第2種衛生管理者試験 2018年4月公表 問16

労働衛生管理に用いられる統計




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合格

 このページは、試験協会が2018年4月に公表した第2種衛生管理者試験問題の解説を行っています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。

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2018年04月公表問題 問16 難易度 統計についての中学生レベルの知識を問う問題。意外と正答率は低いかもしれない。
労働衛生関連統計

問16 労働衛生管理に用いられる統計に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)生体から得られたある指標が正規分布である場合、そのバラツキの程度は、平均値及び最頻値によって表される。

(2)集団を比較する場合、調査の対象とした項目のデータの平均値が等しくても分散が異なっていれば、異なった特徴をもつ集団であると評価される。

(3)健康管理統計において、ある時点での検査における有所見者の出現割合を有所見率といい、一定期間に有所見とされた者の割合を発生率としている。

(4)ある事象と健康事象との間に、統計上、一方が多いと他方も多いというような相関関係が認められても、それらの間に因果関係がないこともある。

(5)健康診断における各検査において、スクリーニングレベルを高く設定すると偽陽性率は低くなるが、偽陰性率は高くなる。

正答(1)

【解説】

(1)誤り。平均値はそのグループ全体の傾向を表し、最頻値とは最もサンプル数の多い区分を表している。バラツキとは関係がない。バラツキを示す指標は、標準偏差や分散である。

(2)正しい。平均値が正常値の場合、分散がゼロであればそのグループはすべてが正常値であるが、分散が大きければ異常なケースが存在している可能性がある。分散が異なれば、異なった特徴をもつ集団であると評価しなければならない。

(3)正しい。ある時点での検査における有所見者の出現割合を有所見率といい、一定期間に有所見とされた者の割合を発生率としている。

(4)正しい。ある事象と健康事象との間に、統計上、一方が多いと他方も多いというような相関関係が認められても、たまたま(偶然)ということもあり得る。また、他に共通な原因があるだけで、その事象と健康事象との間には因果関係がないこともあり得る。

(5)正しい。スクリーニングレベルを高く設定すると偽陽性率(誤って陽性と判断される割合)は低くなるが、偽陰性率(誤って陰性となる割合)は高くなる。このように偽陰性と偽陽性は相反する性格がある。

2020年08月30日執筆