問34 BMIに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)BMIは肥満や低体重(痩せ)の判定に用いられる指数で、この数値が大きいほど肥満の傾向があり、小さいほど痩せの傾向がある。
(2)BMIを算出するには、腹囲の値が必要である。
(3)BMIを算出するには、体脂肪率の値が必要である。
(4)BMIは、内臓脂肪の重量と直線的な比例関係にある。
(5)BMIによる肥満度の判定基準には、男性の方が女性より大きな数値が用いられる。
※ イメージ図(©photoAC)
このページは、試験協会が2024年4月に公表した第1種衛生管理者試験問題の解説を行っています。
解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。
他の問題の解説をご覧になる場合は、下表の左欄、グローバルナビの「安全衛生試験の支援」又は「パンくずリスト」をご利用ください。
柳川に著作権があることにご留意ください。
2024年04月公表問題 | 問34 | 難易度 | 本問は、新しいタイプの問題で、過去15回で初出である。しかし常識的な内容である。 |
---|---|---|---|
BMI | 2 |
問34 BMIに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)BMIは肥満や低体重(痩せ)の判定に用いられる指数で、この数値が大きいほど肥満の傾向があり、小さいほど痩せの傾向がある。
(2)BMIを算出するには、腹囲の値が必要である。
(3)BMIを算出するには、体脂肪率の値が必要である。
(4)BMIは、内臓脂肪の重量と直線的な比例関係にある。
(5)BMIによる肥満度の判定基準には、男性の方が女性より大きな数値が用いられる。
正答(1)
【解説】
BMI(Body Mass Index)は、肥満(及び痩せ)の程度を表す指標であり、次式によって計算する。
BMI = 体重[kg] ÷ (身長[m])2
これを前提にすると、以下のようになる。
(1)正しい。BMIが肥満や低体重(痩せ)の判定に用いられる指数であることは正しい。体重が大きければBMIが増加するので、この数値が大きいほど肥満の傾向があり、小さいほど痩せの傾向がある。
(2)誤り。上式から分かるように、BMIを算出するには、腹囲の値は必要ではない。
(3)誤り。上式から分かるように、BMIを算出するには、体脂肪率の値は必要ではない。
(4)誤り。上式から分かるように、BMIは、体重と身長から算出される。内臓脂肪の重量と直線的な比例関係にはない。
(5)誤り。BMIによる肥満度の判定基準は、成人(※)では男女共通の国際的な基準が用いられる。
※ 成人とは高校生以上を指す。なお、学童にはローレル指数、幼児にはカウプ指数が用いられる。
BMI値 | 判定 |
---|---|
18.5未満 | 低体重(瘦せ型) |
18.5~25未満 | 普通体重 |
25~30未満 | 肥満(1度) |
30~35未満 | 肥満(2度) |
35~40未満 | 肥満(3度) |
40以上 | 肥満(4度) |
なお、妊娠中の女性については、公益社団法人日本産科婦人科学会が「妊娠中の体重増加の目安について」を策定している。