問22 心臓及び血液循環に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)大動脈及び肺動脈を流れる血液は、酸素に富む動脈血である。
(2)体循環では、血液は左心室から大動脈に入り、静脈血となって右心房に戻ってくる。
(3)心筋は人間の意思によって動かすことができない不随意筋であるが、随意筋である骨格筋と同じ横紋筋に分類される。
(4)心臓の中にある洞結節(洞房結節)で発生した刺激が、刺激伝導系を介して心筋に伝わることにより、心臓は規則正しく収縮と拡張を繰り返す。
(5)動脈硬化とは、コレステロールの蓄積などにより、動脈壁が肥厚・硬化して弾力性を失った状態であり、進行すると血管の狭窄や閉塞を招き、臓器への酸素や栄養分の供給が妨げられる。
※ イメージ図(©photoAC)
このページは、試験協会が2022年4月に公表した第2種衛生管理者試験問題の解説を行っています。
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2022年04月公表問題 | 問22 | 難易度 | 心臓の働きと血液循環に関する初歩的な知識問題。確実に正答できなければならない。 |
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心臓の働きと血液循環 | 2 |
問22 心臓及び血液循環に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)大動脈及び肺動脈を流れる血液は、酸素に富む動脈血である。
(2)体循環では、血液は左心室から大動脈に入り、静脈血となって右心房に戻ってくる。
(3)心筋は人間の意思によって動かすことができない不随意筋であるが、随意筋である骨格筋と同じ横紋筋に分類される。
(4)心臓の中にある洞結節(洞房結節)で発生した刺激が、刺激伝導系を介して心筋に伝わることにより、心臓は規則正しく収縮と拡張を繰り返す。
(5)動脈硬化とは、コレステロールの蓄積などにより、動脈壁が肥厚・硬化して弾力性を失った状態であり、進行すると血管の狭窄や閉塞を招き、臓器への酸素や栄養分の供給が妨げられる。
正答(1)
【解説】
(1)誤り。動脈とは心臓の圧縮する力によって心臓から吐出される血液が流れる血管である。このうち大動脈は肺で得た酸素を身体全体に送り込む。一方、肺動脈は体内で酸素が使われた血液を再び肺に送り込む役割を持つ。
すなわち、大動脈を流れる血液は、酸素に富む動脈血であるが、肺動脈は酸素の少ない静脈血である。
(2)正しい。体循環では、身体から心臓へ戻った血液は、右心房へ入り、右心室を経て肺動脈へ流れる。肺から戻った血液は左心房へ入り、左心室を経て大動脈を通って全身へ流れる。
(3)正しい。心筋は人間の意思によって動かすことができない不随意筋であるが、随意筋である骨格筋と同じ横紋筋に分類される。
(4)正しい。洞結節(洞房結節)とは、心臓の右心房の中の上大静脈とのつなぎ目付近にある特殊な心筋の塊である。洞結節では、他からの刺激を受けずに規則正しく電気刺激が発生する。この刺激が、刺激伝導系を介して心筋に伝わることにより、心室は規則正しく収縮する。
(5)正しい。動脈硬化とは、コレステロールの蓄積などにより、動脈壁が肥厚・硬化して弾力性を失った状態であり、進行すると血管の狭窄や閉塞を招き、臓器への酸素や栄養分の供給が妨げられる。