第1種衛生管理者試験 2023年4月公表 問44

ホルモン、その内分泌器官及びそのはたらき




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※ イメージ図(©photoAC)

 このページは、試験協会が2023年10月に公表した第1種衛生管理者試験問題の解説を行っています。

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2023年10月公表問題 問44 難易度 一見すると高度な内容のように見えるが、実は常識問題。しかも過去問と全く同じ。
内分泌系

問44 ヒトのホルモン、その内分泌器官及びそのはたらきの組合せとして、誤っているものは次のうちどれか。

ホルモン 内分泌器官 はたらき
(1) ガストリン     胃酸分泌刺激
(2) アルドステロン   副腎皮質   体液中の塩類バランスの調節
(3) パラソルモン   副甲状腺   血中のカルシウム量の調節
(4) コルチゾール   すい   血糖量の増加
(5) 副腎皮質刺激ホルモン   下垂体   副腎皮質の活性化

正答(4)

【解説】

ホルモンは内分泌器官で合成され、血管内に直接分泌されて体内に送られる。内分泌器官としては、視床下部、下垂体(脳下垂体)、松果体、副腎(皮質、髄質)、甲状腺、副甲状腺、膵臓、生殖腺(卵巣、胎盤、精巣)、消化管が挙げられる。ホルモンの種類はきわめて多いが、主要なものは押さえておいた方が良い。

(1)正しい。ガストリンは、消化器の体液性調節物質である。胃の幽門部粘膜に対する神経刺激で分泌される。直接胃底部に働いて、胃酸分泌刺激(分泌促進)の役割を果たす。

(2)正しい。アルドステロンは副腎皮質から分泌されるステロイドホルモンの一種で、腎臓の尿細管に作用してナトリウムの排出の抑制と、カリウムの排泄を促進し、体液中の塩類バランスの調節をする役割を持つ。

(3)正しい。パラソルモンは副甲状腺ホルモンで、様々な働きをするが、骨の再吸収により血清カルシウムを上昇させる働きなどがある。

(4)誤り。コルチゾールは副腎皮質で合成される。ストレスがかかったときに分泌され、血糖値を上げる作用がある。

(5)正しい。副腎皮質刺激ホルモン(ACTH=adrenocorticotropic hormone)は、下垂体前葉の ACTH 産生細胞から産生、分泌され、副腎皮質から副腎皮質ホルモンの分泌を促進する。

2023年10月07日執筆

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