第1種衛生管理者試験 2023年4月公表 問09

作業環境測定とその測定頻度




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未来を指し示す女性

※ イメージ図(©photoAC)

 このページは、試験協会が2023年4月に公表した第1種衛生管理者試験問題の解説を行っています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。

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2023年04月公表問題 問09 難易度 作業環境測定の測定の頻度は基本中の基本である。本問は正答できなければならない。
作業環境測定

問9 法令に基づき定期に行う作業環境測定とその測定頻度との組合せとして、誤っているものは次のうちどれか。

(1) 鉛ライニングの業務を行う屋内作業場における空気中の鉛濃度の測定 ・・・ 6か月以内ごとに1回
(2) 動力により駆動されるハンマーを用いる金属の成型の業務を行う屋内作業場における等価騒音レベルの測定 ・・・ 6か月以内ごとに1回
(3) 第二種有機溶剤等を用いて塗装の業務を行う屋内作業場における空気中の有機溶剤の濃度の測定 ・・・ 6か月以内ごとに1回
(4) 通気設備が設けられている坑内の作業場における通気量の測定 ・・・ 半月以内ごとに1回
(5) 溶融ガラスからガラス製品を成型する業務を行う屋内作業場の気温、湿度及びふく射熱の測定 ・・・ 半月以内ごとに1回

正答(1)

【解説】

作業環境測定については、対象は安衛令第 21 条に定められており、頻度などの測定の基準などは、各省令に定められているのでそれらを参照することとなる。測定頻度は6か月以内に1回というものが多いので、試験対策としてはそれ以外のものを覚えるようにするとよい。実際の試験では、6月以内ごとに1回でないものが頻出する傾向にある。別途、作業環境測定の対象となる物、測定の頻度、記録の保存年限等の一覧表を示したので、併せて参照されたい。

(1)誤り。鉛ライニングの業務を行う屋内作業場における空気中の鉛の濃度の測定を行う屋内作業場における空気中の鉛の測定は、鉛則第 52 条第1項により、1年以内ごとに1回行うことが義務付けられている。従って本肢は誤りである。

【労働安全衛生法】

(作業環境測定)

第65条 事業者は、有害な業務を行う屋内作業場その他の作業場で、政令で定めるものについて、厚生労働省令で定めるところにより、必要な作業環境測定を行い、及びその結果を記録しておかなければならない。

2~5 (略)

【労働安全衛生法施行令】

(作業環境測定を行うべき作業場)

第21条 法第65条第1項の政令で定める作業場は、次のとおりとする。

一及び七 (略)

 別表第四第一号から第八号まで、第十号又は第十六号に掲げる鉛業務(遠隔操作によつて行う隔離室におけるものを除く。)を行う屋内作業場

九及び十 (略)

別表第四 鉛業務(第6条、第21条、第22条関係)

一~六 (略)

 鉛ライニングの業務(仕上げの業務を含む。)

八~十八 (略)

備考

 (略)

【鉛中毒予防規則】

(測定)

第52条 事業者は、令第21条第八号に掲げる屋内作業場について、1年以内ごとに1回、定期に、空気中における鉛の濃度を測定しなければならない。

 (略)

(2)正しい。著しい騒音を発する屋内作業場の等価騒音レベルの測定は、安衛則第 590 条により6月以内ごとに1回測定することとされている。従って本肢は正しい。なお、「動力により駆動されるハンマーを用いる金属の成型の業務を行う屋内作業場」は、安衛則第 588 条により等価騒音レベルを測定すべき「著しい騒音を発する屋内作業場」とされている。ただ、そのことは本問ではあまり重要ではない。

【労働安全衛生法】

(作業環境測定)

第65条 事業者は、有害な業務を行う屋内作業場その他の作業場で、政令で定めるものについて、厚生労働省令で定めるところにより、必要な作業環境測定を行い、及びその結果を記録しておかなければならない。

2~5 (略)

【労働安全衛生法施行令】

(作業環境測定を行うべき作業場)

第21条 法第65条第1項の政令で定める作業場は、次のとおりとする。

一及び二 (略)

 著しい騒音を発する屋内作業場で、厚生労働省令で定めるもの

四~十 (略)

【労働安全衛生規則】

第588条 令第21条第三号の厚生労働省令で定める著しい騒音を発する屋内作業場は、次のとおりとする。

一及び二 (略)

 動力により駆動されるハンマーを用いる金属の鍛造又は成型の業務を行なう屋内作業場

四~九 (略)

(騒音の測定等)

第590条 事業者は、第588条に規定する著しい騒音を発する屋内作業場について、6月以内ごとに1回、定期に、等価騒音レベルを測定しなければならない。

 (略)

(3)正しい。第1種及び第2種有機溶剤を用いて行う有機溶剤業務を行う屋内作業場における濃度の測定は、有機則第 28 条第2項により、6月以内ごとに1回行うことが義務付けられている。

【労働安全衛生法】

(作業環境測定)

第65条 事業者は、有害な業務を行う屋内作業場その他の作業場で、政令で定めるものについて、厚生労働省令で定めるところにより、必要な作業環境測定を行い、及びその結果を記録しておかなければならない。

2~5 (略)

【労働安全衛生法施行令】

(作業環境測定を行うべき作業場)

第21条 法第65条第1項の政令で定める作業場は、次のとおりとする。

一~九 (略)

 別表第六の二に掲げる有機溶剤を製造し、又は取り扱う業務で厚生労働省令で定めるものを行う屋内作業場

【有機溶剤中毒予防規則】

(定義等)

第1条 この省令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

一~五 (略)

 有機溶剤業務 次の各号に掲げる業務をいう。

イ~チ (略)

 有機溶剤含有物を用いて行う塗装の業務(ヲに掲げる業務に該当する塗装の業務を除く。)

ヌ~ヲ (略)

 (略)

(測定)

第28条 令第21条第十号の厚生労働省令で定める業務は、令別表第六の二第一号から第四十七号までに掲げる有機溶剤に係る有機溶剤業務のうち、第3条第一項の場合における同項の業務以外の業務とする。

 事業者は、前項の業務を行う屋内作業場について、6月以内ごとに1回、定期に、当該有機溶剤の濃度を測定しなければならない。

 (略)

(4)正しい。通気設備が設けられている坑内の作業場における通気量の測定は、安衛則第 603 条の規定により、半月以内ごとに1回行うことが義務付けられている。坑内のような環境の良くない場所で運用する通気設備など、半月に1回は測定しないと危ないということであろう。

【労働安全衛生法】

(作業環境測定)

第65条 事業者は、有害な業務を行う屋内作業場その他の作業場で、政令で定めるものについて、厚生労働省令で定めるところにより、必要な作業環境測定を行い、及びその結果を記録しておかなければならない。

2~5 (略)

【労働安全衛生法施行令】

(作業環境測定を行うべき作業場)

第21条 法第65条第1項の政令で定める作業場は、次のとおりとする。

一~三 (略)

 坑内の作業場で、厚生労働省令で定めるもの

五~十 (略)

【労働安全衛生規則】

第589条 令第二十一条第四号の厚生労働省令で定める坑内の作業場は、次のとおりとする。

一及び二 (略)

 通気設備が設けられている坑内の作業場

(坑内の通気量の測定)

第603条 事業者は、第589条第三号の坑内の作業場について、半月以内ごとに一回、定期に、当該作業場における通気量を測定しなければならない。

 (略)

(5)正しい。溶融ガラスからガラス製品を成型する業務を行う屋内作業場における気温及び湿度の測定は、安衛則第 607 条の規定により、半月以内ごとに1回行うことが義務付けられている。従って本肢は法令に適合している。

【労働安全衛生法】

(作業環境測定)

第65条 事業者は、有害な業務を行う屋内作業場その他の作業場で、政令で定めるものについて、厚生労働省令で定めるところにより、必要な作業環境測定を行い、及びその結果を記録しておかなければならない。

2~5 (略)

【労働安全衛生法施行令】

(作業環境測定を行うべき作業場)

第21条 法第65条第1項の政令で定める作業場は、次のとおりとする。

 (略)

 暑熱、寒冷又は多湿の屋内作業場で、厚生労働省令で定めるもの

三~十 (略)

【労働安全衛生規則】

(作業環境測定を行うべき作業場)

第587条 令第21条第二号の厚生労働省令で定める暑熱、寒冷又は多湿の屋内作業場は、次のとおりとする。

一~七 (略)

 溶融ガラスからガラス製品を成型する業務を行なう屋内作業場

九~十六 (略)

(気温、湿度等の測定)

第607条 事業者は、第587条に規定する暑熱、寒冷又は多湿の屋内作業場について、半月以内ごとに1回、定期に、当該屋内作業場における気温、湿度及びふく射熱(ふく射熱については、同条第一号から第八号までの屋内作業場に限る。)を測定しなければならない。

 (略)