第1種衛生管理者試験 2024年04月公表 問36

神経系の役割




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※ イメージ図(©photoAC)

 このページは、試験協会が2024年4月に公表した第1種衛生管理者試験問題の解説を行っています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。

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2024年04月公表問題 問36 難易度 神経系の役割に関する基本的な知識問題である。確実に正答できなければならない。
神経系の役割

問36 神経系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)神経細胞の細胞体が集合しているところを、中枢神経系では神経節といい、末しょう神経系では神経核という。

(2)大脳の外側の皮質は、神経細胞の細胞体が集合した灰白質で、感覚、運動、思考などの作用を支配する中枢として機能する。

(3)副交感神経系は、身体の機能を回復に向けて働く神経系で、休息や睡眠状態で活動が高まり、心拍数を減少し、消化管の運動をこう進する。

(4)自律神経系は、交感神経系と副交感神経系とに分類され、各種臓器に対して両方の神経が支配している。

(5)体性神経には感覚器官からの情報を中枢に伝える感覚神経と、中枢からの命令を運動器官に伝える運動神経がある。

正答(1)

【解説】

(1)誤り。神経細胞の細胞体が集合しているところを、中枢神経系では神経核といい、末しょう神経系では神経節という。

神経節と神経核の説明が逆になっている。

中枢神経系の構成のイラスト

©看護roo!

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(2)正しい。本肢に記述されている通りである。

併せて、間脳、小脳、脳幹などの脳の他の部分の役割も覚えておこう。

(3)正しい。自律神経は交感神経系と副交感神経に分けられる。副交感神経系は、身体の機能を回復に向けて働く神経系で、休息や睡眠状態で活動が高まり、心拍数を減少し、消化管の運動をこう進する。

(4)正しい。自律神経は交感神経系と副交感神経に分けられ、この2つの神経が各種臓器の働きをコントロールしている。

交感神経は外敵に襲われた場合などに、身体の機能をより活動的に調節する働きがあり、副交感神経は逆に身体をリラックスさせる働きがある。

(5)正しい。体性神経は、大脳皮質と直結しており「意識」とかかわっている。感覚器官からの情報を中枢に伝える感覚神経と、中枢からの命令を運動器官に伝える運動神経がある。自律神経は意識とは結び付かず、呼吸や循環などの内臓器の活動を制御したり、体温、血圧などを制御する機能を有する。

2024年04月09日執筆