第2種衛生管理者試験 2018年4月公表 問27

筋肉の働き




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合格

 このページは、試験協会が2018年4月に公表した第2種衛生管理者試験問題の解説を行っています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。

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2018年04月公表問題 問27 難易度 筋肉に関する問題。やや高度だが過去問で対応可能な内容である。正答できるようにしておこう。
筋肉・運動

問27 筋肉に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)横紋筋は、骨に付着して身体の運動の原動力となる筋肉で意志によって動かすことができるが、平滑筋は、心筋などの内臓に存在する筋肉で意志によって動かすことができない。

(2)筋肉の縮む速さが速ければ速いほど、仕事の効率は大きい。

(3)荷物を持ち上げたり、屈伸運動を行うときは、筋肉が長さを変えずに外力に抵抗して筋力を発生させる等尺性収縮が生じている。

(4)強い力を必要とする運動を続けていても、筋肉を構成する個々の筋線維の太さは変わらないが、その数が増えることによって筋肉が太くなり筋力が増強する。

(5)筋肉は、収縮しようとする瞬間に最も大きい力を出す。

正答(5)

(1)誤り。心臓を形成する心筋を除けば、本肢は正しい文章である。すなわち、心筋を除けば、横紋筋は、骨に付着して身体の運動の原動力となる筋肉で意志によって動かすことができる。一方、平滑筋は、心臓以外の内臓に存在する筋肉で意志によって動かすことができない。

しかし、心臓を形成する心筋は、内臓に存在する筋肉で意志によって動かすことができないが横紋筋である。

(2)誤り。筋肉の縮む速さは最も効率の良い速さがあり、それより速くても遅くても仕事の効率は低下する。

(3)誤り。「筋肉が長さを変えずに外力に抵抗して筋力を発生させる等尺性収縮が生じている」のは、荷物を一定の位置で支えるなど、身体を動かさずに力を出している場合である。荷物を持ち上げたり、屈伸運動を行うときは、「等張性収縮」が生じている。

「等尺性収縮」と「等張性収縮」の意味は覚えておこう。運が良ければ、これだけで1問正答できる。

(4)誤り。強い力を必要とする運動を続けていると、筋肉を構成する個々の筋線維が太くなるが、その数はほとんど変わらない。筋力のある人もない人も、筋線維の数はあまり変わらず、筋線維の太さが違うのである。これは、女性と男性の差でも同じである。

(5)正しい。筋肉は、収縮しようとする瞬間に最も大きい力を出す。これも覚えておこう。

2020年09月01日執筆