第2種衛生管理者試験 2019年4月公表 問17

脳血管障害及び虚血性心疾患




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合格

 このページは、試験協会が2019年4月に公表した第2種衛生管理者試験問題の解説を行っています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。

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2019年04月公表問題 問17 難易度 脳血管障害及び虚血性心疾患関する基本問題である。基本を押さえておけば確実に正答できる。
過重労働対策

問17 脳血管障害及び虚血性心疾患に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)脳血管障害は、脳の血管の病変が原因で生じ、出血性病変、虚血性病変などに分類される。

(2)出血性の脳血管障害は、脳表面のくも膜下腔に出血するくも膜下出血、脳実質内に出血する脳出血などに分類される。

(3)虚血性の脳血管障害である脳梗塞は、脳血管自体の動脈硬化性病変による脳血栓症と、心臓や動脈壁の血栓などが剥がれて脳血管を閉塞する脳塞栓症に分類される。

(4)虚血性心疾患は、門脈による心筋への血液の供給が不足したり途絶えることにより起こる心筋障害である。

(5)虚血性心疾患は、心筋の一部分に可逆的虚血が起こる狭心症と、不可逆的な心筋壊死が起こる心筋梗塞とに大別される。

正答(4)

【解説】

(1)正しい。脳血管障害は、脳の血管の硬化など、血管病変が原因で引き起こされる脳神経系の障害である。

血管が詰まって(脳梗塞)脳の細胞に栄養素や酸素が届かなくなり細胞が死亡する「虚血性病変」と、頭蓋内部の血管から出血(脳出血)する「出血性病変」などに分類される。一言で言えば、血管が詰まるタイプと破れるタイプに分類できるわけである。

なお、「虚血」とは「血液がない」という意味だと覚えておこう。

(2)正しい。出血性の脳血管障害は、脳表面のくも膜下腔に出血するくも膜下出血、脳実質内に出血する脳出血などに分類される。出血が起きる場所で分類している。

(3)正しい。虚血性の脳血管障害である脳梗塞は、脳血管自体の動脈硬化性病変による脳血栓症と、心臓や動脈壁の血栓などが剥がれて脳血管を閉塞する脳塞栓症に分類される。簡単に言えば、他の場所(心臓)でできた血栓がはがれて脳内の欠陥が詰まるタイプと、頸の動脈や頭蓋内の比較的大きな動脈が硬化(アテローム硬化)して閉塞するタイプに分かれる。

(4)誤り。虚血性心疾患は、心筋に血液を送る冠動脈が、動脈硬化などで狭くなったり、血管がけいれんを起こしたりして、血液が十分に供給されなくなることにより発症する。

なお、血管は、1本の太い血管が欠陥が多くの毛細血管網に広がったり、再び合流して1本の血管になったりするが、毛細血管網の間に挟まれた1本の血管部分を門脈と言う。虚血性心疾患とは直接の関係はない。

(5)正しい。虚血性心疾患は、心筋の一部分に可逆的虚血が起こる狭心症と、不可逆的な心筋壊死が起こる心筋梗塞とに大別される。狭心症では数分間の痛みがあるが、通常は安静にしていれば回復する。心筋梗塞は、強い痛みが続き、安静にしていても回復しない。

2020年08月23日執筆