの平均所定労働日数との比率を考慮して厚生労働省令で定める日数とする。
一及び二 (略)
④から⑩ (略)
【労基則】
第24条の3 法第39条第3項の厚生労働省令で定める時間は、30時間とする。
②~⑤ (略)