第2種衛生管理者試験 2022年4月公表 問14

受動喫煙防止ガイドライン




問題文
トップ
受験勉強に打ち込む

※ イメージ図(©photoAC)

 このページは、試験協会が2022年4月に公表した第2種衛生管理者試験問題の解説を行っています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。

 他の問題の解説をご覧になる場合は、下表の左欄、グローバルナビの「安全衛生試験の支援」又は「パンくずリスト」をご利用ください。

 柳川に著作権があることにご留意ください。

2022年04月公表問題 問14 難易度 過去問にない新傾向問題。今後は出題されることが予想される。正答できるようにしておこう。
受動喫煙の防止

問14 厚生労働省の「職場における受動喫煙防止のためのガイドライン」において、「喫煙専用室」を設置する場合に満たすべき事項として定められていないものは、次のうちどれか。

(1)喫煙専用室の出入口において、室外から室内に流入する空気の気流が、0.2m/s以上であること。

(2)喫煙専用室の出入口における室外から室内に流入する空気の気流について、6か月以内ごとに1回、定期に測定すること。

(3)喫煙専用室のたばこの煙が室内から室外に流出しないよう、喫煙専用室は、壁、天井等によって区画されていること。

(4)喫煙専用室のたばこの煙が屋外又は外部の場所に排気されていること。

(5)喫煙専用室の出入口の見やすい箇所に必要事項を記載した標識を掲示すること。

正答(2)

【解説】

本問は、令和元年7月1日付け基発0701第1号「「職場における受動喫煙防止のためのガイドライン」の策定について」の別添に示された「職場における受動喫煙防止のためのガイドライン」(以下「ガイドライン」という。)に関する問題である。

ガイドラインの「3 組織的対策」の(2)の「エ 標識の設置・維持管理」に、(5)の喫煙専用室の出入口の見やすい箇所に必要事項を記載した標識を掲示することが定められている。

また、「5 各種施設における受動喫煙防止対策」において、喫煙専用室については、別紙1の「健康増進法における技術的基準等の概要」の基準を満たさなければならないとしている。

※ 「喫煙専用室」とは、第二種施設等の屋内又は内部の場所の一部の場所であって、構造及び設備がその室外の場所(第二種施設等の屋内又は内部の場所に限る。)へのたばこの煙の流出を防止するための技術的基準に適合した室を、専ら喫煙をすることができる場所として定めたものである。

そして、「健康増進法における技術的基準等の概要」においては、喫煙専用室の要件として、(3)の「壁、天井等で区画されていること」、(4)の「たばこの煙が屋外又は外部の場所に排気されていること」及び(1)の「出入口において、室外から室内に流入する空気の気流が、0.2m/s以上であること」を定めている。

しかし、出入口において、室外から室内に流入する空気の気流気流を6カ月以内ごとに1回測定することという規定はない。従って、(2)が正答(定められていない)となる。

【職場における受動喫煙防止のためのガイドライン】

 組織的対策

(2)受動喫煙防止対策の組織的な進め方

 標識の設置・維持管理

  事業者は、施設内に喫煙専用室、指定たばこ専用喫煙室など喫煙することができる場所を定めようとするときは、当該場所の出入口及び施設の主たる出入口の見やすい箇所に必要な事項を記載した標識を掲示しなければならないこと。

 各種施設における受動喫煙防止対策

(2)第二種施設

 事業者は、第二種施設が健康増進法により「原則屋内禁煙」とされていることから、第二種施設内では、次に掲げるたばこの煙の流出を防止するための技術的基準に適合した室を除き、労働者に施設の屋内で喫煙させないこと。

(ア)喫煙専用室

   喫煙専用室は、別紙1のたばこの煙の流出を防止するための技術的基準を満たすものでなければならないこと。また、技術的基準を満たすための効果的手法等の例には、別紙2に示すものがあること。

【別紙1 健康増進法における技術的基準等の概要】

(1)喫煙専用室

 次に掲げるたばこの煙の流出を防止するための技術的基準に適合すること。

(ア)出入口において、室外から室内に流入する空気の気流が、0.2 メートル毎秒以上であること。

(イ)たばこの煙が室内から室外に流出しないよう、壁、天井等によって区画されていること。

(ウ)たばこの煙が屋外又は外部の場所に排気されていること。

2022年04月08日執筆