第2種衛生管理者試験 2021年10月公表 問28

抗体の意味と働き




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 このページは、試験協会が2021年10月に公表した第2種衛生管理者試験問題の解説を行っています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。

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2021年10月公表問題 問28 難易度 抗体の意味とその働きに関する基本的な知識問題である。過去問にあまりなく難問の部類か。
抗体の意味と働き

問28 抗体に関する次の文中の   内に入れるAからCの語句の組合せとして、適切なものは(1)~(5)のうちどれか。

「抗体とは、体内に入ってきた A に対して B 免疫において作られる C と呼ばれるたん白質のことで、 A に特異的に結合し、 A の働きを抑える働きがある。」

(1) 化学物質   体液性   アルブミン
(2) 化学物質   細胞性   免疫グロブリン
(3) 抗原   体液性   アルブミン
(4) 抗原   体液性   免疫グロブリン
(5) 抗原   細胞性   アルブミン

正答(4)

【解説】

抗体とは、抗原を身体から除去するための仕組みであるからAには「抗原」が入る。抗体が除去するものは必ずしも化学物質には限らない。

また、その抗体とは、B細胞が産生して血中に放出する(この仕組みを体液性免疫という。)免疫グロブリン(Ig)というタンパク質であるから、BとCにはそれぞれ「体液性」と「免疫グロブリン」が入る。

なお、血中の抗体は、それ自体が抗原を除去するのではなく、抗体が抗原と結合して、貪食細胞であるマクロファージや好中球を活性化して貪食させることで異物を除去するのである。

2021年10月30日執筆