問12 厚生労働省の「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針」において示されている化学物質等による健康障害に係るリスクを見積もる方法として、適切でないものは次のうちどれか。
(1)発生可能性及び重篤度を相対的に尺度化し、それらを縦軸と横軸として、あらかじめ発生可能性及び重篤度に応じてリスクが割り付けられた表を使用する方法
(2)発生可能性及び重篤度を一定の尺度によりそれぞれ数値化し、それらを加算又は乗算等する方法
(3)発生可能性及び重篤度を段階的に分岐していく方法
(4)取り扱うリスクアセスメント対象物の年間の取扱量及び作業時聞を一定の尺度によりそれぞれ数値化し、それらを加算又は乗算等する方法
(5)リスクアセスメント対象物への労働者のばく露の程度及び当該物質による有害性の程度を相対的に尺度化し、それらを縦軸と横軸とし、あらかじめばく露の程度及び有害性の程度に応じてリスクが割り付けられた表を使用する方法
※ イメージ図(©photoAC)
このページは、試験協会が2024年10月に公表した第1種衛生管理者試験問題の解説を行っています。
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2024年10月公表問題 | 問12 | 難易度 | リスクアセスメント指針の対策に関する問題である。正答できなければならない。 |
---|---|---|---|
リスクアセスメント | 3 |
問12 厚生労働省の「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針」において示されている化学物質等による健康障害に係るリスクを見積もる方法として、適切でないものは次のうちどれか。
(1)発生可能性及び重篤度を相対的に尺度化し、それらを縦軸と横軸として、あらかじめ発生可能性及び重篤度に応じてリスクが割り付けられた表を使用する方法
(2)発生可能性及び重篤度を一定の尺度によりそれぞれ数値化し、それらを加算又は乗算等する方法
(3)発生可能性及び重篤度を段階的に分岐していく方法
(4)取り扱うリスクアセスメント対象物の年間の取扱量及び作業時聞を一定の尺度によりそれぞれ数値化し、それらを加算又は乗算等する方法
(5)リスクアセスメント対象物への労働者のばく露の程度及び当該物質による有害性の程度を相対的に尺度化し、それらを縦軸と横軸とし、あらかじめばく露の程度及び有害性の程度に応じてリスクが割り付けられた表を使用する方法
正答(4)
【解説】
本問は、あくまでも2015年9月に改正された厚生労働省の「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針」(以下、本問において「指針」という。)に関するものである。従って、これに基づいて解答する必要がある。
(1)正しい。指針9の(1)のアの(ア)に示された手法である。いわゆるマトリクス法と呼ばれる方法である。アクシデントによる急性ばく露のリスク評価に用いられる。
(2)正しい。指針9の(1)のアの(イ)に示された手法である。いわゆる加算法又は乗算法と呼ばれる方法である。アクシデントによる急性ばく露のリスク評価に用いられる。
(3)正しい。指針9の(1)のアの(ウ)に示された手法である。いわゆるリソグラフ法と呼ばれる方法である。アクシデントによる急性ばく露のリスク評価に用いることはできないわけではないが、現実に用いられることはほとんどない。
(4)誤り。指針9の(1)のアの(イ)に示された手法を改変して誤りにしている。正しくは(2)の「発生可能性及び重篤度を一定の尺度によりそれぞれ数値化し、それらを加算又は乗算等してリスクを見積もる方法」である。
(5)正しい。指針9の(1)のイの(エ)に示された手法である。慢性ばく露のリスク評価に用いられる。