第1種衛生管理者試験 2026年10月公表 問08

酸素欠乏症等防止規則に基づく措置

問題文

学習する男性

※ イメージ図(©photoAC)

 このページは、試験協会が2026年10月に公表した第1種衛生管理者試験問題の解説を行っています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。

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2026年10月公表問題 問08 難易度 酸欠則は過去問でも頻出で、今回はごく初歩的な内容。確実に正答できる必要がある。
酸欠則 4

問8 酸素欠乏症等防止規則に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)酸素欠乏とは、空気中の酸素の濃度が18%未満である状態をいう。

(2)第二種酸素欠乏危険作業を行う作業場については、その日の作業を開始する前に、当該作業場における空気中の酸素及び硫化水素の濃度を測定しなければならない。

(3)酸素欠乏危険作業に労働者を従事させるときは、労働者を当該作業を行う場所に入場させ、及び退場させる時に、人員を点検しなければならない。

(4)酸素欠乏危険作業を行う場所において、爆発、酸化等を防止するため換気を行うことができない場合には、空気呼吸器、酸素呼吸器又は電動ファン付き呼吸用保護具を備え、労働者に使用させなければならない。

(5)汚水を入れたことのあるポンプを修理する場合で、これを分解する作業に労働者を従事させるときは、硫化水素中毒の防止について必要な知識を有する者のうちから指揮者を選任し、作業を指揮させなければならない。

正答(4)

【解説】

(1)正しい。酸欠則では、第2条第一号により、酸素欠乏とは、空気中の酸素の濃度が18%未満である状態であると定義されている。

【酸素欠乏症等防止規則】

(定義)

第2条 この省令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

一 酸素欠乏 空気中の酸素の濃度が18パーセント未満である状態をいう。

二~八 (略)

(2)正しい。第二種酸素欠乏危険作業を行う作業場については、その日の作業を開始する前に、当該作業場における空気中の酸素及び硫化水素の濃度を測定しなければならない。

第二種は酸素欠乏危険作業は、酸素欠乏と硫化水素中毒のおそれがある場所での作業である。なお、酸素欠乏のおそれがあり、硫化水素中毒のおそれのない(又は極めて少ない)場所での作業は第一種酸素欠乏危険作業である。

【酸素欠乏症等防止規則】

(作業環境測定等)

第3条 事業者は、令第21条第九号に掲げる作業場について、その日の作業を開始する前に、当該作業場における空気中の酸素(第二種酸素欠乏危険作業に係る作業場にあつては、酸素及び硫化水素)の濃度を測定しなければならない。

2 (略)

(3)正しい。酸欠則第8条第1項の規定により、酸素欠乏危険作業に労働者を従事させるときは、労働者を当該作業を行う場所に入場させ、及び退場させる時に、人員を点検しなければならない。

【酸素欠乏症等防止規則】

(人員の点検)

第8条 事業者は、酸素欠乏危険作業に労働者を従事させるときは、労働者を当該作業を行う場所に入場させ、及び退場させる時に、人員を点検しなければならない。

2 (略)

(4)誤り。酸欠則第5条の2第1項の規定により、爆発、酸化等を防止するため、酸素欠乏危険作業を行う場所の換気を行うことができない場合には、空気呼吸器、酸素呼吸器又は送気マスクを備え、労働者に使用させなければならない。

電動ファン付き呼吸用保護具は、ろ過式であって酸素を供給するものではないので、酸欠作業場では使用できない。酸欠則関連の問題で電動ファン付き呼吸用保護具とあれば、まず間違いなく誤りの肢である。

【酸素欠乏症等防止規則】

(換気)

第5条 事業者は、酸素欠乏危険作業に労働者を従事させる場合は、当該作業を行う場所の空気中の酸素の濃度を18パーセント以上(第二種酸素欠乏危険作業に係る場所にあつては、空気中の酸素の濃度を18パーセント以上、かつ、硫化水素の濃度を百万分の十以下。次項において同じ。)に保つように換気しなければならない。ただし、爆発、酸化等を防止するため換気することができない場合又は作業の性質上換気することが著しく困難な場合は、この限りでない。

2及び3 (略)

(保護具の使用等)

第5条の2 事業者は、前条第1項ただし書の場合においては、同時に就業する労働者の人数と同数以上の空気呼吸器等(空気呼吸器、酸素呼吸器又は送気マスクをいう。以下同じ。)を備え、労働者にこれを使用させなければならない。

2及び3 (略)

(5)正しい。酸欠則第 25 条の2第1項(第二号)の規定により、汚水を入れたことのあるポンプを修理する場合で、これを分解する作業に労働者を従事させるときは、指揮者を選任し、作業を指揮させなければならない。

本肢は 2024 年4月公表問題問8で出題されたものと全く同じ内容である。

なお、過去問では「し尿を入れたことのあるポンプを修理する場合」として出題されたことがある。過去問を学習するときは、その答えだけを覚えるのではなく、条文そのものを参照しておく必要がある。

【酸素欠乏症等防止規則】

(設備の改造等の作業)

第25条の2 事業者は、し尿、腐泥、汚水、パルプ液その他腐敗し、若しくは分解しやすい物質を入れてあり、若しくは入れたことのあるポンプ若しくは配管等又はこれらに附属する設備の改造、修理、清掃等を行う場合において、これらの設備を分解する作業に労働者を従事させるときは、次の措置を講じなければならない。

一 (略)

二 硫化水素中毒の防止について必要な知識を有する者のうちから指揮者を選任し、その者に当該作業を指揮させること。

三~五 (略)

2 (略)

2026年10月03日執筆