第2種衛生管理者試験 2020年4月公表 問28

免疫




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合格

 このページは、試験協会が2020年4月に公表した第2種衛生管理者試験問題の解説を行っています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。

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2020年04月公表問題 問28 難易度 免疫の意味と働きに関する基本的な知識問題である。過去問にあまりなく難問の部類か。
免疫の意味と働き

問28 免疫についての次の文中の   内に入れるAからEの語句の組合せとして、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。

「体内に侵入した病原体などの異物を、 A が、 B と認識し、その B に対してだけ反応する C を血漿中に放出する。この C  B に特異的に結合し B の働きを抑制して体を防御するしくみを D 免疫と呼ぶ。これに対し、 A が直接、病原体などの異物を攻撃する免疫反応もあり、これを E 免疫と呼ぶ。」

    A      B      C      D      E

(1)リンパ球   抗原     抗体     細胞性    体液性

(2)リンパ球   抗原     抗体     体液性    細胞性

(3)リンパ球   抗体     抗原     体液性    細胞性

(4)血小板    抗原     抗体     細胞性    体液性

(5)血小板    抗体     抗原     細胞性    体液性

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正答(2)

【解説】

抗体とは、身体に悪影響を与える抗原を身体から除去するための仕組みであるから、Bには「抗原」、Cには「抗体」が入る。また、病原体などの異物を抗原と判断するのはリンパ球であるから、Aには「リンパ球」が入る。

また、体液性免疫(液性免疫)とは、ヘルパーT細胞(Th2細胞)の産生するサイトカインにより、B細胞が刺激されて形質細胞へ分化し、大量の抗体を産生する。抗体は体液中を循環して全身に広がり、抗原に結合してマクロファージによる貪食を助けたり、ウイルスの感染力や毒素の毒性を失わせたりする。従って、Dには「体液性」が入る。

細胞性免疫とは、局所的に起こる免疫反応で、細胞傷害性T細胞(CTL)やマクロファージが直接細胞を攻撃する免疫反応である。ヘルパーT細胞(Th1細胞)がサイトカインを産生し、そのサイトカインによって、マクロファージや細胞傷害性T細胞などの細胞が活性化され、低分子を分泌して病原体に感染した異常細胞を攻撃・排除する。従って、Eには「細胞性」が入る。

2020年08月11日執筆