第2種衛生管理者試験 2017年10月公表 問07

労働安全衛生規則の衛生基準




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合格

 このページは、試験協会が2017年10月に公表した第2種衛生管理者試験問題の解説を行っています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。

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2017年10月公表問題 問07 難易度 安衛則の衛生基準に関する基本的な知識問題である。確実に正答できる必要がある。
安衛則の衛生基準

問7 事業場の建築物、施設等に関する措置について、労働安全衛生規則の衛生基準に違反しているものは次のうちどれか。

(1)常時60人の労働者を就業させている屋内作業場の気積が、設備の占める容積及び床面から4mを超える高さにある空間を除き600m3となっている。

(2)ねずみ、昆虫等の発生場所、生息場所及び侵入経路並びにねずみ、昆虫等による被害の状況について、6か月以内ごとに1回、定期に、統一的に調査を実施し、その調査結果に基づき、必要な措置を講じている。

(3)常時男性5人と女性25人の労働者が就業している事業場で、女性用の臥床できる休養室を設けているが、男性用には、休養室の代わりに休憩設備を利用させている。

(4)有害業務を行っていない屋内作業場で、窓その他の開口部の直接外気に向かって開放することができる部分の面積が、常時床面積の1/15であるものに、換気設備を設けていない。

(5)事業場に附属する食堂の炊事従業員について、専用の便所を設けているが、専用の休憩室は設けていない。

正答(5)

【解説】

(1)違反していない。安衛則第600条の規定により、常時 60 人の労働者を就業させている屋内作業場の気積は、設備の占める容積及び床面から4mを超える高さにある空間を除き、600m3あればよい。

【労働安全衛生規則】

(気積)

第600条 事業者は、労働者を常時就業させる屋内作業場の気積を、設備の占める容積及び床面から四メートルをこえる高さにある空間を除き、労働者一人について、十立方メートル以上としなければならない。

(2)違反していない。安衛則第619条(第二号)の規定により、ねずみ、昆虫等の発生場所、生息場所及び侵入経路並びにねずみ、昆虫等による被害の状況について、6か月以内ごとに1回、定期に、統一的に調査を実施し、その調査結果に基づき、必要な措置を講じているので、違反とはならない。

【労働安全衛生規則】

(清掃等の実施)

第619条 事業者は、次の各号に掲げる措置を講じなければならない。

 (略)

 ねずみ、昆虫等の発生場所、生息場所及び侵入経路並びにねずみ、昆虫等による被害の状況について、六月以内ごとに一回、定期に、統一的に調査を実施し、当該調査の結果に基づき、ねずみ、昆虫等の発生を防止するため必要な措置を講ずること。

 (略)

(3)違反していない。この事業場は、常時男性5人と女性 25 人の労働者が就業しているのみであり、安衛則第 618 条の基準に達していないので、男性用に休養室の代わりに休憩設備を利用させても違反とはならない。

【労働安全衛生規則】

(休養室等)

第618条 事業者は、常時50人以上又は常時女性30人以上の労働者を使用するときは、労働者がが床することのできる休養室又は休養所を、男性用と女性用に区別して設けなければならない。

(4)違反していない。有害業務を行っていない屋内作業場で、窓その他の開口部の直接外気に向かって開放することができる部分の面積が、常時床面積の1/15なので、安衛則第601条の基準を満足している。とくに換気設備を設ける必要はない。

【労働安全衛生規則】

(換気)

第601条 事業者は、労働者を常時就業させる屋内作業場においては、窓その他の開口部の直接外気に向つて開放することができる部分の面積が、常時床面積の二十分の一以上になるようにしなければならない。ただし、換気が十分行なわれる性能を有する設備を設けたときは、この限りでない。

 (略)

(5)違反している。事業場に附属する食堂については、安衛則第 630 条(第十一号)の規定により、炊事従業員については、専用の便所及び休憩室を設けなければならない。

【労働安全衛生規則】

(食堂及び炊事場)

第630条 事業者は、事業場に附属する食堂又は炊事場については、次に定めるところによらなければならない。

一~十 (略)

十一 炊事従業員専用の休憩室及び便所を設けること。

十二~十五 (略)

2020年09月05日執筆