問6 労働者死傷病報告に関する次の文中の 内に入れるA及びBの語句の組合せとして、法令上、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。
「派遣労働者が派遣中に労働災害により休業した場合の労働者死傷病報告書の提出義務者は A の事業者であり、その提出先は B である。」
A | B | ||
---|---|---|---|
(1) | 派遣元及び派遣先双方 | それぞれの所轄労働基準監督署長 | |
(2) | 派遣元及び派遣先双方 | それぞれの所轄都道府県労働局長 | |
(3) | 派遣元 | 所轄労働基準監督署長 | |
(4) | 派遣元 | 所轄都道府県労働局長 | |
(5) | 派遣元 | 所轄労働基準監督署長及び所轄都道府県労働局長 |
このページは、試験協会が2017年10月に公表した第2種衛生管理者試験問題の解説を行っています。
解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。
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2017年10月公表問題 | 問06 | 難易度 | 労働者死傷病報告に関するやや細かな知識問題である。一般の受験者には難問であろう。 |
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労働者死傷病報告 | 5 |
問6 労働者死傷病報告に関する次の文中の 内に入れるA及びBの語句の組合せとして、法令上、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。
「派遣労働者が派遣中に労働災害により休業した場合の労働者死傷病報告書の提出義務者は A の事業者であり、その提出先は B である。」
A | B | ||
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(1) | 派遣元及び派遣先双方 | それぞれの所轄労働基準監督署長 | |
(2) | 派遣元及び派遣先双方 | それぞれの所轄都道府県労働局長 | |
(3) | 派遣元 | 所轄労働基準監督署長 | |
(4) | 派遣元 | 所轄都道府県労働局長 | |
(5) | 派遣元 | 所轄労働基準監督署長及び所轄都道府県労働局長 |
(1)
【解説】
安衛法の多くの条文は労働者を雇用する事業者が名宛人である。それらの条文については、派遣労働者の場合であっても、他に特別な規定がない限り、その遵守義務は労働者を雇用する派遣元事業者にある。しかし、派遣労働者の特殊性から、派遣法第45条は、安衛法の一部の規定を派遣先事業者にも負わせているのである。
そして、安衛法第100条による労働者死傷病報告は、派遣先・派遣元双方の事業者に義務が負わされている。報告の提出先は、自社の通常の労働者の場合と同じ、それぞれの労働基準監督署長である。従って、(1)が正答となる。
なお、労働災害の統計で、かつて派遣労働者の災害がダブルカウントされていた時期があったが、現在ではこの問題は解消されている。
【労働安全衛生法】
(報告等)
第100条 厚生労働大臣、都道府県労働局長又は労働基準監督署長は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、事業者、労働者、機械等貸与者、建築物貸与者又はコンサルタントに対し、必要な事項を報告させ、又は出頭を命ずることができる。
2及び3 (略)
【労働安全衛生規則】
(労働者死傷病報告)
第97条 事業者は、労働者が労働災害その他就業中又は事業場内若しくはその附属建設物内における負傷、窒息又は急性中毒により死亡し、又は休業したときは、遅滞なく、様式第二十三号による報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない
2 (略)
※ 2025 年1月1日より、安衛法によって事業者に義務付けられている届出・報告の主要なものは原則として電子申請が義務付けられる。従って、本条も修正されるが報告の方法に関することであり、本問の正誤には影響を与えない。なお、詳細は「労働者死傷病報告等の電子申請の義務化」を参照されたい。
【労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律】
(労働安全衛生法の適用に関する特例等)
第45条 (第1項~第14項 略)
15 前各項の規定による労働安全衛生法の特例については、(中略)第100条(中略)中「事業者」とあるのは「事業者(派遣先の事業者を含む。)」と、(中略)第百条中「この法律」とあるのは「この法律及び労働者派遣法第四十五条の規定」と(中略)して、これらの規定(これらの規定に係る罰則の規定を含む。)を適用する。
16及び17 (略)