問16 厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」に基づく、腰痛予防対策に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)腰部保護ベルトは、全員に使用させるようにする。
(2)重量物取扱い作業の場合、満18歳以上の男子労働者が人力のみで取り扱う物の重量は、体重のおおむね50%以下となるようにする。
(3)重量物取扱い作業に常時従事する労働者に対しては、当該作業に配置する際及びその後1年以内ごとに1回、定期に、医師による腰痛の健康診断を行う。
(4)立ち作業の場合は、身体を安定に保持するため、床面は弾力性のない硬い素材とし、クッション性のない作業靴を使用する。
(5)腰掛け作業の場合の作業姿勢は、椅子に深く腰を掛けて、背もたれで体幹を支え、履物の足裏全体が床に接する姿勢を基本とする。
このページは、試験協会が2020年10月に公表した第2種衛生管理者試験問題の解説を行っています。
解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。
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2020年10月公表問題 | 問16 | 難易度 | 腰痛予防対策指針に関する基本的な知識問題である。確実に正答できなければならない。 |
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腰痛予防対策指針 | 2 |
問16 厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」に基づく、腰痛予防対策に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)腰部保護ベルトは、全員に使用させるようにする。
(2)重量物取扱い作業の場合、満18歳以上の男子労働者が人力のみで取り扱う物の重量は、体重のおおむね50%以下となるようにする。
(3)重量物取扱い作業に常時従事する労働者に対しては、当該作業に配置する際及びその後1年以内ごとに1回、定期に、医師による腰痛の健康診断を行う。
(4)立ち作業の場合は、身体を安定に保持するため、床面は弾力性のない硬い素材とし、クッション性のない作業靴を使用する。
(5)腰掛け作業の場合の作業姿勢は、椅子に深く腰を掛けて、背もたれで体幹を支え、履物の足裏全体が床に接する姿勢を基本とする。
正答(5)
【解説】
本問は、問題文から明らかなように、職場における腰痛予防対策指針(以下、本問の解説中において「指針」という。)からの出題である。
指針の、基本的なところは押さえておくようにしたい。なお、指針は、2013年(平成25年)6月に改訂されているが、検索すると古い指針がヒットすることがあるので留意すること。
(1)誤り。指針は、「腰部保護ベルトは、個人により効果が異なるため、一律に使用するのではなく、個人毎に効果を確認してから使用の適否を判断すること」としている。腰痛予防ベルトは、取り扱いを誤ると、かえって腰痛のリスクを増すことがあることに留意するべきである。
(2)誤り。指針の「作業態様別の対策」の「1 重量物取扱い作業」の項では、「満18歳以上の男子労働者が人力のみにより取り扱う物の重量は、体重のおおむね 40%以下となるように努めることと」されている。なお、「満18歳以上の女子労働者では、さらに男性が取り扱うことのできる重量の60%位までとすること」とされていることも覚えておこう。
(3)誤り。指針は「重量物取扱い作業、介護・看護作業等腰部に著しい負担のかかる作業に常時従事する労働者に対しては、当該作業に配置する際及びその後6月以内ごとに1回、定期に、(中略)医師による腰痛の健康診断を実施すること」とされている。特殊健康診断は、通達によるものであっても6月以内ごとに1回とされているものが多い。
(4)誤り。指針は、立ち作業について「床面が硬い場合は、立っているだけでも腰部への衝撃が大きいので、クッション性のある作業靴やマットを利用して、衝撃を緩和すること」としている。
(5)正しい。指針は、腰掛け作業での作業姿勢について「椅子に深く腰を掛けて、背もたれで体幹を支え、履物の足裏全体が床に接する姿勢を基本とすること」としている。