第2種衛生管理者試験 2022年10月公表 問06

ストレスチェックの実施者




問題文
トップ
受験勉強に打ち込む

※ イメージ図(©photoAC)

 このページは、試験協会が2022年10月に公表した第2種衛生管理者試験問題の解説を行っています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。

 他の問題の解説をご覧になる場合は、下表の左欄、グローバルナビの「安全衛生試験の支援」又は「パンくずリスト」をご利用ください。

 柳川に著作権があることにご留意ください。

2022年10月公表問題 問06 難易度 ストレスチェックを実施する者に関する知識問題である。やや細かいが正答しておきたい問題。
ストレスチェック

問6 労働安全衛生法に基づく心理的な負担の程度を把握するための検査について、医師及び保健師以外の検査の実施者として、次のAからDの者のうち正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。

ただし、実施者は、法定の研修を修了した者とする。

A 歯科医師

B 労働衛生コンサルタント

C 衛生管理者

D 公認心理師

(1)A,B

(2)A,D

(3)B,C

(4)B,D

(5)C,D

正答(2)

【解説】

心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック)の実施者は、安衛則第52条の10第1項各号に定められている。医師及び保健師以外の者は、所定の研修を修了した「歯科医師、看護師、精神保健福祉士又は公認心理師」である。

従って、正答は(2)となる。衛生管理者は「労働衛生管理」を行う者であり、また、衛生コンサルタントも労働衛生管理に関するコンサルティングを行う者であって、いずれも医療業務に従事するべき者ではない。ストレスチェックのような医療業務を行えるわけがなかろう。

条文を知らないと「歯科医師」は違うのではないかと思えるかもしれない。しかし、歯科医師も医療職であり、一定の研修を修了すれば認められるのである。

【労働安全衛生法】

(心理的な負担の程度を把握するための検査等)

第66条の10 事業者は、労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師、保健師その他の厚生労働省令で定める者(以下この条において「医師等」という。)による心理的な負担の程度を把握するための検査を行わなければならない。

2~9 (略)

【労働安全衛生規則】

(検査の実施者等)

第52条の10 法第66条の10第1項の厚生労働省令で定める者は、次に掲げる者(以下この節において「医師等」という。)とする。

 医師

 保健師

 検査を行うために必要な知識についての研修であつて厚生労働大臣が定めるものを修了した歯科医師、看護師、精神保健福祉士又は公認心理師

 (略)

2022年10月09日執筆