第1種衛生管理者試験 2024年04月公表 問32

骨折及びその救急処置




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※ イメージ図(©photoAC)

 このページは、試験協会が2024年4月に公表した第1種衛生管理者試験問題の解説を行っています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。

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2024年04月公表問題 問32 難易度 骨折に関する出題は2019年以来。過去問は、やや古いものが出題されることがある。
骨折と救急処置

問32 骨折に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)単純骨折とは、骨にひびが入った状態をいう。

(2)複雑骨折とは、骨が多数の骨片に破砕された状態をいう。

(3)不完全骨折では、骨折端どうしが擦れ合う軋轢あつれき音や変形などが認められる。

(4)脊髄損傷が疑われる場合は、動かさないことを原則とするが、やむを得ず搬送する場合は、負傷者に振動を与えないようにするため、柔らかいマットに乗せる。

(5)骨折に対する処置として、副子を手や足に当てるときは、骨折部分の上下の関節まで固定できる長さで、かつ、幅の広いものを用いる。

正答(5)

【解説】

(1)誤り。単純骨折(閉鎖骨折)とは、皮膚が破れておらず骨が皮膚から飛び出していない骨折をいう。骨にひびの入った状態の場合もあるが、骨が連続性を失っている場合もある。

なお、骨にひびの入った状態を「不全骨折(又は不完全骨折)」、骨が連続性を失った状態を「完全骨折」と呼ぶ場合がある。

(2)誤り。複雑骨折とは、周囲の組織も重大な損傷を受けている骨折のことである。

(3)誤り。骨折により骨が離断している場合は、その骨折部位を押すと圧轢音を触知することがある。耳で聞こえる音ではなく触知する程度のことが多い。不完全骨折では、このような現象は認められない。

(4)誤り。脊髄損傷が疑われる場合は、動かさないことを原則とすることは正しい。どうしても搬送する必要があるときは、硬い板の上に乗せて搬送する。

(5)正しい。骨折に対する処置として、副子を手や足に当てるときは、骨折部分の上下の関節まで固定できる長さで、かつ、幅の広いものを用いる。

2024年04月09日執筆