第2種衛生管理者試験 2022年4月公表 問21

呼吸の仕組み




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※ イメージ図(©photoAC)

 このページは、試験協会が2022年4月に公表した第2種衛生管理者試験問題の解説を行っています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。

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2022年04月公表問題 問21 難易度 呼吸器系に関する基本的な知識問題である。確実に正答できなければならない。
呼吸器系(一般)症

問21 呼吸に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)呼吸運動は、横隔膜、ろっ間筋などの呼吸筋が収縮と緩をすることにより行われる。

(2)胸郭内容積が増し、その内圧が低くなるにつれ、鼻くう、気管などの気道を経て肺内へ流れ込む空気が吸気である。

(3)肺胞内の空気と肺胞を取り巻く毛細血管中の血液との間で行われるガス交換を外呼吸という。

(4)呼吸数は、通常、1分間に16~20回で、成人の安静時の1回呼吸量は、約500mLである。

(5)呼吸のリズムをコントロールしているのは、間脳の視床下部である。

正答(5)

【解説】

(1)正しい。呼吸運動は、呼吸筋が収縮と弛緩をすることによって、胸郭内容積を周期的に増減させて行われる。そして、古典的な考え方においては、呼吸筋は、①横隔膜、②肋間筋及び胸壁の筋、③腹筋、④呼吸補助筋、並びに⑤上気道の筋に分類される。

(2)正しい。胸郭内容積が増し、その内圧が低くなるにつれ、鼻くう、気管などの気道を経て肺内へ流れ込む空気が吸気である。

(3)正しい。肺胞内の空気と肺胞を取り巻く毛細血管中の血液との間で行われるガス交換は、肺呼吸又は外呼吸と呼ばれる。

(4)正しい。呼吸数は、文献によっても異なるが、通常、1分間に12~20回程度が正常値とされている。また、成人の安静時の1回呼吸量は、体重と年齢にもよるが約400~600mL程度である。

(5)誤り。哺乳類の呼吸筋は呼吸中枢によって支配されており、呼吸中枢は延髄の網様体にある。呼吸のリズムをコントロールしているのは、間脳の視床下部ではない。

2022年04月08日執筆