問2 次の作業を行うとき、法令上、作業主任者の選任が義務付けられているものはどれか。
(1)ドライアイスを使用して冷蔵を行っている冷蔵庫の内部における作業
(2)屋内で粉状のアルミニウムを袋詰めする作業
(3)レーザー光線による金属加工の作業
(4)試験研究業務として塩素を取り扱う作業
(5)潜水器を用いボンベからの給気を受けて行う潜水作業
※ イメージ図(©photoAC)
このページは、試験協会が2024年10月に公表した第1種衛生管理者試験問題の解説を行っています。
解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。
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2024年10月公表問題 | 問02 | 難易度 | 作業主任者の選任義務の対象となる作業は頻出事項である。本問は確実に正答したい。 |
---|---|---|---|
作業主任者の選任 | 2 |
問2 次の作業を行うとき、法令上、作業主任者の選任が義務付けられているものはどれか。
(1)ドライアイスを使用して冷蔵を行っている冷蔵庫の内部における作業
(2)屋内で粉状のアルミニウムを袋詰めする作業
(3)レーザー光線による金属加工の作業
(4)試験研究業務として塩素を取り扱う作業
(5)潜水器を用いボンベからの給気を受けて行う潜水作業
正答(1)
【解説】
作業主任者の選任は安衛法第14条によって義務付けられ、安衛令第6条に選任すべき作業が定められている。従って同条を調べてみれば正答は分かる。
【労働安全衛生法】
(作業主任者)
第14条 事業者は、高圧室内作業その他の労働災害を防止するための管理を必要とする作業で、政令で定めるものについては、都道府県労働局長の免許を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う技能講習を修了した者のうちから、厚生労働省令で定めるところにより、当該作業の区分に応じて、作業主任者を選任し(中略)なければならない。
【労働安全衛生法施行令】
(作業主任者を選任すべき作業)
第6条 法第14条の政令で定める作業は、次のとおりとする。
一~十七 (略)
十八 別表第三に掲げる特定化学物質を製造し、又は取り扱う作業(試験研究のため取り扱う作業(中略)を除く。)
十九及び二十 (略)
二十一 別表第六に掲げる酸素欠乏危険場所における作業
二十二及び二十三 (略)
別表第3 特定化学物質(第六条、第九条の三、第十七条、第十八条、第十八条の二、第二十一条、第二十二条関係)
一 (略)
二 第三類物質
1~6 (略)
7 塩素
8~37 (略)
三 (略)
別表第6 酸素欠乏危険場所(第六条、第二十一条関係)
一~九 (略)
十 ドライアイスを使用して冷蔵、冷凍又は水セメントのあく抜きを行つている冷蔵庫、冷凍庫、保冷貨車、保冷貨物自動車、船倉又は冷凍コンテナーの内部
十一及び十二 (略)
(1)義務付けられている。ドライアイスを使用して冷蔵を行っている冷蔵庫の内部における作業は、安衛令第6条(第二十一号及び別表第6第十号)に定められている。
(2)義務付けられていない。屋内で粉状のアルミニウムを袋詰めする作業は、安衛令第6条に定められていない。
(3)義務付けられていない。レーザー光線による金属加工の作業は、安衛令第6条に定められていない。
(4)義務付けられていない。塩素を取り扱う作業は、安衛令第6条(第十八号及び別表第3第二号7)に定められている。しかし、安衛令第6条第十八号のカッコ書きによって、試験研究業務として行う場合は除かれている。
試験研究の作業に従事する者は、十分な知識があると考えられたため、作業主任者の制度から除かれているのである。
(5)義務付けられていない。潜水器を用いボンベからの給気を受けて行う潜水作業は、安衛令第6条に定められていない。